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第四章 四話 ~懐かしき……~
食事を作るとテンションが上がる……よく俺が料理を作っている時に思う事だ。
まあ料理生活十年にも満たない俺が言うのも難だとは思うのだが……

「はい!“風見家の食卓•さわやかモニーングセット”一人前お待ちぃ![ドンッ!]」

先程までボーッとしていた俺がこのテンションだ。
え?夢の中では元気一杯だったろって?

フッ……所詮夢は夢、あるでしょ?ほら先程まで元気に走り回ってる夢見てたんだけど起きたら体がだるくて頭がぽや~っとした事。

…………。

だから俺は一体誰に話しかけてるんだ。もしかすると俺は中二病かかったのかもしれないな。

ヤバイ……これはゆゆしき事態だ。
ただでさえ異世界+チート能力と言う二大要素を持っているでいる上その事態に巻き込まれた俺……つまりは主人公の立場となる俺が中二病……

うん、これにハーレム要素が入ってたら俺は確実に自分自身を燃やして灰にするだろう。
そうです、俺はネ○まの主人公が大嫌いです。そしてハーレム要素を含んでいてなおかつ優柔不断なヘタレ主人公がもーっと嫌いです[キリッ!]

ハーレムとかマジで世のモテない男性共を馬鹿にしてるだろ……
俺は父の様々なエロゲを見てて無意識に思った事がある。

お父さん、画面の中に居る美少女達は画面の外の貴方を見てるんじゃ無い。そのゲームの主人公を見ているんだ、と……

あれ? どうしてこんな話になったんだっけ?

「……ごちそうさまでした」

頭の中で果てしなく無駄な事を考えている内に少女は食事を終えた。

今更だがメニューは

風見スペシャル(改)
※調味料を追加したらスープの色がピンクから味噌汁みたいになった風見スペシャル※

野菜(だと信じたい)のサラダ
※色合いがとってもカラフル……いや毒々しいサラダ。産地がディアトリアだった※

パンとジャム
※普通のパンとジャム。このジャムもディアトリア産……これジャムでいいんだよな?※

野菜類が殆どディアトリア産……懐かしい。あいつら元気にやってるかな?それと携帯無事かな?

そういえばディアトリアの主な特産品はフルーツや穀物だったな。実際港まで運んだし。
エンディアスの図書室でちょこっと調べたら平地や河川が多いお陰で世界最小の大陸でも穀物や野菜類の輸出量は世界一だと書いてあった。
それであんなにも一人あたりの賃金が多い傭兵を雇えたという訳だ。

