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悲しき妖怪
第百十九話 姑獲鳥(うぶめ)出現編
 御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。

 樹里達はある村に出る女の妖怪の話を聞きました。

「お師匠様、勘弁して下さい」

 左京は鼻血を抑えて言います。

 樹里の居眠りのせいで村長の長話を二度聞いたのです。

「そうなんですか」

 でも樹里は笑顔全開です。

 左京はその笑顔のせいでまた鼻血を噴きます。

「左京ったらお師匠様に欲情してるんでしょ?」

 亜梨沙が囁きます。

「違うよ!」

 でも鼻血が何よりの証拠です。

 

 夜になりました。

 左京達はその日に出産を控えた妊婦がいる家の前で見張りです。

 樹里が家の壁にお経を書いています。

「これで平家の怨霊は入れません」

「お話が違います、お師匠様」

 左京がすかさず突っ込みます。

「そうなんですか」

 樹里は笑顔です。

「来たよ、左京」

 亜梨沙が言います。

 夜空を舞う大きな鳥がいます。

「あれか?」

 鳥は左京達の前に降りて来ました。

「トリック観た?」

と尋ねる鳥は、顔が髪の長い女で、身体は鷲でした。
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