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田中のアトリエ ~年齢イコール彼女いない歴の錬金術師~ 作者:金髪ロリ文庫

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4/135

投獄

 転生の後、俺は何処とも知れない河原に倒れていた。

 うつぶせに倒れていた。

 何故に倒れていたのかは分からない。おかげで鼻の頭やら何やらが痛い。立ち上がると肌に付着した砂がパラパラと落ちた。皮膚を指先になぞれば、多少の凹凸が窺える。それなりの時間を倒れていた様子だ。

 軽く身体を払って、土埃を身体から叩き落とす。

 身を起こして人心地着いたところ、俺は神との約束を思い出した。

 大慌てで、流れる水面に自らの顔を映し出す。

「おうふ……」

 そこにはブサメンがいた。

「マジでブサいよな、コイツ」

 やはり、イケメンにはなれなかったようだ。三十代中頃の中年親父、それが俺の世間に晒す無様だ。なんてブサイクなのだろう。だから彼女ができないんだよ。だから人生ハードモードなんだよ。

 ステータスはどんな具合だよ。


名前:タナカ
性別:男
種族:人間
レベル:1
ジョブ:特になし
HP:9/9
MP:87500000/87500000
STR:3
VIT:2
DEX:6
AGI:1
INT:5402000
LUC:1

 おう、MP高いな。回復魔法用だろうな。

 スキルはどんな具合だよ。

パッシブ:
 魔力回復:LvMax
 魔力効率:LvMax

アクティブ:
 回復魔法:LvMax


 発注通りだ。

 これで顔さえイケてれば言うことなかったのにな。

「ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

 水面に向かい、嘆く。

「ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

 嘆く。

「ふぅ」

 一頻り嘆いてスッキリしたところで、歩き出す。

 ここはどこだろう。

 林の中だ。

 川沿いに歩いてみる。

 すると、道っぽいところに出た。

 ファンタジーの道だ。

 幅十数メートルの、中世ファンタジーの道だ。

 砂利道な。両脇には林な。

「あ、馬車きたよ、馬車」

 道の一方から馬車が来た。

 ファンタジーの馬車だ。

 中世ファンタジーの馬車だ。

 荷台を引く馬は二頭。二馬力。

「おーい、おーい」

 手を振ってみる。

 が、目の前をスルーされた。

 ガタンゴトン、小気味よい音を鳴らしながら、ゆっくりと遠のいて行く。

「…………」

 そのまましばらく待っても、止る気配がない。

 段々と遠ざかり、その姿は小さくなっていった。

 ヒッチハイク失敗。

「……行くか」

 仕方が無いので、その後を歩いて追いかけることにした。

 思いのほか馬車は早くて、途中で見失った。



◇◆◇



 小一時間ばかり道沿いに歩いたら、街に着いた。

 かなり大きい。街の周りは壁で囲まれている。中世ファンタジーの城塞都市って感じだ。剣と魔法のファンタジーの街ってやつだ。規模はどれくらいだろう。少なくともディズニーランドよりは遙かに大きいように思える。

