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とんでもスキルで異世界放浪メシ 作者:江口 連(旧 妖精壱号)
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第三百四十三話 純米大吟醸・吟醸酒・特別本醸造

今回は短いです。
 フェルとドラちゃんとスイが寝静まったあと、俺は1人リビングにいた。
「さてと、もう一仕事だな。デミウルゴス様へのお供え物を……」
 アイテムボックスからデミウルゴス様分のダンボールを取り出した。
 昨日はニンリル様たちへ送ったけど、一緒というのもどうかと思って1日ずらした。
 ニンリル様たち同様に箱は開けずにそのままにしてみた。
「デミウルゴス様、どうぞお収めください」
『おお、いつもすまんのう~。ぬ、今日は箱ごとか?』
「はい。その方が何が入っているかってワクワク感があるかと思いまして」
『確かにそうじゃのう。それじゃ早速いただくぞい』
 デミウルゴス様の言葉とともにダンボール箱が消えていった。
 ベリッベリッとダンボール箱を開ける音が聞こえてくる。
『おっ、これは前にもらった日本酒だな』
「はい。それはですね、3本あってすべて銘柄は同じですが、純米大吟醸・吟醸酒・特別本醸造とあり、同じ銘柄の酒を飲み比べようという趣旨のものなんですよ」
『その純米大吟醸、吟醸酒、特別本醸造というのは何が違うんじゃ? 同じ銘柄なら味もそれほど変わらんだろう』
「ええとですね、純米大吟醸、吟醸酒、特別本醸造っていうのは、要は日本酒を製法によって区分したものなんです。原料である米の精米歩合だったり、麹の歩合だったり、アルコール添加量、発酵させる温度など、そういうことが違うわけですから同じ銘柄であっても味わいにもけっこう変化があるようですよ。このセットはそういうのを楽しむためのものなんです」
『なるほどのう。日本酒と言うのは奥が深いわい。早速明日の晩にでも飲み比べてみるとしようかのう』
「いつもの缶詰のつまみも入ってますので、ご一緒にお楽しみください」
『うむ、うむ。あれが実に酒に合うんじゃよなぁ。楽しみじゃ。ふぉっふぉっふぉっ』
 デミウルゴス様の大らかな笑い声が聞こえた。
『ところで、彼奴らはどうじゃ?』
 ああ、あの方たちですねぇ。
「あの方たちでしたら、一昨日に連絡が来ましたよ」
 デミウルゴス様に一昨日から昨日にかけてのやり取りを話した。
『なるほどなぁ。彼奴ら、すこぶる機嫌が良かったのはそういう理由か』
「みなさんそんなに機嫌良かったんですか?」
『うむ。ニンリルなぞ鼻歌を歌いながらスキップしておったわい』
 ニンリル様ェ……。
 待ちに待った甘味が手に入ったからと言って、鼻歌歌ってスキップていうのは浮かれすぎじゃないですかねぇ。
『しかし、話を聞くとずいぶんと反省はしておるようじゃな』
「はい。大分堪えたようです。みなさん謝ってきましたし、ニンリル様なんて泣いてらっしゃいましたよ」
 ニンリル様、号泣してたね。
 他の神様たちも憔悴しきった感じの声だったしさ。
 みなさん、ずっと待ち焦がれていたものが手に入って、今は浮かれているようだけど、昨日と一昨日はしおらしい態度だったもんなぁ。
『そうかそうか。彼奴らも少しは進歩したようじゃな』
 少し安心したようなデミウルゴス様の声が聞こえた。
 デミウルゴス様としては、ちょっと傲慢になっていた神様たちに反省を促す意味もあったんだろう。
『儂らは神だからのう、誰かに謝るなんてことはまずない。じゃが、迷惑をかけたのなら神だと言えど謝らにゃいかんわい』
 まぁ、迷惑と言うほどのものでもないけど、神様たちが我儘だったのは否めないな。
『彼奴らも反省はしておるようだし、すまんがもう少しだけ付き合ってやってくれのう』
「はい。今度からはお供えも月一にしてもらいましたし、大丈夫ですよ」
 月一だし、ある程度こっちにお任せににしてもらってるから、その辺は前よりも楽ではあるし。
『彼奴らがまた我儘放題言ってお主に迷惑かけるようじゃったら、すぐに言うのだぞ』
「ハハハッ。そうなったときは遠慮なくご報告させていただきます」
『うむ。それでは、またのう』
「はい、また」
 プツリと神様通信が切れた。
 やっぱり創造神が味方だと心強いね。
 ま、あの神様たちも反省はしたみたいだから、そんなに問題行動は起こさないと思うけど。
「さて、デミウルゴス様へのお供えも終わったし。寝ようっと」
 俺はフェルとドラちゃんとスイの待つ主寝室へと向かった。




再びのカレーリナ編も残すところあと数話(予定)。
次はもちろんダンジョン編です。
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