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とんでもスキルで異世界放浪メシ 作者:江口 連(旧 妖精壱号)
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第二百十二話 屋台めぐり

 朝市がある広場の周りには屋台が立ち並んでいた。
 まずフェルたちが目をつけたのは焼き魚の店だ。
 何の魚なのか、切り身を焼いて出している。
 魚を焼く香ばしい香りが食欲をそそる。
『よし、この魚を食うぞ』
『おうっ』
『お魚~』
 みんな食う気満々だね。
「すみません」
「おうっ、いらっしゃい」
「ここに焼きあがってる魚全部と、今焼いてるの全部ください」
 そう言うと、屋台のおっちゃんがギョッとしている。
 従魔と一緒に食うんだと説明すると、なるほどと納得してくれたよ。
「これは何の魚なんですか?」
「こりゃサバンだ。新鮮だから美味いぞー」
 サバンっていうとサバに似たあの魚か。
 味付けは塩のみみたいだけど、脂が乗って美味そうだ。
 代金を支払い、焼き魚を受け取る。
 屋台を見ていると、食器持参で購入している人もいるから俺もそれに習った。
 フェルとドラちゃんとスイの分は、アイテムボックスからそれぞれの皿をだしてそこに焼き魚を盛ってもらう。
 俺は串に刺さったものをもらう。
 邪魔にならないところに移動して、みんなで焼き魚を食い始める。
『うむ。なかなか美味いではないか』
『やっぱ新鮮だから美味いな』
『お魚美味しいね~』
「味付けは塩のみだけど、このサバ脂が乗って美味いなー」
 みんな納得の味だ。
 それぞれの皿にあったサバンの切り身はすぐになくなっていった。
『よし、次だ』
『次々~』
『スイもっと食べる~』
 次に向かった屋台はスープを出している屋台だ。
 野菜と貝が入ったスープで、美味そうな匂いがしている。
「いい匂いですね。何のスープなんですか?」
 屋台の店主のおばちゃんに聞いてみた。
「これはね、ジャイアントハードクラムをぶつ切りにして野菜と一緒にじっくり煮込んだスープだよ。美味しいから食べていってよ」
 もちろんいただきますぜ。
 俺の脇にいるみんなこのスープに釘付けですから。
「それじゃ、この皿それぞれにたっぷりお願いします」
「あいよ。毎度あり」
 屋台の店主のおばちゃんに代金を支払い、早速みんなの皿にたっぷりとスープを注いでもらった。
 もちろん俺の分は普通の大きさのスープ皿に。
 早速みんなで食い始める。
 具もたっぷりで食べ応えあるね。
 これも味付けは塩のみなんだろうけど、野菜の甘味とジャイアントハードクラムの良いダシが出ていて美味い。
 ジャイアントハードクラムは大きいから大味かもしれないなんて思ってたけど、そんなことないね。
 しっかり良いダシがでてるし、身もプリっとして美味い。
 このスープはあっさりしてて食いやすいのもいいね。
 何杯でもいけそうだ。
『おい』
 俺がスープを半分ほど減らしたところで、フェルの声が。
『もっと欲しいぞ』
『スイもおかわり欲しいなぁ』
 フェルもスイもあっという間に食い終わっていた。
 早速おかわりかい。
『俺も食いたいけど、ここで食うと次のが食えなくなりそうだからなぁ。残念だけどやめとくわ』
 ドラちゃんも食いたそうだけど、ここは我慢するようだ。
 ドラちゃんも俺なんかに比べたら食うには食うけど、フェルやスイほど大食いというほどでもないからね。
 今ここで食っちゃうと、この後の屋台めぐりを存分に楽しめなくなるもんな。
 代金を支払い、フェルとスイの分をおばちゃんに追加でよそってもらった。
『うむ。このスープはあっさりしていて、これはこれで美味いな』
『スイもこれ好き~』
 フェルとスイはおかわりのスープもあっさりと完食した。
『次に行くぞ』
 フェルを先頭に次に向かったのはジャイアントハードクラムとスモールハードクラムを焼いている屋台だ。
 こりゃビジュアル的にもマズいわけがない。
 網焼きにされてパックリ開いたジャイアントハードクラムとスモールハードクラム。
 ふっくらとした肉厚な身とその回りには身から出たエキスがグツグツ音を立てている……。
 ジュル、美味そう。
 これは間違いないだろう。
 絶対に美味い。
『これ、何個食べる?』
 ジャイアントハードクラムは1個が大きいから、どれくらい食うか念話で聞いてみる。
『我はとりあえず10個だ』
『うーん、おれは3個でいいや』
『スイはねー、フェルおじちゃんと同じく10個ー』
 屋台のおっちゃんに代金を支払って、殻から外したジャイアントハードクラムの身と汁を皿に入れていく。
 殻のままじゃフェルたちが食えないからな。
 フェルたちに出してやると、早速ジャイアントハードクラムをバクバク食い始める。
『ほぅ、これは美味いな』
『ホントだぜ。噛むごとに美味い汁があふれてくるぞ』
『美味し~』
 焼きジャイアントハードクラムはフェルもドラちゃんもスイも気に入ったみたいだ。
 見るからに美味そうだもんな。
 俺も食おう。
 俺はジャイアントハードクラムとスモールハードクラムを1個ずついただいて食べ比べだ。
 それにしてもジャイアントハードクラム、見れば見るほどデカいねぇ。
 これ1つで腹いっぱいになりそうだよ。
 いざ、実食。
 俺はジャイアントハードクラムのふっくらプリプリの身にかぶりついた。
 途端に口に広がる貝の旨味。
 噛み締めるごとに貝の旨味があふれ出てくる。
 こりゃあ、美味い。
 プリッとした身の食感もいいし、何より味が良い。
 見た目もそうだけど、味もハマグリに似ている。
 何でこんなに貝って美味いんだろうねぇ。
 ただ焼いただけのこれでも美味いけど、醤油をちょいとたらしたらもっと美味くなりそうだ。
 海鮮BBQでは絶対やるぞ。
 バクバクと食い進めて、殻に残った汁もゴクリと飲み干した。
「ハァ、美味かった」
 今度はスモールハードクラムだ。
 一口でその身を頬張る。
 口の中いっぱいに旨味があふれ出す。
 味はジャイアントハードクラムと同じだな。
 このスモールハードクラム自体がジャイアントハードクラムの小さいものだって言ってたもんな。
 でも、食感はこちらの方が若干しっかりしていて噛み応えがあるかも。
 ジャイアントハードクラムの方が柔らかかった。
 こっちも醤油をちょいとたらしたら方が美味くなりそう。
 これも絶対に海鮮BBQだね。
 その後も、車エビに似たバーミリオンシュリンプを焼いたものや、タラバガニに似たブロンズキングクラブを焼いたものやゆでたもの、あとはいろんな海鮮を煮込んだアクアパッツァのようなものなどに舌鼓をうった。
 俺とドラちゃんは途中でギブアップしたけど、フェルとスイは楽しそうに屋台をめぐり歩いていたよ。




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