 その出入り口、遊園地の入園受付的な場所で、兵士っぽいのに止められた。

「身分証を見せろ」

「……持ってないです」

「ならば銅貨十枚で十日間。銀貨一枚で百日間。選べ」

「…………」

 どうやら入園料が必要らしい。

 金なんてないです。

「どうした?」

「いや、ちょっと色々とありまして……」

 どうしよう。

 悩んだところで無いものはない。

「……色々と? なんだそれは」

「ごめんなさい、やっぱり止めときます」

「……あぁ?」

 Uターンだ。

 Uターン。

 すると、後ろから兵士が追いかけてきた。

「こらっ! 待てぇええっ! 怪しい奴めっ!」

「ふひひぃいいいいいいいっ!」

 ちっくしょう。

 やべぇ。追いつかれそう。

 必死こいて走ってるけど、もう無理そう。

 五十メートル十秒を舐めるな。

 鎧甲でガチガチに固めた兵士を相手に、ジーパンTシャツ野郎が敗北しそう。

「はっ、はっ、はぁっ」

 はい、駄目。

 もう無理。

 捕まりました。

「このっ! 捕まえたぞっ!」

「うっ、き、気持ち悪っ、急に走ったから……」

 ゲロ吐いた。

 ゲロゲロ吐いた。

 にも関わらず、問答無用で連行された。

 胴体を縄でグルグル巻きにされて連行された。

 牢屋まで。

 望まない形で街の中に入れたわ。



◇◆◇



 牢屋に突っ込まれて三日が過ぎた。

 食事と水は出てくるので、飢え死にすることは無い。

 当然、食べたモノを出す為、便所も完備だ。

 隅の方に溝が掘られて、定期的に水が流れてくる仕組み。

 藁敷きのベッドもあるので、それなりに快適だ。

「……暇だ」

 ただ、何もやることが無い。

 時間だけが有り余る。

「あの、オタクもそう思わない?」

 何度目とも知らない言葉を投げ掛ける。

 この牢屋は二人用らしい。藁敷きベッドが二つ備えられている点からも明らか。

 ということで、牢の中には俺以外にもう一人、人の姿がある。

 歳は十代後半くらいだろうか。色白い肌に彫りの深い顔立ち。

 腰下まで伸びた長い金髪と、青い瞳とが印象的な、西洋美女である。

 ちなみに凄い胸が大きい。グラマラスってやつ。

 特に今は薄いブラウスのようなものを一枚羽織っただけの姿なので、胸元が強調されてヤバいのなんのって。角度によっては乳首がうっすら透けて見える。エロすぎる身体だ。セックスしたい。孕ませたい。出産させたい。

「あのー、せめてお返事だけでも頂けると嬉しいんですけどー」

「うるさい。黙れ」

「さーせん」

 怒られた。

 もう何度目だろう。寝食はおろか、排泄まで共にした仲なのに。未だ打ち解けるには至っていない。同じ牢屋の仲でも二人の距離は遠い。彼女は壁ギリギリまで寄って、こちらには近づくまいと頑なだ。

「あの、もしかしてまたトイレとか? 我慢しない方がいいですよ?」

「ち、ちがうわっ! いちいち話しかけるな犯罪者がっ!」

「牢屋に入れられている時点で、そっちも同じだと思うけど……」

「違うっ! 私は断じてお前などと一緒ではないっ! 冤罪だっ!」

 金髪美女がガニ股で踏ん張り脱糞する姿は最高に美しいです。

 既に二度ほど見たけれど、思い出しただけで我慢汁がでるレベル。

 まったく衛兵は何を考えて、男女を同じ檻に入れたのか。嬉しすぎて天にも昇りそうな気持ち。ただ一方で、極上のおかずを目の前に、オナニーすら出来ない環境は辛い。

 股間がヤバい。

 同室の彼女をチラ見するだけで、すぐに膨れちゃう。

「あの、せめて普通に会話くらい、しちゃみませんか?」

「したいのなら、一人で勝手にしていろっ」

「んなご無体な。少しは気分が良くなるかもしれませんよ」

「黙れと言っている。あと、こっちをチラチラと見るな。気持ち悪い」

 俺を見る目は完全に犯罪者を見るそれだ。

 ふと冷静に考え直してみれば、牢屋で出会った三十過ぎの小汚いオッサンとか、年若い女の人がまともに扱う訳がない。俺が女だったら、きっと同じ態度すると思うもの。

 ちょっと申し訳なくなったので、大人しくすることにした。

 そう言えば、このネーチャン、ステータスはどんなもんだよ。

名前:アンネローゼ・レープマン
性別:女
種族:人間
レベル:36
ジョブ:近衛騎士
HP:253/850
MP:175/750
STR:300
VIT:158
DEX:321
AGI:233
INT:540
LUC:91

