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田中のアトリエ ~年齢イコール彼女いない歴の錬金術師~ 作者:金髪ロリ文庫

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紛争 十


 トリクリスを発ってしばらくした頃合のこと。

 空を飛んでいたところ、視界の隅の方で巨大な光の柱が立ち上るのが見えた。キラっとほんの僅か光ったかと思えば、間髪置かずにドドーンと立派なのが生えたのだ。それから数瞬の後、ズズズと遠く地響きが聞こえてきたりして。

「今度は何だよ……」

 もの凄く高い。きっと東京タワーやスカイツリーより高い。地上から発せられて先、雲を突き抜けて空の彼方まで登るほど、とても高い光の柱だった。地平の彼方に映った光景であるからして、距離を考えれば太さも相応だろうか。

 ちょっとオシャレな今風のアニメで、有機物系の大型兵器や出所不明な宇宙生物の類いが倒されたときのようなエフェクトだった。キラッと瞬いたあと、やたらと指向性を持った爆発を見せるやつ。

 何某か魔法的なアプローチがあったのは間違いあるまい。

「…………」

 とりあえず、行ってみよう。

 エステルちゃんと魔道貴族が一緒となれば、騒動の一つや二つは起こして然るべき。今の現象の根っこにこそ、自身の求めるところがあるだろう。そう決めて向かうことは、決して分の悪い賭でない筈だ。

 行く先を軌道修正して、空を飛ぶ身を急がせる。

 もしも今のが彼女たちの争いにより生まれた一端だとするならば、一刻の猶予もない。もしかして魔道貴族の行いだろうか。であれば、これほど力強いものはない。ただ、ドラゴン退治の折であっても、あれほど派手ではなかったからして。

 あぁ、キモロン毛の魔法である可能性が非常に高い。

「…………」

 とにかく急ごう。

 今はそれしかない。

 ただひたすらに空を飛ぶのだよ。



◇◆◇



【ソフィアちゃん視点】

 皆さん、失われた城を眺めて呆然としていらっしゃいました。当然、私も同様です。再び場へ会話が戻るには、幾らばかりかお時間が掛かりました。

「そ、そんな……まさか、リズ、貴方も魔族をっ……」

「魔族? 違うわよ」

『そんな下等な生き物と同列に扱われるのは納得がいかんなぁ……』

 縦ロースさん、もの凄く焦ってます。

 まさか城がまるごと消えて無くなるとは思っていなかったようです。

「げ、ゲロスっ!」

「お嬢様、今の魔法は……古い世代の竜が好んで使う魔法です」

「……古い世代の、竜?」

「あの姿からでは判断を仕兼ねますが、恐らくは」

「だ、だったら、なんだと言うのかしら? 貴方は位の高い魔族なのでしょう?」

「そうですね……過去に何度か、争った経験はあります」

「ならっ!」

「しかしながら、私が単独で打倒せしめる範疇は、幼生が精々となります」

「それなら、な、なんとかなるんじゃないかしら? 小さいわよ?」

『試してみるか?』

 凄むドラゴンさんが怖いです。

 今はとても可愛らしい見た目をしていらっしゃいますが、本当は私など爪先程の大きさに過ぎない巨大なドラゴンさんです。あの姿は一度でも見上げたら忘れません。

 そんな彼女の本当の姿を目の当たりにしながら、それでも対等に在ろうとするエステル様に憧れます。非常にお強い方です。良い意味で貴族って感じがします。

 私のような一介のメイド風情にも気を回して下さる懐の広さも魅力です。

「あの露骨なまでに不貞不貞しい態度、相応に年を経ているものかと」

「確かに不貞不貞しいわよね。私より偉そうだわっ」

 だから、あまり刺激して欲しくないのですが。

 縦ロール様、妙に元気が良いです。

 この漲る元気と有り余る自信はどこから生まれてくるのでしょうか。

『もう一度尋ねる。タナカを殺したのは誰だ?』

 しかしながら、そんな彼女もいざドラゴンさんに腕を突きつけられては、続くところを失って思えます。幾分かしおらしさを取り戻したところで、傍らに立つイケメンさんへと尋ねる形でしょうか。

「あ、あのダークエルフ、どこへ行ったかしら?」

「すみません。私の方では把握しておりませんでして」

「となると、今ので城ごと吹き飛んでしまったのかも知れないわね」

 お二人のやり取りを耳として、エステル様の耳がピクリ動きました。

「ダークエルフ? 彼を討ったのはダークエルフなのかしら?」

「え、えぇ、そうよ! それがどうかしたかしらっ!?」

 縦ロールさん、いよいよ足が震え始めています。

 ちょっと頭が緩い方かと思っていたのですが、最低限の理性と本能は持ち合わせているようです。部下のロン毛さんがドラゴンさんに敵わないことを、今し方のやり取りで理解したのでしょう。

