憧れの人 ルナール目線
短いです!
私の名前はルナール、庶民棟の一年生です!
私は庶民棟の中でもお洒落好きで名前が知られている。
ある日、氷の女神と陰で呼ばれている貴族棟のノッガー様のはいている靴を見て声をかけてしまった。
ノッガー様は凛とした笑顔で私と会話してくれた。
普通の貴族の人達は私達庶民に話しかけられるのを嫌う人がほとんどで、私も話しかけながら後悔していたから嬉しいことだった。
ノッガー様は本当に気さくで私達庶民棟の皆はすぐにノッガー様を大好きになったんだよ!
しかも、私の意見や友達のグリンティアの意見もちゃんと聞いてくれてとっても可愛い靴を作って見せてくれた。
後々で知ったんだけど、私も友達も大好きな庶民向けのブランドの『アリアド』はノッガー様のお店だったんだって。
テンション上がる‼
それなのにノッガー様には信じらんないぐらい嫌な婚約者が居て、さらに浮気までしているって解って庶民棟の皆で絶句したんだ!
ノッガー様はそんな二人を気にした風でもなくあしらっていたけど………
ノッガー様がはやく婚約破棄したら良いのに!
私達は皆そう思った。
それから暫くして、ノッガー様の周りに王子様がよく居るようになった。
ノッガー様とお友達になったらしい。
ノッガー様も遠慮なく舌打ちするぐらい仲良しなの!
それに、ノッガー様も王子様の前では子供っぽい顔までして可愛いの!
ノッガー様と王子様がくっつけば良いのに!
お似合いなんだから‼
私も友達も庶民棟の皆も皆王子様とノッガー様がくっつくように願ってるんだよ!
「ノッガー様、王子様とくっついて下さいよ!」
「私と殿下じゃ身分が違いすぎるわ」
「そんなことはありません!身分なんて関係ないですって!この小説だって…」
「わっ!それは………それ、主人公は王子と結ばれないんですよ!」
私は驚いてしまった。
この小説、主人公と王子様がくっつかないの?
何でよ‼
「えぇ~」
「王子様は新たな真実の愛に気がつき幸せになるんですよ」
「何で知ってるんですか?」
「………作者と知り合いで……」
な、何と!
「サイン下さい!」
「フフフ、良いですよ。その代わり、可愛いスカートのデザインを考えて来てください」
「良いですよ!約束!」
「はい」
ノッガー様が笑ってくれた。
なんて綺麗な人なんだ!
私は、はやくノッガー様が幸せになれることを願わずにいられないのだった。
漸く、庶民棟の子に名前がつきました。