表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
気づかない内にそこだけ別世界  作者: あちゃま
第1章 魔王の誕生
19/50

現実:アップデート

いつものようにログインすると今日は最近なかった運営によるアップデート情報のメールが届いていた。


DUNGEONE MAKEには過去に様々なアップデートがあった。

発売当初は登場モンスター数は全属性合わせても500種類行くかどうかという種類しか存在しなかったのが、徐々に増加していき、『北欧神話』や『ギリシア神話』、『アラビア神話』や『ケルト神話』などに登場する神獣や怪物が追加されていった。それに伴い道具アイテムも追加されていき有名所では『憤怒剣グラム』や『神槍グングニル』などの武器や『女神楯アイギス』や『駿足鎧アキレウス』などの防具が追加された。


そして今回のアップデート、それはどうやら道具アイテムの追加の様だ。それも武具や消耗品などではなく雑貨という何とも微妙なモノの。


メールの内容を読むと、どうやらマスタールームの増改築も出来るので、ゲームの中だけでも自分だけの城を造ってください、という事らしいのだが正直俺はこの機能があっても無くてもどっちでもいいと思ってしまう。

今現在の機能だけでも十分マスタールームを自分好みの現代風にしてあるのでそれで十分だし、現実リアルの世界でも骨董品や調度品に気を遣う事なんて全く無いからだ。


しかし何と言っても一番の問題は道具アイテムの追加という事は種類が増えるという事、それが一番の問題である。今までの種類だけでもコンプリートするのは困難だろうと思っていたのに、ここに来ての種類の追加とはイジメもいい所である。

きっと追加された日用品などの道具アイテムはほとんどダンジョン内の宝箱行きになるんだろうな、ともう既に未来が見えてしまっている自分もいる。


アップデートのメールの確認をした後はいつもの様に再配置リスポーンに使ったDPダンジョンポイントや冒険者を撃退などして手に入れたDPダンジョンポイントの確認をする。これで収支がプラスになっていればそのまま放置するのだが、もしもマイナスになっていれば何かしらの対策を執らないとマズイ事のなってしまうのだ。いくら過剰なまでのDPダンジョンポイントを保有している俺だからと言っても、一日の収支が毎日毎日マイナスになってしまっていては、いつかその過剰なDPダンジョンポイントも底を尽いてしまうのだから。そうなってしまっては最悪モンスターの居ない、ただの洞窟になってしまうではないか。それだけは何としても避けるために、これは非常に重要な作業なのである……地味だけど。


再配置リスポーンの確認も終わったら次は探索から帰って来たモンスターたちが手に入れた道具アイテムの確認だ。


運が良ければここでレア度の高いアイテムを入手できるのだが、どうやら今日はいまいちの様だ。


「今日の最高は、レア度2か。う~ん、やっぱり森住人トロル中心の編成じゃあ良い道具アイテムっていうのは手に入らないか」


今回探索に出した森住人トロル達が手に入れてきた道具アイテムはどれもこれもレア度が低い。


実は探索に出して手に入れられるレア度はモンスターランクによって変動する。森住人トロルのランクはランク3(☆☆☆)であるのでもし手に入れられても最高ランク2(☆☆)までの道具アイテムしか手に入れられなのだ。因みに今回、先頭というかリーダー的なポジションにした巨漢ギガースもランク4(☆☆☆☆)なのでランク2(☆☆)まで。もし3以上の道具アイテムが欲しければ最低でも巨漢ギガースの進化先の一目サイクロプスのランク5(☆☆☆☆☆)以上のモンスターを探索に出さなければならないのだ。


獲得した道具アイテムは受け取るという項目をチェックすると勝手に受け取ってくれるのだ。そして今回は何とアップデートして追加されたばかりの雑貨類も含まれている。嬉しいような気もするが、嬉しくない様な気もする。まだアップデート前の道具アイテムリストは全然埋まっていないのだから。

それでも手に入れたからには確認していかなくてはならない。今回入手した道具アイテムは全部で13種類。その内以前からあった薬草(☆)や上薬草(☆☆)を省くと新しく手に入ったモノは全部で8種類。


レア度の高いものから順に並べると、

旅鹿ロクの剝製(☆☆)

ホークの烈風羽根(☆☆)

蔦(☆)

粘土(☆)

木の枝(☆)

肉(☆)

香草(☆)