「ドリス、そのダークエルフを探して来なさい」

「い、今からかしら? リズ、いくらなんでもそれは……」

「無理だと言うのなら、この場で貴方を、最高に無残な方法で殺すわ」

「…………」

 当初とは力関係が逆転してますね。

 持つべきものは強い友達ということでしょうか。

「リチャードの娘よ、言っても無駄だとは思うが、この者を殺しては後に響くぞ。この度の紛争も紛争では終らなくなる。誰が後ろに糸を引いてのことかは知らぬが、その限りに収まらぬ本格的な戦争となるだろう」

 見かねたファーレン様が仰られました。

 それはペニー帝国の一市民として、私も非常に気掛かりなところです。

「ええ、承知しているわ」

「であれば……」

「共和国そのものが失われるのよ? 元より考える必要のないことだわ」

「…………」

 これ以上はファーレン様も続く言葉を失われたご様子です。

 私としてはエステル様に本懐を達して頂きたい一方、お国の平定も気になると言えばきになるので、もどかしい限りでしょう。

 これを両立できる良い案はないものでしょうか。どれだけ考えても、定食屋の娘に生まれたお馬鹿な頭では、如何ともし難いところであります。

 もしも叶うとすれば、まだ見ぬ神様に祈るばかりでしょうか。

 どうか、どうか、エステル様を良い方向へ導いて下さい。

「…………」

 幾分か諦めの気持ちを含みつつ、頭上を見上げます。

 すると、なんでしょう、空の一点から近づいてくるものが。

「え、あれ……」

 人ですよ。あれは。



◇◆◇



 光の柱が見えた方角へ飛ぶことしばらく、なにやら街が見えてきた。

 なんという街なのか名前は知れない。途中で見覚えのある凹凸だらけの禿げた草原を越えた点からして、国境を超えた可能性が大だ。であれば、今にエステルちゃんと魔道貴族の所在する場所は敵国となるのだろうか。

 流石にそれは危機感煽られる。

 しかも危うさの度合いを測る物差しは、眼下に眺める先、街の中央に穿たれた巨大なクレーターを目の当たりとして振り切れた感じ。今まさに刳り抜きましたと言わんばかり、できたてホヤホヤ感の迸る巨大な穴ぼこを発見だ。

「本格的にどうなってんだよ……」

 サイズからして先程の光の柱の袂が同所で間違いないだろう。

 そうなると現場がどうあれ、こちらとしては着地する他に無い。

 警戒すべくはキモロン毛だ。ヤツの足の速さは尋常じゃ無い。気づいたらメルセデスちゃんも腕を切られているくらいだ。可能ならば五十メートルは距離を取りたいところ。百メートルでも良いくらいだ。

 なんて考えつつ高度を落として行けば、クレーターの傍らに見知った姿を発見。

「……よかった」

 気づけばそんなこと呟いていた。

 エステルちゃんだ。エステルちゃんが居るぞ。すぐ隣に魔道貴族も一緒だ。更にソフィアちゃんの姿もあるよ。って言うか、どうして我が家のメイドさんが一緒なのか。

 更にソフィアちゃんの直ぐ近く、見慣れぬ黒髪ロリータを発見だ。

 年の頃はエステルちゃんより尚のこと下。十中八九で一桁だろうロリロリ具合に思わず胸キュンしちゃう。ロリは良い。孕ませたい。幼女の受胎風景こそ至高の芸術だ。

 こちらの世界だと黒髪人口は思ったよりも少なくて、首都カリスに限って鑑みれば一割を割る程度。大半を占めるのは茶色で、これに続くところ金髪であるからして、本来ならば見慣れた黒髪がやけにレアに映る。

 また、彼女たちと相対する位置には、見覚えのある縦ロールとキモロン毛が。ビジュアル的に見間違えはないだろう。こういったとき、奇抜な姿恰好というのは判断が容易で非常によろしい。

「エステルさんっ!」

 渦中、最も注目すべき手合いの名を呼びながら、着地。

 ちょっとばかり勢いに乗せて、ズサササササ、とかブーツを滑らせながら、地面の上を滑る俺最高にカッコイイ。黒髪ロリータに良いところを見せてポイントがっつり稼いだ予感。激しく土埃とか立ってくれちゃったりしてマジイケてる。

 実は腰にインパクト大きくて冷やっときたけどな。

「……え」

 すると、どうしたことか、先方より上がった反応はいまいち。

 彼女らしからぬ、ポカン、口を開いたままだらしなくも驚いて。

 それとなく周囲の様子を窺えば、他の誰も彼も似たような有り様ではないか。それでいて突っ込みの一つも入らないから、こちらとしては具合が悪いったらありゃしない。

「…………」

 もしかして登場したら不味い状況だったろうか。

 自分、空気を読めてなかったろうか。

 恰好付けて登場した手前、気恥ずかしさが胸の内でジクジクする。

 だがしかし、きっと敵は待ってくれない。

 であれば今は速攻だ。

 相手の手回しの良さを舐めてはいけない。こちらの気づく間もなく、キレ気味ダークエルフを懐柔して裏切らせるだけの傑作ロリ巨乳だ。マゾ魔族とやらのパワープレイにモノを言わせた力技勝負と見せかけて、なかなか絡めてもできる強敵だ。

