八話 スキルバーゲン
遅くなりました!
今回はいつもより長くなっております!
まあ、ほとんどスキルの説明なんですけどね!
『 存在進化が、完了しました 』
『 混沌百足の、基礎能力が付与されます 』
『 能力【僻地蹂躙】を、獲得しました 』
『 能力【毒液生成】を、獲得しました 』
『 能力【狂気の奇叫】を、獲得しました 』
『 能力【異常なる生命力】を、獲得しました 』
『 能力【従体生成】を、獲得しました 』
『 能力【堅牢なる無傷鎧】を、獲得しました 』
二回目の(強制)進化を終えた朝。
前も思ったんだが、もうちょっと選択肢をくれるというということはないのだろうか?
進化後の体はなんというか・・・凄かった。
まず、前より巨大化した体。
百足という名前から、長くなると思っていたんだが、百メートル以上はあるんじゃねえか?
ちなみに、横幅は四メートル前後。
次に、より堅牢とかした鎧のような外骨格。
起きた時、好色豚三匹が、地味に斧で殴ったり剣で叩いてきたりしていたが、擦り傷ひとつ出来ていなかった。ちなみに彼らは朝食になりました。
うまー。
最後、強化された力。
丁度良さそうな山があったので、突進してみたら、見事貫通しました。
岩を口の牙で挟んでみた。
結果・・・粉砕!
なにこれ、最強モード?ちょっとウキウキするじゃねえか。
おっと、新しい能力を、忘れるところだった。
称号も、なんか増えてるかな?
―――――――――――――――――――――――――
《種族》 混沌百足・異常種
《能力》 【絶対捕食】【同属吸収】【麻痺耐性】【粘糸生成】【鋼糸生成】
【猛毒耐性】【鋼装強化】【超突猛進】【疾風怒濤】【覇激連突】【電子操作】【万象発炎】【水流操作】【瞬間治癒】【大鎌生成】【首狩り】【四刃乱舞】【高速移動】【強靭なる生命力】【威嚇叫声】【無音殺害】【僻地蹂躙】【毒液生成】【狂気の奇叫】【異常なる生命力】【従体生成】【堅牢なる無傷鎧】
《称号》 【輪廻異常者】【不釣り合いな魂】【罪を背負う者】【屍喰い】【鬼殺し】【罠師】【下克上】【卑怯者】【森の主】
《加護》 無し
《祝福》 無し
―――――――――――――――――――――――――
ギャァァァアアアアアア!
昨日の蟷螂とか、存在進化のせいで、能力がとんでもない数に!?
お、落ち着け俺。とりあえず、説明を・・・。
【大鎌生成】:大きな鎌を体から生やすことができるよ。切れ味は、本人の実力次第だよ。
【首狩り】:首に鎌タイプの武器で攻撃を加えた場合、一瞬で切り落とすことができるよ。キャアアアアア!殺人鬼だ!!!
【四刃乱舞】:四本の鎌で、無数の斬撃を飛ばすことができるよ。あんまり飛ばないよ。
【高速移動】:目にも止まらぬ速さで移動できるよ。でも、少ししか使えないよ。
【強靭なる生命力】:蟲族特有の強靭な生命力だよ。体を真っ二つに切られても、頭が無事なら少しは生きていられるよ。生殺し?
【威嚇叫声】:相手をひるませる叫声を、出すことができるよ。体の構造的に見れば不可能だよね。
【無音殺害】:相手に見つかっていない場合、気配を完全に断つことができる。不意打ちにしか使えないよね。卑怯者!
【僻地蹂躙】:ありとあらゆる場所を走破できるようになる。あ、でも溶岩とか水の上とかは無理だよ。
【毒液生成】:ありとあらゆる毒を作れるようになる。麻痺毒でも、神経毒でも、媚薬でもなんでも作れるよ。
【狂気の奇叫】:相手を混乱させる奇声を出せるよ。どう混乱するかわからないから、うっかりすると全部自分に攻撃が向かってくるかも。
【異常なる生命力】:【強靭なる生命力】の強化版。首を落とされてもかなりの時間を生きてられる。まあ、結局生殺しの時間が長くなるだけなんだけどね。
【従体生成】:自らの従体を作ることができる。命令は絶対遵守。てか、命令ないと動かない。
【堅牢なる無傷鎧】:外骨格の鎧が無傷の場合、防御力が跳ね上がる。傷が付いたら、終わりだよ。
やべぇ・・・数が多すぎて把握できない。
とりあえず、一言―――強すぎだろ!
