御徒町樹里はありがたい経典を授かるために旅をしている僧です。
樹里は、弟子になった猿の孫左京とある村に入り、そこでどう見ても凶悪犯の村長から妖怪の話を聞く事になりました。
「この村の奥に森があって、そこに妖怪がおります」
「そうなんですか」
深刻な話なのに樹里は笑顔です。村長の顔が引きつります。
「その妖怪は大変スケベな妖怪で、毎年生け贄を要求して来るのです」
凶悪犯顔が悲しそうにしても同情できないと思う左京です。
「村一番の娘を差し出せと言って来るのか?」
左京が尋ねます。すると村長は、
「いえ。村一番の美少年を差し出せと言って来るのです」
「何?」
左京はギョッとします。
「男が好きなのか?」
「はい。女の妖怪ですから」
左京は女と聞いて色めき立ちます。
「美人なのか?」
「絶世の美女です」
村長は呆れているようです。
「俺が囮になる。それで全部解決だ」
左京はニヤリとしました。
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