表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
180/655

第百七十一話 ローストチキン

 さてさて、夕食作りますか。

 今日作るのは、ピラフ入り簡単丸ごとローストチキンだ。

 実家にいたころに食ってみたくてクリスマスに一度作ってみたら、何かクリスマスには俺がローストチキンを作るのが当然みたいになっちまったからな。

 当然作り方はバッチリ分かってる。

 フフフ、魔道コンロを買ってからいつかはやろうと思ってたメニューだぜ。

 今日使うのは……。

 コカトリス丸々1羽だ。

 これを使って仕上げていこうと思う。

 肉になったコカトリスは1.5メートルくらいある丸鶏だ。

 さすがにこれ1羽丸々焼いたらみんなお腹いっぱいになるだろう。

 まずは材料だ。

 ネットスーパーを開いて、ハーブソルトと冷凍ピラフ、それから油を塗るためのハケを購入。

 それじゃ作っていきますか。

 基本面倒なことが嫌いな俺の作るローストチキンはお手軽簡単だ。

 冷凍ピラフを腹に詰めて焼くだけだからな。

 一からピラフを作るのは面倒だからだけど、時間があるならそれもいいと思うぞ。

 まず最初にコカトリス全体にハーブソルトをよーくすり込んでいく。

 腹の中もだぞ。

 そしたら少し時間を置くんだけど、その間にピラフを解凍しておく。

 本当はレンジでチンした方が早いんだけど、さすがにここでレンチンはできないから、フライパンで軽く炒めて解凍しておく。

 オーブンで焼くから軽くで大丈夫だぞ。

 次にハーブソルトをすり込んだコカトリスの腹にピラフを詰め込んでいく。

 ピラフを詰めたら竹串でふさいで、型崩れ防止に足をタコ糸で縛る。

 コカトリス全体にハケを使ってオリーブオイルを塗ったら、クッキングシートを敷いた天板に載せる。

 あとは予熱したオーブンで焼いていくだけだ。

 200度で1時間弱焼くんだけど、それは様子見しながらだな。

 途中、天板に滴り落ちた脂をハケで塗りながら焼くと綺麗な焼き色が付いていいぞ。

 そのついでにひっくり返してムラのないように焼いていくと、こんがり美味しく焼き上がる。

 焼けたかどうか心配なときは火が通りにくそうなところに竹串を刺してみて透明な脂しかでなければOKだ。

 こんがり焼きあがったら、刺してある竹串や足を縛ってるタコ糸を外して出来上がりだ。

 丸のまま1羽使って作るローストチキンは豪華だね。

 しかもデカいコカトリスだから尚更だよ。

 焼き上がったローストチキンを眺めていると、腹ペコなうちの子たちの声が。

『美味そうだな』

『早くくれよー』

『大きいお肉だ~早く食べたいなぁ』

 みんなの目はローストチキンに釘付けだ。

「骨を外して取り分けるから、ちょっと待ってて」

 俺は骨を取り外しながら肉とピラフをそれぞれの皿に分けていった。

「はい」

 皿を出すとすぐに夢中で食い始める。

『むむっ、これはものすごく美味いぞ』

 そうだろうそうだろう。

 フェルも夢中でがっつく美味さだろう。

 やっぱ丸のままオーブンでじっくり焼くと違うよな。

『こりゃ外側の皮がパリッとしてたまらんな。こっちのお前の言う米ってやつも味が染みてて美味いぞ』

 おうおう、分かってくれるかドラちゃん。

 そうなんだよ。

 皮がパリッとしてるのがたまんないんだよねぇ。

 あとはピラフにもじっくり旨味が染み込んで美味くなってるんだよな。

『皮はパリッとして中のお肉は柔らかくって美味しいお肉の汁がジュワッと出てくる。このお米もお肉の味が染み込んでて美味しいよー』

 さすがグルメなスイ、分かってるね。

 皮目パリっとして中はふっくらジューシーに仕上がるのも丸のまま焼いてるからだよね。

 腹に詰めたピラフにはその肉の旨味がギュッと染み込んで冷凍ピラフとは思えない美味さに仕上がるんだよ。

 ローストチキン大成功だね。

 さて、俺も食おう。

 自分で言うのもなんだけど、美味過ぎる。

 皮パリッ中はふっくらジューシー。

 いろんな部位を楽しめるのも丸ごと焼く醍醐味だよね。

 ホント、美味いわぁ。

 フェルとスイもおかわりをして、ローストチキンはみんなできれいに食いきった。

 最後には骨しか残ってなかったよ。

 みんな気に入ってくれたみたいで、また作ってくれってことだった。

 これは詰めて焼くだけで簡単だからまた作るのもイイね。

『プルプルしたの頼むぞー』

「ドラちゃん、プルプルしたのはね、プリンって言うんだって」

『そうだったな。プリン頼む。今日はまだ食ってないから2個だからな』

 ドラちゃんがプリンをご所望だ。

 1日2個って約束で、今日はまだ食ってないからな。

『我も頼むぞ。我はいつものだ』

「いつものってイチゴショートだろ? 同じの2個でいいのか?」

『うむ』

 フェルはいつものイチゴショートを2個ね。

『スイはねー、まだ食べたことないのがいいなぁ』

 はいはい。

 スイは新しい味を求めてるのね。

 俺はそれぞれの希望のものを不三家で買っていく。

 カスタードプリン2個、イチゴショート2個、スイにはアップルパイとイチゴのロールケーキを選んでみた。

 それぞれ出してやると、美味そうにたいらげたよ。

 食後のデザートをいただいて、みんな満足気にしている。

 俺としちゃまだ寝るには早い時間だし……。

 あ、ちょうどいいからスイにあれ作ってもらおう。

 俺はスイにあるものを作ってもらうことにした。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 毎回の家庭料理の他にシェフレベルのスペシャルディナークラスのレシピまで作れるというのは今までに無いストーリーで、この作品と出会うまでは異世界モノの作品にあまり興味が無かったのですが、料理に…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