なにこれ、俺一人いればもう、世界破壊できるんじゃねえか!?
めんどくさいからやんないけど。
称号の方は・・・
【卑怯者】:完璧な不意打ちで上位種を殺害した。せめて、能力はやめておこうよ・・・。
付属能力:不意打ち補正
【森の王】:森の王を殺したことによって、次期森の王に選ばれた。正々堂々戦えよ!
付属能力:森にいる時のみ、全能力強化。
うるせえよ!いいじゃねえか、なんか強そうだったんだし!
称号のほうは名前はひどかったが、内容はそれなりだった。
てか良くね?強くね?どれくらい補正されるかわからんが。
よっし!早速効果を検証しよう。
*
というわけで、前回も来ました(滅茶苦茶に破壊した)川に移動。
うん、前回の破壊痕跡がまだ生々しく残ってるね。また増やすけどね。
それでは、実験に行くとしましょう!
まずは、【大鎌生成】から。
腕の位置は、特にわからないから適当に・・・発動!
シャンッ!という音と共に紅い鎌が出てきた。
大きさとか、どこから出すとかも決められるようだ。背中にビッシリとかもできた。
気持ち悪かった。
鎌から鎌を出すこともできるみたいだ。
んん?・・・ということは。
鎌から少し長い鎌を生成して、横に太くて短いのを生成し・・・完成!
何を作ったか?もちろん・・・手さ!
ちょっと物騒だがこれでもいちおう手!これで、いろいろとやれることが広がる・・・。
おおそうだ。切れ味はどうかな。
適当にあった木に狙いをつけて・・・スラッシュ!
スパッ!
えっ、なんか手ごたえないんですけど・・・。それに木、倒れてないし・・・。
ちょっと、つついてみる。
ザザ、・・・ドシャシャッ!
・・・結果、切れ味は良かったみたいです。シャレにならないレベルで。
う~ん、他のを試すのが不安に・・・まあいいか!
次、【首狩り】。
獲物が無いので、次に向かう。
次、【四刃乱舞】。
森に向けてはなったら、大惨事が起こりそうな予感がするので、川に向かって発動。
結果・・・川に大きな爪痕が残りました。
あっぶね~森にやらなくてよかった。
次、【高速移動】。
目にもとまらないほど速く!瞬間移動!
とはいかず、せいぜい一分ぐらい、素早くなった程度だった。
これで、【疾風怒濤】をいれて、移動系は二つ目か・・・また合成できるかな?
重複合成!イン、【疾風怒濤】、【高速移動】!
おお!まさか、【高速移動】の速さで 【疾風怒濤】の時間持つとは。
素晴らしすぎる成果だ。便利。
『 |能力≪スキル≫【疾風迅雷】を、獲得しました 』
次、【強靭なる生命力】。
これも試せそうにないな・・・同様の理由で、【異常なる生命力】も無理だしな・・・。
そうだ、これも重複合成やってみるか。ついでに、【|瞬間治癒《ハイパーヒーリング≫】も入れてみるか。
合成!イン、【強靭なる生命力】、【異常なる生命力】、【|瞬間再生≪ハイパーヒーリング≫】!
・・・結局、効果はわかんねえな。
『 |能力≪スキル≫【不死不滅】を、獲得しました 』
・・・なんかすごそうなアナウンスが流れたような・・・【不死不滅】って、確かに合成したらそうなるかもしれないけど・・・。
気を取り直して次。【威嚇叫声】。
早速発動。
―――シャアアアアアアアアアアアアッッッ!!!
・・・耳が痛い。自分の声なのに。
しかも、今の声のせいで、川の魚が次々と気絶して浮かんできている。
・・・使いどころに注意だな。
ちなみに、魚はスタッフ(つまり俺)がおいしくいただきました。
泥臭かったけど、うまい。そして焼きたい。
次、【無音殺害】。
だが、相手がいない!
次、【僻地蹂躙】。
上流のほうに、少し急な岩肌の道があったので、発動してみる。
どんな道でもスーイスイ。どうやら、足に小さな結界みたいのを作り、その上を走ってる感じ。これ、便利認定。
次、【毒液生成】。
試しに、あらゆるものを溶かす猛毒を。
結果、なめらかな穴ができました。いや、かなりつるつるしてる。落ちたら登れないんじゃねえの?
次、【狂気の奇叫】。
前回(【威嚇叫声】のこと)の二の舞になりそうだが・・・気にするか!発動!
