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とんでもスキルで異世界放浪メシ 作者:江口 連(旧 妖精壱号)
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第百八十一話 豪邸での風呂タイム

 夕飯の後片付けをした後は、風呂に入る。
 せっかく広くて立派な風呂場があるんだからな、この家にいる間は毎日入るぞ。
 あ、そうだ。
「フェルも洗うからなー」
 そう言うとフェルがちょっとビクっとした。
『な、何故だ。この間洗ってから一月経ってないはずだろう』
「いやさ、さっきカレー食ったから結構匂いが染みついてないか?」
 そう言うと、自分の体の匂いをクンクン嗅いでいる。
『そう言えば、そんなにきつくはないがさっきの食い物の匂いがするな……』
「だろ? この家の風呂は広いからフェルでも入れるし、この際だから洗うぞ」
『仕方がない。しかし、湯には入らんからな』
「はいはい」
 みんなで風呂場に移動した。
 この家の風呂場は広くて、8畳くらいの大理石みたいなつるつるの石で囲まれた部屋になっってて、湯気が逃げるようにか人の目に触れない上の部分に横長に窓が付いている。
 でもって、ここに魔力を流すと……。
『わっ、明るくなった―』
 スイが明るくなったと興奮してポンポン飛び跳ねている。
 さすがに豪邸だよ、明かりの魔道具はいたるところに完備されている。
 もちろん風呂場にもついていて、少し魔力を流すだけで電球みたいに煌々と明るくなったよ。
 ドメニコさんからの話だと、ここも……。
 浴槽付近にある蛇口の上についた魔石に魔力を流した。
 ジャボジャボと蛇口からお湯が出てきた。
「おー、すごいね。魔道具ってこんなのもあるだなぁ」
 浴槽にお湯が溜まったところで、まずはフェルを洗っていく。
 俺も服は脱いじゃってるから、ブルブルってされて濡れても問題ないぜ。
 この間洗ってからそんなに経ってないこともあり、絡まっている毛はそんなになかった。
 スイに頼んで風呂のお湯を吸い上げてフェルにかけていってもらう。
 スイのシャワーでフェルの体が濡れていく。
 フェルの体全体が濡れたら、ネットスーパーで買った獣医おすすめシャンプーをつけて洗っていく。
 ワッシャワッシャ。
 いつも力を入れろと言われるから、今回は最初から力を入れて洗った。
『うむ、今回はなかなかいいぞ』
 あ、そう。
 ワッシャワッシャ、ガシガシ。
『ん、そこは長めに洗うのだ』
 へいへい。
 ここ痒いんだね。
 ワッシャワッシャ、ワッシャワッシャ、ガシガシ、ガシガシ。
 フェルの注文を聞きながら全身くまなく洗っていく。
「よし、これで全身洗えたな。スイ、またお湯かけてー」
『はーい』
 スイのシャワーがフェルに降り注ぐ。
 全身の泡を洗い流した後は顔だ。
「フェル、顔洗っていくからな」
『ぬぅ、早くしろ』
 スイにお湯のシャワーをフェルの顔にかけてもらいながらフェルの顔をあらっていく。
 今日はカレー食って口の周りをべちゃべちゃに汚してたから、口の周りは特に念入りにね。
「よし、終わったぞ。ここでブルブルってやって毛も乾かしていけよ。この家は借家だから濡らしたりできないんだから」
『分かっておる』
 フェルは盛大にブルブルブルッとして毛を風魔法で乾かしている。
「あ、寝るなら2階の好きな部屋で寝ていいぞ」
『うむ、分かった』
 風呂場に残ったフェルの毛やらは、スイの分裂体に処理をお願いした。
 さてと、ゆっくり風呂タイムといきますか。
『やっと風呂か~』
『お風呂ー』
 ドラちゃんやっと風呂か~とか言ってるけど、さっきフェル洗うのに浴槽に溜めた湯の中でちゃっかりくつろいでたよね。
 何にも言わなかったけど俺はちゃんと見てるんだからな。
 まぁ、いいけどさ。
 フェルを洗って失くなってしまった湯を新たに溜めていく。
 その間に頭やら体やらを洗っていく。
 ドラちゃんにも泡を付けて全身洗って、スイはいつみても汚れはないんだけど一応泡を付けて洗っていく。
 みんな泡を洗い流したところで、浴槽にも十分湯が溜まった。
 確かこの前買った炭酸ガス配合の入浴剤があったなと思い出して、アイテムボックスから入浴剤を取り出した。
 ここの風呂はデカいから錠剤タイプの入浴剤を贅沢に2つ入れた。
「よーし、入るぞ」
 俺とドラちゃんとスイがザブンと風呂に入ると、少し湯がこぼれる。
「ふ~、やっぱ風呂最高」
『おー、気持ちいいなぁ』
『気持ち―』
 ドラちゃんとスイはいつものようにプカプカ浮いている。
 この風呂は俺のより大きいからゆったりは入れていいねぇ。
 はぁ~、やっぱ風呂はいいわぁ。
 疲れがいっきに吹き飛ぶね。
「この屋敷にいる間は毎日風呂に入るぜ」
 俺は1人つぶやいた。
『俺も~』
『スイも~』
 ドラちゃんもスイもすっかり風呂信者になっているようだ。
 入浴剤の香りと温かい湯に癒されながらみんなで風呂タイムを楽しんだ。
 毎日風呂に入れるってのはいいな。
 この際だから毎日入浴剤変えてみたりしてもいいね。
 あ、〇〇の湯とかの温泉の入浴剤もあるから、それ入れて温泉気分を味わうのもいいねぇ。
 今はいろんな入浴剤が出てるもんな。
 明日は風呂に入る前にネットスーパーで入浴剤のところいろいろと見てみよう。
 楽しみが増えたよ。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇



 風呂から出ると2階にあがりフェルを探した。
 どこで寝てるのかと思いきや、主寝室の床で寝ていた。
 フカフカな絨毯が敷いてあるとはいえ、キングサイズのベッドがあるんだからその上で寝ればいいのに。
 そう言ったら、フェルは少し動くだけで落ちそうで嫌だとのことだった。
 確かに少し動いたら落ちるかも。
『我は自分の寝床がいい。我の寝床を出してくれ』
 マイ布団がいいんだね。
 俺はアイテムボックスからフェル専用の布団を出して敷いてやった。
『スイはここで寝る~』
 そう言ってスイがピョンとキングサイズのベッドに飛び乗った。
『俺もここで寝るぜー』
 そう言ってドラちゃんもキングサイズのベッドに着地した。
『あるじもここで一緒に寝ようね~』
 他の部屋で寝ようかと思ったけど、スイちゃんのお誘いがあるんじゃね。
 こりゃ断れないよ。
 ということで、大きな屋敷を借りたけど結局みんなで同じ部屋で寝ることになった。
 いつもと変わんないね。
 まぁいいんだけどさ。
 って、俺は寝る前にやんなきゃならないことが。
 ここだと話し声がうるさいだろうから別の部屋行くか。
 部屋を出ようとすると『どこに行く?』とフェルから声がかかる。
「例の神様へのお供えだよ」
『む、そうか。しっかり祈りをささげるのだぞ』
 フェルはあの残念女神(ニンリル様)を敬ってるみたいだけど、ありゃ敬うほどの神じゃないぞ。
 ただの大の甘党ってだけだし。
 他の神様方も案外というかかなり欲に忠実で俗物的だし。
 まぁ、そういう神様たちだからこそ、こうやって気軽って言っちゃアレだけど普通に付き合っていられるっていうのもあるんだけど。
 俺にも加護をくれたし、フェルにもドラちゃんにもスイにも加護をもらってるから多少は恩に感じてるしね。
 だからって甘やかしはしないけどさ。
 さてと、今日も銀貨6枚ずつの供え物(貢物)をしちゃいますか。




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