ラジオから流れてきた音楽にアタシは耳を疑った。
うん。何度聞いても、そう。
これは、アタシの音楽だ!
アタシの考えた音楽だ!
アタシは、まだ駆け出しの作曲家である。ザンネンな事に私の曲はまだ一つも発表できていないが。
なのに!
ラジオから流れてきた音楽はアタシの音楽なのだ!
しかも、似ているとか言うレベルでは無い。全く同じものなのだ。
誰だ?
誰がアタシの音楽を盗作したんだ?
アタシは頭の中だけで作曲をする。だから、楽譜を盗まれた。とかデータを盗まれた。ということはありえない。そしてアタシは作曲した曲をこの部屋以外で口ずさんだことは無い。
と、いうことは、犯人はあの男しか居ないじゃないか。
同居人であり、作曲家でもあるあの男しか。
ちょうどその時、ガチャリ。とドアを開ける音がした。
あの男が帰ってきた!
アタシはあの男のところまで飛んでいくと訴えた。
「トウサクしたな!」
「何処でそんな言葉覚えたんだ?」
男はアタシの言葉にワラって頭を撫でた。
子ども扱いしないで欲しい!
アタシは怒ってるんだ!
「ああ、その子が例の」
聞き覚えの無い声がして、アタシはそちらを見る。
玄関に、知らない女が立っていた。この男の知り合いだろう。
"例の"って何?!
つまり、盗作した音楽の作曲者って事?!
「そうだよ。コイツのお陰でネタに困ったとき、助かってるんだ」
やっぱり!
こいつはアタシの音楽を盗作したんだ!
「それって、この子のいうように盗作じゃない」
女はニヤニヤしながら言った。
そう、盗作だ!
「盗作も何もないだろう」
男は笑っていった。
「でも、この子の曲でしょう?」
女はあざ笑うような笑みのまま、からかうように言った。
何。その笑いは。これは、アタシの曲なのよ?!
「だって、コイツ。インコじゃないか」
あたしは、あざ笑うように行った男の首に思いっきり噛み付いた。 |