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遅くなりました。ネカマとか男の娘とかに嫌悪感は覚える方はこの話は飛ばしてくださいませ。


 変な詐欺師だったのかな?2人組は黒騎士ギルドの人に連れていかれて

ティセリアさんが帰ってくる。


「ぁ、ごめん。もうちょっとまってね。昨日狩りから帰ったまんまだった」


 ティセリアさんが目の前で薄い光の粒に包まれていく。

最近よくテレビで見るようになった日本の変身ヒロインアニメのような演出。

素肌が透けて見えるほどの光に包まれているティセリアさん、薄い光の粒子の膜ごしに雪のような白い肌が透けて見える。

思考が追いつかずにじっと見つめてしまう。

少し遅れて顔が熱くなるのが自分でもわかる、真っ赤になってるんだろうなぁと頭の片隅で冷静な自分がそんな事を考えている

けれどもそんな考えは、全然思考にのらず目の前の事態に視線も思考も固まってしまっている。


「ん~~~やっぱり鎧は肩凝るなぁ、このへんもリアルになったのかな。そんなリアルいらないっての」


 思わず手を動かしそうになった瞬間にティセリアさんの声。

びくっと自分でもわかるぐらいに、やましいと思っているのか身体が跳ねる。

目の前でマッセさんのようなラフな格好になったティセリアさんがきれいな髪の毛をなびかせながら

頭をひねり、髪の毛を後ろへ流す。


「んじゃ、装備つくりますか!……ん?どしたの???真っ赤だけど熱??」


目の前にティセリアさんの顔、伸びてくる手に思わず


<ステップ>


「ひひゃぅ!?ふぁっっ!?ぁ、な……なんでもないれふっっ」


 条件反射でステップスキルまで使ったうえに、動揺しすぎて噛んでしまう。

伸ばしかけた手を所在なさげに戻すティセリアさん、違うんです、イヤとかそういうのじゃなくて………


「風邪になるって話がでてるみたいだから、気をつけてね~んじゃ、装備つくろうかっっ」


「は、はい………」


 そういって声をかけてくれる。

気づかれていないのだろうか?気づいていないのだろうか?

あんな………は、裸……見えて……見てた事に…………

そのまま僕の身体を確認するように見ながら装備作成を始めるティセリアさん。

いつもどこか気だるげなのが嘘にように、凄く真剣な表情で生産スキルででてくる光の球と僕を交互にみつめてくる

………気づかれてない、気づいてないみたい

安心した反面ちょっと悲しい、男として見てもらえていないことに。

いつもそうだ、いや、僕に対してだけじゃないんだけど。

店に居る時も、胸元が見えそうだったり、さっきもスカートの中が見えそうだったりする。

気にしていないじゃなくて、気づいていないんっていうのはわかってるんだけど

カウンターに会計にいく他のプレイヤーの視線がティセリアさんにいくと嫉妬してしまう。

はぅ……どうしたんだろうか、最近変な事ばかり考えてしまう。


「ふぅっっ………」


 ティセリアさんが吐息を吐き出して額を拭う、生産が終わったのだろう。

両手の間にあった光の球は消えている。

??

額に手を当てたまま、ティセリアさんのふらふらと頭が揺れている


「ティセリアさん?!」


 声をかけながら、あわてて駆け寄る。

ふらりっと椅子から崩れ落ちるティセリアさんを抱きつくようにして支える。

ぎゅっとティセリアさんの腕が少しだけ力を込めて抱きつき返してくれる。


「ぅぁ………だめかも、ルー君ごめん、ちょっと床で寝るけど、ほっといて………」


 掠れそうな声でそれだけ言い残すとかくりっとティセリアさんの身体から力が抜けてしまう。

身長差と体勢のせいで、ティセリアさんに覆い被されるような格好になる。

密着した肌の感触、顔に触れる髪の毛がくすぐったい。


「ティセリアさん???だいじょぶですか?」


 耳元で声をかけても反応がない。

苦しそうな吐息が漏れて、僕の耳元に当たる。

っっ!?何を考えた!?今は違う、そんな場合じゃない。

ティセリアさんの匂いが甘いとかそういう場合じゃなくって、えっっと。

きょろきょろと周りを見ても、ベッドなんかは無い、有るのは今座っていた椅子ぐらい。

どうしよう???

脇に手を入れて抱きつくようにして支えたティセリアさんの身体。

ぐっと力を入れてみると、想像していたよりもとても軽い

持ち上げていけそうだけど、寝室は2階?さすがにティセリアさんを抱えて階段は通れない気がする。

とりあえず楽な姿勢に………。


「ぅ………ぁぅっ」


 そのままゆっくりとティセリアさんを抱きしめたまま床に座るようにして、

苦しげに呻くティセリアさんも床に降ろして寝かせる。

床にほっといてって言われたけど、それは………なにか枕になるような物??

枕……枕………周りを見回しても、インベントリを覗いてもそんなモノは………ぁ、膝でいいかな?

ティセリアさんの頭を膝にのせる。

回復魔法は使えないし、こういう時はどうすればいいんだろう?

ぇっと、掲示板検索すれば何かのってる??


<まとめ任せた>適当に報告<他力本願>


372 男気溢れる名無しさん

HP以外にMPとかスタミナを一定以上減らすと気分が悪くなる。

MP10の奴が1になるのと、MP100の奴が10では違う模様。


373 名前:松風

>>372

*chやV*Pじゃないのに、お前のその名前に惚れた。


374 名前:男気溢れる名無しさん

>>373

試しにキャラを作ったらデスゲームでログアウト不能になった


375 名前:アラクルネ

>>男気さん

泣いてもいいんだよ………


376 名前:セイクー

MP、スタミナの減りすぎにおいてショックという状態異常を確認した

行動不能のショックとはちがって、意識混濁、呼吸困難等になってマジやばい

生産での複数工程ぶっつづけにて発動、死にかけたwwwww近くにいた相棒にポーション飲ませてもらって回復した

自動回復は効果がない模様


377 名前:男気溢れる名無しさん

口移しkwsk


378 名前:まよねぃず

kwsk!!!


