挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
とんでもスキルで異世界放浪メシ 作者:江口 連(旧 妖精壱号)
4/368

第四話 冒険者に護衛を依頼

 翌朝―――
 それじゃ冒険者ギルドに依頼に行きますか。
 冒険者ギルドは大通りに面した建物ですぐに分かったが、早い時間とあって冒険者でごった返していた。
 テンプレ的展開で冒険者たちにジロジロ見られたが、あえて素知らぬ顔をした。
 こっちは依頼人の方だっつーの。
 窓口でのやり取りで依頼人だと分かれば絡まれることもないだろう。多分ね。
 しばらく並んでやっと俺の番が来た。
 「すみません、依頼をしたいのですが」
 「ご依頼ですね。どのようなご依頼でしょうか?」
 「フェーネン王国までの護衛の依頼を。それと馬車がないので、徒歩でとなるのですが……。初めて冒険者ギルドに依頼を出すのですが、このような依頼の場合の報酬はどれくらいになるのでしょうか?」
 「徒歩での護衛任務の依頼ですね? 護衛任務となると、Cランク以上の冒険者に依頼することになりますし、そのうえ徒歩となると日程もかかりますから最低でも金貨7枚は必要かと」
 金貨7枚とは俺の手持ちを考えるとけっこう痛い金額だなと考えていると、受付嬢が更にこう話した。
 「ただ、今はご承知の通り乗合馬車が停止されていまして、この手の護衛任務の依頼が増えております。それを鑑みると金貨8枚はあった方が良いかと思います」
 この手の依頼が増えているとなると、冒険者としては報酬の多い方に食いつくだろうからな。
 金貨8枚か、う~ん。
 痛い金額ではあるが、背に腹は代えられない。
 「分かりました。金貨8枚で依頼します。それと、食事もこちら持ちということでお願いできますか」
 受付嬢の口ぶりだと金貨8枚でも厳しそうだったから、食事持ちということも加えてみた。
 料理は嫌いじゃないし、俺にはあのスキルがあるから安めの食材を選べば何とかなりそうだしな。
 「それではよろしくお願いいたします」
 俺は報酬金の金貨8枚を預託して冒険者ギルドを後にした。


 翌日、冒険者ギルドから連絡があったので行ってみると、何と俺の依頼を受けてくれる冒険者がいるとのことだった。
 こんなに早く見つかるとは予想外だが、この国を早く出たい身としては本当にありがたい。
 冒険者ギルドで紹介されたのはCランク冒険者パーティー『アイアン・ウィル(鉄の意志)』だ。
 「俺はアイアン・ウィルのリーダーのヴェルナーだ。よろしく頼む」
 「私はムコーダと言います。こちらこそよろしくお願いします」
 苗字があるのは貴族だけらしいから変な勘繰りをされないように、あえて名前をすべて名乗らず苗字だけ、それも外国風に名乗る。
 ヴェルナーさんは30代前半の190センチはある長身にがっしりとした体つきで、デカい盾を背負い腰には剣を下げていた。
 太い腕に残る数々の傷跡と相まって見るからに歴戦の冒険者という感じだ。
 ヴェルナーさんから紹介されたメンバーは、革鎧を着て腰から長剣を下げた剣士と思われるヴィンセントに、胸当てをして腰に短剣を携えた斥候だろう若い女の子リタ、ローブを羽織った魔法使いらしき白髪交じりの渋いおっさんのラモンさん、修道服っぽい白い服を着た回復役だろう二十歳前後の女性のフランカ(ちなみに超巨乳だ)。
 中々バランスの取れたパーティーのようだ。
 冒険者ギルドとしても依頼達成不可能な輩を紹介することはないだろうから、このままお願いすることにする。
 ヴェルナーさんとの話し合いで、出発は明日、朝7時に冒険者ギルド前に集合ということになった。
 そうとなれば食事もこちら持ちだしいろいろと準備しないとな。



 宿に帰る途中で旅路に必要なものを買い集めた。
 まずはマント。
 これは防寒具にもなるし、寝るときにもこれにくるまって寝ればいいから必須だそうだ。
 あと雑貨屋で細々とした食器類を購入した。
 その時にいろいろと見ていていいものを見つけた。
 魔導コンロなるものだ。
 その名の通り魔力を通すと火が出てくるコンロ。
 一口タイプと二口タイプがあったがどちらも値段が高い。
 でも、そこでふと思った。これネットスーパーでカセットコンロ買って使っても良くね?と。
 見た目もカセットコンロそっくりだし、冒険者たちにも魔導コンロだと言っておけばバレなさそうだ。
 よし、そうしよう。ネットスーパーでカセットコンロ買った方がはるかに安いしな。
 そうとなれば後はネットスーパーで買う物ばかりだから急いで宿に戻った。
 宿に戻ってからは、ネットスーパーでいろいろと買い足していく。
 カセットコンロにカセットガス、鍋にフライパン、包丁、まな板、そして一番大事な食材。
 食材は冒険者5人に俺の6人分だから多めにいろいろと購入した。
 ジャガイモ、人参、玉ねぎなどの野菜類にチーズ、ハム、ソーセージ、卵。それからすぐ出せる惣菜類も購入。あとは塩に固形スープの素などの調味料類もいろいろと購入。
 何だかんだで金貨2枚ちょい使ってしまった。
 俺の手持ちの残りは金貨8枚と銀貨5枚に銅貨と鉄貨が数枚ずつ。
 だんだんと懐も厳しくなってきているが、これもフェーネン王国に着くまでの辛抱だ。
 フェーネン王国に着いたら商人ギルドに登録していろいろと売りまくるぞ。
 そして金を確保して情勢をみながら、また移動する。
 安全で安泰な暮らしのためなら俺は頑張るぜ。




+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