(ただいま、人間の言語では表現できない声が流れています)
・・・やっぱ、耳いてぇー・・・。
効果は・・・想像を遥かに超えるレベルだった。
なんと!『|緑鬼子憎≪ゴブリン≫』と『|好色豚≪オーク≫が手を組んで襲いかかってくるではありませんか!
うう、あんなに仲の悪かった種族手を取り合うなんて・・・感動した。
互いに連携のとれ合った攻撃、巧みなスイッチ。全てが・・・美しい。
く・・・・これは・・・・
カンカン!キン!
―――全部効かないんだけどね。
【大鎌生成】と【四刃乱舞】。瞬殺!
やっぱり、種族とかの差が歴然みたいだ。擦り傷すら出来てなかったし。
それにしても・・・雑魚モンスターだったからよかったが、これ以上の相手の場合、これだけ連携されるとこちらが危ないかもしれない。封印指定だな。
次、【従体生成】。
発動した瞬間、大量の『鋼装巨蟲』が影から出てきた。
サイズは、昔の自分の半分ぐらい。・・・弱そう。
手加減して発動してみたら、『巨虫』も出すことができた。
この能力は、自分よりランクが下のモンスターを作り出すことができるみたいだ。
無限に生成出来る分、個々の力は弱いみたいだが。
説明にも書いてあったように、命令が無いと動かない。後ろのほうで『緑鬼小僧』に一体襲われていたが、ぴくりとも動こうとしていなかった。
最後、【堅牢なる無傷鎧】。
これも、そもそも傷をつけることができない、というかしたくないので検証は無し。
・・・長かったな。それにしてもとんでもない量だった。
早朝に開始して、太陽の傾きぐらいから推測してもう午後三時ぐらいか?
・・・水でも飲むか。
そう思い、川に近づくと何か黒い物体が目の前に躍り出た。
ま、まさか!ごき―――
ガンッ!
思わず振ってしまった鎌の手で、地面に叩きつけてしまった。
よくよくみると、それはイニシャルGではなく、羽のついたヤゴみたいな虫だった。
それにしても、どこに隠れていたんだろうか?
この辺は、隠れる場所もあまりないし、地面から出てきたにしては音がなかった。
・・・食べればわかるかな?
ちょうど、おやつの時間ということで、パリパリ。
『 能力【同属吸収】が、発動しました 』
『 能力【影忍び】を、獲得しました 』
『 能力【刀羽生成】を、獲得しました 』
『 能力【跳躍飛行】を、獲得しました 』
ふむ、どうやらこの『薄刃影蛉』(仮)は、能力名からして影に入ることが出来るみたいだ。
折角だし、他のも検証してみるか。
まず、【影忍び】。
この能力は、其の名のとおり影に入ることが出来るみたいだ。
やっほーい!逃げるときかなり使えるよこれ!
逃げるような事態になったことないけど!
次、【刃羽生成】。
刀のような羽が出てきた。その辺の木で、試し切り。
スパッ!・・・ザザザンッ!
鎌にも劣らない切れ味でした。
最後、【跳躍飛行】。
これは、羽が有る場合、その羽を使って少しだけ空を飛ぶことが出来るみたいだ。
跳躍して、そこから滑空するみたいな。
勿論試します。
アイキャンフライ!・・・失敗。
くそ!ガッツ―――じゃなくて羽が足りない!てか小さい、羽!
大空へ旅立つという夢は潰えたが、それでも【影忍び】という便利な能力はてに入ったのでよしとする。
よっし!もうちょっと能力で遊んでみることにするか!
・・・色々やって遊んでいるうちに、もう日が沈んでしまっていた。
いや~【影忍び】で森の影に隠れて、『緑鬼小僧』の前に出てきたときは、本当に反応が面白かった。
だって、めっちゃ呆然として、空眺めたままだもん。
まあ、その時に遠くで悲鳴が聞こえた気がしたが、駆けつけていっても誰もいなかった。
やっと、人間に会えると思ったのに・・・。
・・・今度探せばいいか!
そういうことで、自分に納得させ、今日は寝ることにした。
明日は、遠出をするのもいいかな?
最後の方に出てきたスキルの解説。
【影忍び】:影の中にしのぶことが出来るよ。不意打ちがしやすくなったよよかったね。
【刀羽生成】:刀のように鋭い羽を作ることが出来るよ。でも、飛ぶのには向かないよ。
【跳躍飛行】:跳躍する勢いで、少しだけ飛べるよ。ほんの少ししか飛べないよ。
訂正
・スキル【尋常なる生命力】を【異常なる生命力】に変更しました。