動物の毛皮(☆)


正直どういって言いものか……。運営は自分たちで料理をしろというのか。肉(☆)と香草(☆)なんてステーキ一直線だろうし、粘土(☆)や蔦(☆)なんて食器や小物入れを作れと言っているようなものだ。

確かにダンジョン内では冒険者は自分たちで食料なんかを用意しなくてはならないから喜ばれるようにはなる物ではあるだろうけど、ダンジョンを運営しているマスターの側からすると対して興味を示せない。きっと欲しいと思えるのはリストを埋めるまでだろう。


「でも今回はレベル上げが目的だったから仕方ないか。で、肝心の森住人トロルのレベルはどれだけ上がったかな」


色々思う所はあるが、今回はあくまでも森住人トロルのレベル上げが目的であって道具アイテムを手に入れるのが目的なわけではないのだ。ダンジョンの戦力底上げの為にもしっかり成長して来てもらわないとならない。最近ダンジョンを色々弄っていたらダンジョン内にある森フィールドのモンスターが足らないという状況に陥ってしまったのだ。

だから何としても中堅と呼ばれるランク5(☆☆☆☆☆)位までは育ってもらわないと困るのだ。


そんな肝心の森住人トロルたちはというと、


種族名:森住人トロル

ランク:☆☆☆

レベル: 23→30(100)

HPヒットポイント:176→240(800)

MPマジックポイント:23→30(100)

攻撃力:11→15(50)

防御力:6→9(30)

知力:3→4(15)

速さ:3→4(15)

運:2→3(10)


当然の様にステータスは低いがしょうがない。


モンスターはランクにとってステータスの上限が決まっている。

HPヒットポイントMPマジックポイントの合計値がレベルMAXの時にランク×300、攻撃力や防御力、知力と速さ、運の5つのステータス値を合わせた合計がランク×50の値が上限値になっている。勿論あくまでも上限値であってモンスターによってはレベルMAXでもそれ以下のステータスである場合も存在する。


正直、森住人トロルのステータスを見てみると非常に低く感じるが、それでも最弱モンスターの軟体生物スライム悪鬼ゴブリンに比べれば何倍も強いのだ。


一方、一緒に探索に行かせた巨漢ギガースはというと、


種族名:巨漢ギガース

ランク:☆☆☆☆

レベル: 60→62(100)

HPヒットポイント:600→620(1000)

MPマジックポイント:120→124(200)

攻撃力:48→49(80)

防御力:24→24(40)

知力:12→12(20)

速さ:15→15(25)

運:6→6(10)


やはりというか何と言うか、さすが森住人トロルの進化先の巨漢ギガースだけあってステータスもそのまま上位互換した感じの値になっている。しかし森住人トロルが7もレベルが上がったのに対し、巨漢ギガースは僅か2しか上がっていない。元々のレベルが違いすぎたという事もあったが、いくらなんでこれはヒドイ。


「しょうがない、もう一回探索に出すか……。行先も面倒だし同じでいいや」


あまりのレベルの上がりの悪さに俺はもう一度森住人トロルたちを探索という名のレベル上げに繰り出した。ついでにちょっとメンバー構成を弄って。

ダンジョン名:『かめさんの迷宮』

ダンジョンマスター:『かめ』

ダンジョンレベル:71/99

ダンジョンランク:Cランク

名声:51/99

所在地:ネック

階層数:145/300

獲得モンスター数:125/216

DPダンジョンポイント:268300DP

ラスボス:『氷霧龍ニブルヘイム

裏ボス:『冥王龍ヘルヘイム

ボス設定

50層:淫魔インキュバス

55層:雪男ビッグフット

60層:混血鬼ダンピール

65層:巨漢ギガース

70層:石化蛇バジリスク

75層:守護神アヌビス

80層:黒龍ブラックドラゴン

85層:幽霊騎士デュラハン

90層:人面獅子マンティコア

95層:太陽狼スコル

100層:悪魔デビル

105層:神殿スフィンクス

110層:番犬ケルベロス

115層:蛮神リヴァイアサン

120層:百獣王ベヒーモス

125層:死霊王リッチ

130層:神喰狼フェンリル

135層:氷霧龍ニブルヘイム

140層:冥王龍ヘルヘイム


その他設定:オート修理ON、ボスランダム設定ON、アイテム自動補完ON、モンスター自動再配置

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