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天竺への道
第九百五十九話 降三世明王編
 御徒町樹里はありがたい経典を授かるためにまた西を目指しています。

 しばらく進んだところで一番前を歩いていた降三世明王ごうざんぜみょうおうが振り返りました。

「さて、ではここでは我が相手だ。我は不動明王に次ぐ者。誰が我の相手となる?」

 明王は樹里達を見渡します。

「もちろん……」

 孫左京が名乗り出ようとしましたが、

「私が相手になりましょう、郷ひろみさん」

 樹里が言いました。

「もうどうでもいいから始めるぞ」

 明王は項垂れて言いました。

「そうなんですか」

 樹里は笑顔全開です。

「お師匠様のボケが冴え渡ってる」

 亜梨沙が感心して言います。

「そこに注目するな」

 蘭が言いました。

 降三世明王は腕が八本顔が四つの本体を現しました。

「我の真の力、受けてみよ」

 明王はその手に持った剣と弓で樹里を狙います。

「ナウマクサマンダバザラダンカン」

 樹里は不動明王真言を唱えました。

 降三世明王は炎に包まれます。

「無駄だ」

 効いていないようです。
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