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賽太歳
第四百九話 鈴の力編
 御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。

 金毛の猪である賽太歳さいたいさいはその右前足に付けられた鈴の一つ目を鳴らしました。

 業火が露津狗を襲います。

「危ない、露津狗!」

 どさくさに紛れて抱きつこうとした亜梨沙ですがその前に露津狗は業火をかわしていました。

「ぴぎゃ!」

 豚の丸焼きの出来上がりです。

「僕を笑った罰にゃん。僕を虐める奴は皆首がもげちゃえばいいにゃん」

 リックが悪魔のような顔で言います。

 根に持つ事があったようです。

「そうなんですか」

 樹里は笑顔全開です。

「亜梨沙が丸焼きになったのは自業自得だが、お師匠様を美味そうだと抜かしたのは許さねえぞ」

 孫左京が進み出ます。

「お前も焼かれよ!」

 賽太歳は鈴を鳴らします。

「させるか!」

 左京はすばやく動いて火をかわします。

「わわ!」

 左京が逃げ回るので蘭達も業火から逃げます。

「当たらなきゃ、何にもならねえんだよ」

 左京は得意そうに言いました。
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