379 名前:セイクー

そんな夢のあるものじゃなくて、口に瓶突っ込まれて溺死しかけたぜ?

可愛い女の子に口移しされたかった。

いいじゃないか、ゲームの中でぐらい夢みても orz



 ぇっっと………ポーションを飲ませる…………

く、く、く、口移し?!

いや、えっと、えええ!?き、緊急時だし、人命救助っっ、いやいや。

視線をおろすとティセリアさんのピンク色の唇、苦しげな吐息を漏らして動く。

ぇっと、えーーっっと!

ぁ!そうだ!!!振りかければ効果同じだったからそれなら!

インベントリからレベル制限のないMPとスタミナポーションを取り出して栓を抜く。

顔にかけるのは、さすがに問題があると思うので

身体に2つのポーションをかけて…………

白いシャツが透けて黒い下着っ、下着がっっっ

慌ててインベントリから毛布を取り出してティセリアさんにかける。


 はふぅっぅ………大きく吐息を吐き出してティセリアさんを見る。

呼吸もさっきよりは落ち着いてるのかな??

恐る恐る手を伸ばしてティセリアさんに触れる、さらりとした髪の毛が指を流れていく。

いつか、この人を守れるぐらい強くなれるんだろうか?

ティセリアさん……強いのかな?装備とかアイテム作成のスキルは凄いけど………。


「ぅ……………ぁ?」


膝の上でティセリアさんが小さく身じろぎする。


「ティセリアさん?!」


声をかけるとティセリアさんが目を開ける、何度も瞬きをしてこっちを見上げてくる。


「ぁ………くん?」


掠れてよく聞こえない、誰かの名前を呼んだ?


「……くん?ごめん、また迷惑かけたね」


 僕ではない、誰かの名前。ズキリっと胸が痛む

小さくうなづくティセリアさん、よく見ると目の焦点があっていない。

撫で撫でと反射的に頭を撫でる。


「ん、ありがと…………お金は気にしなくていいからね」


 なんだろう?お金?変な男にひっかかってるのかなといったドラマのような事を想像してしまう

そのまま、撫で撫でとティセリアさんの頭を撫でる。

心地良さそうに微笑み、眼を閉じてうつらうつらし始める。






 「んっっぅ…………」


 膝の上で身じろぎするティセリアさん、うっすらと目が開いてぼーーっっとどこかを見ている。

撫で撫でと確認するように膝を触られる、くすぐったいです。


「ぅ……あれ?ルー君?ぁ………そっか、ありがとう」


すっと身体を起こして離れていく、少し残念……もっとこうしていたいと思ってしまう。


「ぁっ~、えとその、ルー君?」


 頬を少し赤く染めて照れくさそうにティセリアさんがこっちを見つめてくる

なんだろう?ドキドキしてしまう。


「………寝言とか言ってなかった?」


「いぇ、特に何も聞いてないですけど、怖い夢でも見たんですか?」


 にこっと笑顔で返す

大丈夫、顔には出てないはず。


「ううん、懐かしい………弟の夢みてただけ」


「そうですか……」


 思わず良かったと声にだしそうになって飲み込む。

あぶないっ、あぶないよ!?


「そういえば、こんな時に言うのもあれだけどさ?結構有名だから知ってると思うけど私男だからね?」


 …………へ?

何を言われたのか理解できずに、思考が停止する。

"私は男だからね"………どうみても、女性ですティセリアさん、その、えっと、匂いとかむ、胸とか………

PODでは性別は偽れないから、それは無理があるんじゃ?

どういう意味なんだろう?男だから口説かないでという意味なのだろうか?

 じっとティセリアさんを見るとにこっと微笑み返される、そういう意味での発言じゃないように見える。

ぇっと、天然……じゃないよね?なんだっけ?性別と身体がバラバラの病気?でもないだろうし。

男として育てられて、男だと思ってる?

男同士なら一緒におふr………(ry

ふるふるっと首を振って妄想を打ち消す。ちがう!そんな事考えてる場合じゃない。


「男でもいいです!(男ってなんですか?)」


 ぁ………頭の中で考えていた台詞と違うモノが口をついてでる。

頬が熱を持って真っ赤になっていくのが自分でもわかる

ティセリアさんを見ると発言の意味が分かっていないのか、思考がおいついていないのか、きょとんっとした表情。


「ぇっと、その、そう言うのじゃ、いえ、そういう意味ですけど……ぇと、その、頑張って強くなるので一緒にいたいです!」


頭が真っ白になって、何度も噛みながらだけど言ってしまった。

じっとティセリアさんを見つめる




長い沈黙の後


「………うん」



 この後、ルー君は上の空でティセリアから装備を受け取って

宿屋に帰った後、ベッドでうれしさのあまり悶えます

ティセリアのほうは、次の話の冒頭で少し書こうと思います。


 次の話は、変わった現状と創意工夫を凝らしてがんばる?プレイヤーのお話になる予定です。

仕様変更とかの細かい部分やプレイヤーの生活状況をかけたらと思います。


そして路線がずれて作者の趣味がだいぶでてきました。

マニアックすぎてすいません orz

そして推敲が甘いので、他の話の改稿等とあわせて後日チェックしようと思います。

ご意見、ご感想、ご指摘等頂けると助かります、そして喜びます。


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