NO.2
3人は目的地である、ウルに向けて歩いていた。
「そもそも、何で二人はウルに向う事にしたの?」
「え?あぁ、俺もカナタもウルに知り合いがいるんだ。だからだよ」
ティナからの質問にレオンは答え、カナタはそんな二人をよそに黙々と前を歩いている。
「レオン、なんか変だ。去年来た時にはあんな所に関所はなかった」
「それがどうかしたか?1年ぐらいの間ならできててもおかしくないだろ」
「・・・・・ほんっと鈍いなお前。どう見たってつい最近できたばかりってかんじだろ」
「あ・・・なんかあったかな?」
「さあな。別に俺らは何もやってねぇ平気だ」
何事もなく、通り過ぎるはずだった。まさか問題が起こるなんて考えてもいない。
普通に、一人一人の名前を言い通り過ぎようとしたときだった。
関所の兵士の一人がそのことに気づいたのは。
「!一番端にいる娘・・・・まさか、クリスティア様!」
「!!そんな人、私は知りません」
「なら、その短剣の紋様はなんだ?帝とその一族のものでは?」
「!!」
「娘はともかく、あとの二人には令状が出ている。捕らえろ!殺してもかまわない!」
その言葉のあと、関所の兵士達総勢10名が3人の事を取り囲む。
「さーてどうすっかな?作戦はありますか?カナタクン?」
「作戦も何もこれくらいなら、ティナを間にはさんで俺とお前で何とかなるだろ」
レオンのふざけに対して、カナタは冷たく言いながら槍の鞘を外し穂先を兵士達に向ける
「まあそうだな。思いっきり暴れっか」
レオンも刀を構える。
10分後
「これで最後!」
レオンの刀が相手の体を切り裂き、関所の兵士達は1人もいなくなった。
「・・・・・本当はこんなことしたくないのにな・・・・」
カナタは槍の穂先の血を拭いながら自分が突き殺した兵士の顔を見てそんな事を言った。
「仕方ないさ・・・・これで何度目だ?こんな事するのは・・・」
「9回目だろ。関所だけなら・・・・・それと・・・」
カナタは兵士の顔から目を離しティナの事を半分睨みつける。
「ごめんなさい・・・・」
「カナタ、良いだろ。ティナ、本当の事を話してくれないかな?」
「・・・・・さっき兵士達が言ったように、私はこの国の皇女、クリスティアです」
ティナは自分の事を全て(隣国に無理やり嫁がされるのが嫌で逃げ出してきた事を含めて)話した。
「ふぅ・・・どうするべきかな?」
話を聞き終わり、人気のない川原で服を洗いながらレオンはカナタに聞いた
「どうするもなにもティナにも一緒に来てもらうしかないだろ。ここに置いていく訳にも行かない」
「カナタらしくない言葉」
「るせぇ」
顔の赤くなったカナタを見て忍び笑いをしつつ、後ろを振り向きティナに聞いた
「とまあ、不機嫌屋のカナタは言ってるけど、どうする?」
「え?」
「一緒に来るのか、別行動するのかどっちだよ」
「できれば一緒に行きたい」
「じゃ、決まりだ。さっさと行こうぜ。ウルに逃げこみゃひとまず平気だからな」
そう言って立ち上がり、大剣を背負って歩き始めた。
「・・・・行くぞ」
「うん」
カナタも槍の穂先に鞘をつけ、ティナの手を握り歩き始める。
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