……だから何で俺はこんな事を考えてるんだ!?誰かに説明してる訳じゃ無いってのに……
昨日の疲れが溜まってるのか全く。

「あの……お代は……!? あれ?」
「ん? 何だ?」

少女の声で我に帰って見てみると椅子から立ちポッケを引っ張り出したりしてあたふたしていた。
何かこういう姿見たことあるな。例えば財布無くした時とかこう………

………待て、

「お嬢さん………もしかして財布忘れた?」
「……………[コクコク]」

泣きそうな…って言うか目尻に涙が溜まった状態で俺を見上げてくる少女。

「それなら別に払わなくていいよ、どうせこの時間営業して無かったしそのメニューもノリで作ったような物だから」

元より金を取る気なんてさらさら無い。
食材も昨日の余りを使ったような物で風見スペシャル(改)に至っては味は保証出来なかった訳だしな。

……決してフラグを立てようなんていやらしい考えは無いぞ!?俺は幼女趣味じゃない。

「………ありがとうございます」

俺の言葉を聞くと少女の顔がぱぁっと明るくなった。
そしてペコリと俺に向かってお辞儀をすると店から出ていった。

「……さて、看板片付けるか」

俺は少女が出ていった後手早く食器を厨房に運ぶと看板を回収する為店の外へと出た。

「……ったく、こいつを片付け忘れたお陰で大変な「翔!」…ん?」

看板を取り外した直後後ろから声をかけられ振り向いてみるとそこには……

「ティール!?それにジェミィ、アンダル!」

ディアトリアで強制的に別れた三人が居た。





「へぇ、じゃあティールとアンダルが俺を追っかけると言ったのでジェミィも付いて来たと」
「ああ、その通りだ」

俺は三人と再会した後立ち話も難だという事で店の中に入って話をしていた。
それにしてもこの三人が俺を追っかけてたとは……正直驚きだ。

ニーシャとロボはディアトリアに残り再建作業でお留守番。
会いたかったな………ロボに。

それとティールの方は俺の捜索ともう一つ使命があったみたいで……

「ですからお嬢!エンディアスに帰って下さいと言ってるでしょう!私がお供しますから!」
「やだ!絶対やだ!お父様だって若い頃は世界各地を回ってたって言ってたじゃない!どうして私がダメなの!?」
「ですからそれは…」
「女だからだって理由は駄目だからね!お父様よりお母様の方が子供の頃から強かったって聞いてるもん!」
「いえそうではなくお嬢はガンダラシア様の時よりも早すぎるのだとガルテリア様が…」
「年齢なんて関係ないでしょ?実力よ実力!そこらへんのゴロツキに負けるとでも思ってるの!?」
「お願いですから聞き分けて下さいお嬢!」
「嫌ったら嫌!」

ティールが先ほど起きて来たレナをエンディアスに帰そうと交渉をしていた。
と言うか二人共話し合うのはいいんだが大声で話すのを止めてくれ。まだ朝なんだぞ?近所迷惑もいいところだ。

「と~に~か~く!私は帰らないってお父様に伝えて来て!」
「ハァ、分かりました。一応は伝えましょう……」

長い話し合いの末ティールが折れた。
ティールは自分の袋から小さな鳥かごを取り出した。その中には手のひらサイズの白い鳥が一匹はいっている。
そして一枚の紙を取り出すと何かを書き込み鳥かごから鳥を出して足に括り付けると外へと放した。

……伝書鳩ってこっちの世界にもあったんだな。

「明日には返事が戻って来るでしょう」
「早っ!」

思わず声が出てしまった。
だってここから竜、船、そして徒歩を使って一週間以上かかった道のりを往復で二日もかからないといっているのだ。驚かない方がおかしい。

「……あれは伝書魔物の最高級品だな、大方報告の為にエンディアス王が渡したんだろう」
「伝書魔物……」
「ああそうか翔は知らないんだったな。あれは…」
「“めーる”みたいなものだ翔、これ翔の物だろう?帰すよ」
「[ポン]おっ、サンキュ!……ってちょっと待てぇい!」

ジェミィに変わって解りやすい説明ありがとうって一瞬思ったけど今なんかおかしな単語を聞いたぞ?
この世界には造語としてでも存在し得ないような言葉を聞いたよ俺?

「ああ、この言葉と意味は君のけーたいを通して友人から聞いたんだ、いやあれは有意義な時間だった」

友人って……冥王様ホント何やってんですか貴方は、仕事してんですか?

「とにかく翔は見つかったんだ。ディアトリアへ帰ろうぜ?そこのお嬢ちゃんが不安ならティールが面倒見て送り返してやりゃあいいんだしよ」

今まで黙っていたアンダルがめんどくさそうな顔をする。

「あ~…ごめんアンダル。俺今ここの店番任されててここから離れられないんだよ」
「な!?………それじゃあ店主はいつ帰ってくるんだ?」
「………………さあ?」
「さあ? って翔、何でそんないつ終わるかも分からない仕事引き受けるんだ?」
「いや成り行きで……」
「翔は面倒事に巻き込まれやすいタイプだな」
「だな、流石主人公」
「ジェミィ、ティール違うぞ。翔はただ貧乏くじを引き続けてるだけだ」
「三人共酷い!」

「「「本当の事だろう」」」

ひどいや神様、みんなが僕をいじめるんだ……鬱になってやる!

「さて、ふざけるのはここらへんまでにするとして……取りあえず翔がここを離れられないのなら先ずはティールの用件を優先して……ここに泊まろう」
「何故!?」
「宿代がもったいない。寝る所ぐらいはあるだろう?」
「まあ…あるにはあるけど」
「よし決定だ!案内頼む」
「はい!じゃあ私が案内するから付いて来て!」

レナがすっと立ち上がり三人を上の階へ案内していった。

「………」

そしてそれを無言で見送る俺。
まだこの店に来て何日も経っていないのに人の出入りが激しいなホント……また厄介事が起こるなんて事無いよな?……な?

俺は過去数回の経験から来る嫌な予感を振り払いガサークさんのメモを元に昨日売った薬で減った分の材料を買い行こうと準備を始めた。
なんて事だ……先月はたった二回しか投稿出来なかった……だと!?

何とか更新率を上げなければこの小説を読んでくれている皆様に申し訳がっ………

何とかしなければ!


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