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第九十四話 念願の風呂に入る

今日は93話と94話更新です。

 フェルに人の気配のない森まで連れてきてもらった。

 そのフェルはというと、森に来てうずうずしたのかすぐに狩りに行ってしまった。

 もちろん結界はしっかり張ってもらってあるから、俺の身の安全は確保してあるぜ。

 早速風呂に入る準備をする。

 まずは、囲いからだな。

「ストーンウォール」

 まずは四方向に石壁を作り周りを囲った。

 湿気を防ぐためと、空を見ながらの風呂を楽しむためにあえて天井はつけない。

 そしたら、購入したばかりの念願の風呂を置いてと。

『スイ、いいか?』

 念話でスイに話しかけると、すぐに鞄の中から出てきた。

『ふぁ~あ、なぁに、あるじー』

 また寝てたのか、この鞄、スイにとっては本当に寝心地いいみたいだな。

「スイの水魔法でここの中に、この辺まで水を入れてくれるかな?」

 この辺までと指差した。

『いいよー』

 そういうとスイの触手が細長く伸びて、そこから水が流れ出した。

「スイ、そのくらいでいいぞ」

 風呂の八分目くらいまで水が入った。

 そこで、俺の火魔法で……。

「ファイヤーボール」

 最初は小さめのファイヤーボールを作って風呂に沈める。

 ブクブクと周りの水を沸騰させながらファイヤーボールが消えていく。

 なんかちょっと熱くしすぎたかも……。

「あ、湯かき棒買ってなかった」

 ネットスーパーを開いて、風呂に必要なものをいろいろ買っていく。

「湯かき棒に湯おけだろ、あとはボディシャンプーだな。俺、石鹸よりボディシャンプー派だし。あと髪は、面倒だからリンスインシャンプーでいいな。それから、ボディタオルとバスタオルも買わなきゃな。もうないか?……あっ、どうせだから入浴剤も入れるか。うーん、こんなもんかな」

 ポチポチと次々とカートに入れていき精算する。

 届いた湯かき棒で風呂をかき回す。

「どれどれ……アチッ」

 ちょっと熱いな。

「スイ、ちょっとだけここに水入れてくれるか?」

 スイに水を足してもらう。

 今度はいい感じの湯加減だ。

 これでよしと、服を脱ぐ。

 お湯に入る前に、まずはこっちに来てから水でしか洗ってなかった髪を洗う。

「げっ、全然泡立たねぇ。どんだけ汚れてたんだよ……」

 2回の洗髪でようやくさっぱりした。

 髪のことを考えて体もボディシャンプーで2回洗った。

「よし、こんなもんかな。って、足がドロドロだぜ」

 湯おけにお湯を入れて、片足ずつ洗い流しながら風呂に入る。

 お馴染みの粉末状の入浴剤を入れてと。

 ちなみに柚子の香りにしてみた。

 そこでようやく湯船につかる。

「うああぁ~」

 久しぶりの風呂に思わず声が出る。

「やっぱ風呂は気持ちいいねぇ」

『あるじー、そのお水の中気持ちいいの?』

 スイが不思議そうに聞いてきた。

「ああ、温かい水だから気持ちいいぞ。スイも入ってみるか?」

『うんっ』

 チャポンッ。

『うわぁ、ホントだ。温かい。この温かいお水気持ちいいね。匂いもイイ匂いする~』

 スイは風呂の中でプカプカ浮いている。

 スイも風呂が気に入ったようだ。

 ゆったりと風呂に浸かっていると凝り固まっていた体がほぐれていく。

 柚子の香りもリラックス効果があってイイ感じだ。

「あ~風呂最高」

 抜けるような青空を見ながら風呂に入るとは、いいもんだねぇ。

 極楽、極楽。

 日本人はやっぱ風呂なしじゃ生きていけないわ。

 俺はスイと一緒に風呂を存分に楽しんだ。

 ついつい長風呂をしてしまったが、さすが高いだけある風呂だ、お湯も冷めずにいい温度のまま入れた。

 魔石が練り込まれていることで硬くて保温性もあるって話だったけど本当だな。

 高かったけど買って良かったわ。

 風呂からあがって着替えを済ましたら、後始末だ。

 ストーンウォールを消してと。

「スイ、このお水と、ここにある泡泡を消してくれるか?」

『分かった~』

 あとはスイの分裂体が綺麗に処理してくれた。

「風呂上がりに何か冷たいものが飲みたいな」

 ネットスーパーでコーヒー牛乳を購入。

 スイにはフルーツ牛乳だ。

「スイ、風呂上がりにこれ飲むとすんごく美味いんだぞ」

 フルーツ牛乳を皿に入れて、スイに出してやった。

『うわっ、ホントだ。冷たくて甘くて美味しー』

 うん、風呂上がりのコーヒー牛乳うめぇな。






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― 新着の感想 ―
人に石鹸とシャンプーを売りながら自分は髪を水でしか洗っていなかった!(笑)
[一言] スイちゃんかわいすき
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