 ほう、レベル三十六ですか。

 物語も中盤といったところですね。

 いや、最近のネトゲ全盛な価値観だと、まだまだ序盤か。

 ところで聖騎士とか格好いい。憧れる。

「…………」

 っていうか、いつまでここにいれば良いんだろうね。

 こんなことなら回復魔法のチートじゃなくて、攻撃魔法のチートを貰うんだった。そうすれば、牢屋生活も即日で脱走、簡単に自由を取り戻せたというのに。

 こんなことでは当初の目的も果たせない。

 何の為に回復魔法でチートを貰ったのか。

 もっとチート欲しい。凄いチート欲しい。チート最高。チート。チート。

 チートってなんだろう。

 部屋の隅っこのほうでいじけていると、不意に人の声が聞こえてきた。

 檻の外からだ。男二人分の声だ。

「さっさと連れて来い。処刑の準備は既に終えている」

「りょ、了解ですっ!」

 物騒な話だった。

 まさか俺じゃないよな。

 カツカツと響く看守の足音に身を緊張させる。

 するとどうしたことか、俺が収まる牢屋の前に、音は止った。

 看守は懐からカギを取り出し、牢の錠を開けた。

 キィと乾いた音と共に、格子が外側へ向けて開かれる。

「出ろ、メルセデス」

「ちっ」

 良かった、俺じゃ無い。同居人の方だ。

 チラリ、隣人の様子を窺えば、悔しそうに下唇を咬んでいらっしゃる。ただ、取り乱すことはない。どうやら、今日という日がやってくることを理解していた様子だ。

「早くしろっ」

 看守は牢の中に入ってきた。強引にでも攫っていく算段らしい。

「黙れっ、私は絶対に貴様らを許さないっ!」

「いいから早くしろと言っているっ」

 看守は女の腕を引いて、強引に立ち上がらせた。

 そのまま引っ張っていく。

 今日が彼女の命日となるのだろう。

 まだ十代だろうに、可愛そうに。

「…………」

 さて、どうしたものか。

 少しばかり悩んだところで、結論は早々に出る。

 三日三晩、同じ部屋で寝食を共にした誼もある、どうにかしてみようじゃないか。なんて思った。何よりこのまま待っていても、俺にしたっていつ出られるか分からない。

 都合の良いことに、今、牢の出入り口は上手いこと開いている。

「……あのぉ、看守さん」

「お前は黙っていろっ!」

「ひぃっ……」

 怒鳴られた。

 怯えた振りをして、すぐ傍らの側溝まで移動する。

 そこには小一時間前に同居人が出した糞が、未だ流れずに残っている。

 これを片手にすくい取り、身体の影に隠す。

「早くしろっ!」

「くそっ、触れるなっ! 私は貴様らなどにっ……」

「黙れ反逆者がっ!」

 看守は女に意識を奪われている。

 その隙に俺は移動する。

「看守さん、あのぉ……」

「だから貴様は黙っていっ……」

 そうして、右手に持った糞を、相手の顔へと叩き付けた。

「ぬぉおおおおおっ!? 臭いっ! め、目がっ、目がぁぁ!」

 看守は鼻の曲がるような悪臭に狼狽え始める。更には便の幾らかが目に入ったようで、背を曲げては苦しみ始める。

 こりゃきっと近い将来、細菌感染を起こすね。大腸菌は凶悪だ。

 彼女の糞の匂いに乾杯。

 相手が混乱しているうちに、腰へ提げていた剣を抜き取り、手早く相手の腹部へと突き刺す。皮に作られた鎧の繋ぎ目を超えて、切っ先は相手の胴体を貫いた。

「ぎゃぁああああああっ!」

 牢屋に大きな悲鳴が響いた。

「よし」

 後は逃げるだけだ。

 それが大変とも言うが。

 なんて、考えたところで、ふと身体に違和感。どうにもみなぎるパワー。エナジードリンクを短い時間で大量に摂取したような。

 牢屋の看守を殺してレベルアップした予感。

名前:タナカ
性別:男
種族:人間
レベル:3
ジョブ:特になし
HP:209/209
MP:90500000/90500000
STR:30
VIT:20
DEX:31
AGI:29
INT:5702000
LUC:12

