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新蘭バレンタイン・ストーリー
作:沙和子



◆1-b◆中学2年生のバレンタイン〜手作り義理チョコ


「らーん!」

「どうしたのー? 園子」

部活に行こうと席を立った蘭は、近付いて来る園子の方へ駆け出した。

息を切らせて膝に手を付く園子は、落ち着きを取り戻してから早口で言う。

「今日帰り、チョコの材料買いに行かない?」

「材料? 手作りするの??」

首をかしげる蘭に、園子は呆れたように言う。

「当たり前よ! 本命が出来た時にバッチシのように、練習ね! ね、蘭」

「う〜ん、分かった」

イマイチよくわからない蘭も、園子に圧倒され、OKを出した。






数日後








「らーん! 待った?」

「ううん。全然」

「行こっか??」

「だね」

会話を進めるにつれ、園子には不安が芽生えた。

新一と蘭の関係だ。
口には出さないが、正直鈍感夫婦には、キューピッドが必要かと。

あれこれ考えているうちに、あっという間に時は過ぎた。


蘭は蘭で、新一に義理チョコぐらいはあげようと、トリュフに添えるメッセージを書いていた。
別に深い意味はない。
幼馴染だから。

(何て書こう…『チョコだよ』は見れば分かるし…)

恋心が芽生えていない蘭にとって、メッセージは悩んだ。


「そうだ!」


思いついたのか、蘭はいそいそとメッセージを書く。


バレンタインで、蘭から義理チョコを受け取った新一。
翌日、彼はこう答えることになる。


【バーロー! 不味くなんかねーよ!】


そう、不味いわけない。
例え不味くても、オメーの作った奴に不味いなんか言わねぇよ。

オメーの事が、好きなんだから…
























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