 おう、二つもレベル上がったじゃんよ。スゲェ。

 HPが増えたのがありがたいね。

 流石に九のままだと不安だろ。

「お、おいっ、貴様っ! 何をしているっ!?」

 ネーチャンが吠えた。

 こういう時は冷静さが大切らしいぜ、ネーチャン。

「せめて脱走するときくらいは協力しません?」

「っ……」

 一瞬の躊躇、然る後、彼女はこくりと小さく頷いて応じた。

「分かった。良いだろう」

「んじゃ、そういう感じで」

「代わりにその剣を寄越せ」

 代わりって、何の代わりだよ。

 協力する代わりか。

 なるほど。

「いいけど」

 剣を手渡す。

「ここから先は私が何とかする。貴様は後ろから付いてこい」

「了解っス」

「くっ、剣の柄に糞がっ……」

「それオタクの排泄物ですよ」

「うるさいっ! 黙ってついてこいっ!」

 言われるがまま、前衛が美女、後衛がブサイクという布陣。

 看守の悲鳴を聞きつけてやって来た連中を向かい撃つ。

 となれば、そこから先は破竹の勢い、快進撃が始まった。

 どうやらこの美女、相当な手練れらしい。迫る兵を千切っては投げ、千切っては投げ。軽々と蹴散らしてゆく。いわゆる剣士ってやつだ。

 狭い通路に争った為、袋だたき戦法が使えなかった点も大きいかも知れない。けれど、それでも十数名からなる一団を完封してみせる姿は圧巻だった。

 そんなこんな、俺と美女とは無事に牢屋から脱出した。

 牢屋はお城の脇にあった。

 これを後として、駆け足のまま、二人仲良く街の方へと逃れる。

 途中、あっちへ曲がったりこっちへ曲がったり。

 追っ手は早々に見えなくなった。

 で、街の裏路地をしばらく走ったところ。

 唐突にも彼女が振り返った。ようやく走るのを止めてくれるのかと、ハァハァ、荒い息のなかに安堵を思える。ようやっと安全なところまで来られたかと。

 ただ、それは違ったらしい。

 手にした剣の切っ先が間髪置かず、こちらの首筋に当てられた。

「貴様はここで大人しくしていろ」

「……え?」

「元々は罪人の貴様だ。まさか、私が脱獄を見逃すと思ったか?」

「いや、あの、俺は別に悪いことしてないから……」

「でなければ、この場で私が直々に討ち取る」

「いや、それはそっちも同……」

「私は断じて違うっ! 貴様のようなクズと一緒にするなっ!」

「……マジすか」

 神様印の回復魔法も死んだ自分の復活とか絶対に無理だろう。

 仕方なしに冷たい石畳の地面へ正座する羽目となる。

 ならば、彼女はどこから調達したのか、懐から縄を取り出した。

 これを俺の手首へと、背面に堅く結ぶ。更には、その先に伸びる一端を、路地に接する建物の、窓枠のようなところへ、くくりつけた。

 まるで庭先に束縛された飼い犬のよう。

「大人しく捕まり牢屋へ戻ることだ」

「……マジっすか。これマジっすか」

「礼は言わん。この犯罪者風情が」

 そうして、場に俺を残して、早々のこと去って行った。



◇◆◇



 一人残された路地裏。

 なんとか立ち上がり、その場から逃げようと試みる。

 けれど、繋がれた先、縄は外れなかった。

 何度か繰り返し、身体に勢いを付けて、縄をピンと張ってはみても、余計に縛りのこぶが堅くなるばかり。なんとか結びっていう、特殊な結び方だ。

「……おわった」

 このままじゃ餓死だ。

 既にズボンは漏れ出した尿でびしょびしょだ。トイレ我慢できなかった。

 誰が助けてくれるんだよ、こんな汚らしいアラフォー野郎を。

「つれー、まじつれー」

 死にたくねぇ。

 なんてやってると、何やら人の声が聞こえてきた。

 その側へ意識を向けると、不良っぽい男が数名、やってくるじゃないか。

「おっ、なんか妙なもん見つけたぜー?」

「ぁあ?」

 見つかった。

 男たちは早々のこと、俺の下へ歩み寄った。こちらを囲うように。

「あ、あんの、すみませんが、これほどいて貰えませんか……」

 極めて下手にお願いしてみる。

 すると、返事代わりにキックが飛んで来た。

 ヤクザキックが顔面にクリティカルヒットだ。

「へぶぅっ」

「何コイツ、キモイんだけど」

「やっちまおうぜ」

「おう」

「どうせ乞食だし、殺しても問題ねーよな」

「ちがいねぇ」

「俺ってばストレス溜ってるんだよなぁー」

「やっちまえやっちまえ」

 なんか言ってる。

 ヤバいと思った。

 思った次の瞬間には、そのまま袋だたきだった。

 マジでコイツらスイーツ。

 リンチは小一時間ばかり続いた。

 凄く痛かった。

 ややあって、俺が動かなくなると、飽きたのか、男たちは場を離れて行った。

 幸いだったのは、その最中に身体を拘束する縄が解けたことか。

 最後は虫の息。


名前:タナカ
性別:男
種族:人間
レベル:3
ジョブ:特になし
HP:1/209
MP:90500000/90500000
STR:30
VIT:20
DEX:31
AGI:29
INT:5702000
LUC:12


 HPがヤバい。本格的にヤバい。

「か、回復だ、回復……」

 回復魔法を使おうと念じたら、身体がピカピカ光った。

 痛いのが消えた。

 なんだそりゃと思ってステータスを確認だ。


名前:タナカ
性別:男
種族:人間
レベル:3
ジョブ:特になし
HP:209/209
MP:90500000/90500000
STR:30
VIT:20
DEX:31
AGI:29
INT:5702000
LUC:12

「おう、治ってるじゃんよ」

 スゲェ。

 MPが減ってないのは、減った途端に自然回復したんだろ。

 そういう感じのパッシブスキル付いてたし。

 っていうか、回復魔法チートなかったら間違いなく死んでたわ。

 やばいやばい。この世界は危険が一杯だわ。



◇◆◇



 窮地を脱した。無事に街へも入れた。追っ手も撒いた。怪我も完全に癒えて、肉体は健康そのもの。何故か精神的にも落ち着いている。万々歳だろう。

 服さえ血まみれじゃなければ。

 服さえボロボロじゃなければ。

「……今の俺、最高にスラム感だしてるわ」

 トボトボと街の大通りを歩む。

 周りの通行人は俺を避けて通る。

 最後に小便を引っかけられたのが、良くなかった。凄く臭い。アイツら、きっとかなり内蔵に負担を掛けた生活をしている。間違いない。ちゃんと野菜食べろよ。

「服欲しいな。服」

 物欲しそうな目を周りの人に向ける。

 周りの人が殊更に距離を置いてゆく。

「服、服……」

 服が欲しい。

 服は治癒魔法では治らなかった。

 ちくしょう。

「金がない。金が欲しい」

 お金を稼ごう。

 そう思い立った。

 チートで転生で中世ヨーロッパなら、冒険者でギルドでクエストだろ。

「そうだ、冒険者ギルドに行こう」

 行くことと決めた。

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