 この縦ロール、油断はできないぞ。

「離れて下さいエステルさん! そこの男は危険ですっ!」

 着陸地点から数歩ばかり歩み、彼女とキモロン毛の間に身を置く形だ。

「あ、え……あ、あの……」

「……エステルさん、早く下がって下さいっ」

 金髪ロリの様子がおかしい。

 しかもよく見てみれば、なんか俺の生首とか両手に抱いてるし。

 相当にキモいぞ。

「エステルさんっ!? し、しっかりして下さいっ!」

 いよいよ本格的に心配となって声を荒げた。

 すると、反応が返ってきた。

「あ、あっ、あぁああぁぁああああっ!」

「っ!?」

 いきなり抱きつかれた。

 金髪ロリに抱きつかれたぞおい。

 都合、足下にストンと落ちた俺の生首はゴロゴロと。転がった先には縦ロールの姿がある。彼女はこれを忌々しげに睨み付けたかと思えば、グシャリ、自らの足に踏みつけて潰した。ぴしゃりと赤い飛沫が飛び散る。想像した以上にサディスティック。

「あぁああああああああああああああ!」

 いよいよ頭にまでザー汁が廻ってしまったのか。

 ああああああ、しか言わないエステルちゃん。

 抱擁は殊更に力強いものへ。密着する全身がポニャポニャしててやーらかい。ちょっと高めの体温が心地良くて、速攻で温もり勃起しそうになる。これはヤバい。ふっくらした太股のお肉とか思わず手が伸びそうになる。

 いや、今はそれどころじゃない。キモロン毛を警戒すべきだのに。ヤツはレベル的に油断できない手合いである。問答無用で全力ファイアボールすべき強敵である。思い立ったが直線番長のクリスティーナとは違い、なにをしてくるか分からないのが危険だ。

 しかしながら、生まれて初めて年頃の女の子に抱きつかれるというイベントを前としては、たった一発のファイアボールでさえ躊躇する。もう少しこのロリータぬくぬくを味わっていたいと本能が訴える。

「エステルさん! 事情は知りませんが、今は落ち着いて下さいっ!」

 胃がマッハだわ。

 考慮すべき点が多すぎる。疑問も相応。

 訳が分からない。

「あ、あぁ、暖かい。暖かい。い、生きてる。生きているのよね?」

「えぇ、まぁ、このとおりですけれど……」

 涙目で問われた。

「貴方の体温、あったかい、あったかいぃ……」

「…………」

 下半身に血液が廻った為か、少しばかり冷静になった。

 自然と視線は地面に転がった生首へと向かった。確認するべくもなくブサイクなそれは、既に潰れてグシャグシャ。ただ、これまさに状況の理解へ向けて一役を買ってくれた。アレンの言うとおり、ちゃんと持ち帰れば良かったのだ。

 いいや、持ち帰らないまでも、焼却処分すべきだったのだろう。

「エステルさん、その生首は一世代前のものですから、お気になさらず」

「本当に……本当に、貴方は生きているのよね?」

「え、えぇ、そんなに繰り替えし尋ねずとも、ちゃんと生きていますので」

 凄く良い匂いがする。

 ビッチの癖に薫り高いんだよちくしょう。

「……よかった。生きていてくれて、良かった。ありがとう……」

「…………」

 ただまあ、なんだろう、心がほっこり。

 ありがとう、とまで言われると、凄く嬉しいです。

 自分はまだこの世に存在しても良いのだ感が胸の内に迸る。客もまばらな電車で、隣の席に可愛い女子高生が座ってくれた時と同じくらい、いいや、それ以上に実感する。経験ないけど、多分、そんな気がする。

 だから自然と、お返しの言葉だって出てこようというものだ。

「いえ、ど、どういたしまして」

 少し金髪ロリのことが好きになった。

 と思った途端である。

「セックスしましょう」

「え?」

 ジッと真正面から目を見つめて言われた。

「もう貴方と片時も離れたくないの。セックスしましょう」

「…………」

「セックスしましょう。ずっと入れたままが良いわ」

 三度に渡って繰り返されたセクシャルハラスメント。

 感動の波も早々に去って消える。

 このロリビッチ、やはり脳味噌までザーメンに浸かって思える。すぐに周りが見えなくなるのは親からの遺伝というやつだろうか。周囲には知人の他、二桁を超える野次馬たちが我々の一挙一動へ注目しているというに。

 親の顔が見てみたいとはこのことだ。

「それは非常に魅力的な提案ですね」

「本当っ!? それなら今すぐにでもっ!」

 太股がグイグイと押し込まれる。

 こちらの背中に回されていた腕の一方が、首へと迫り上がる。

 自然と背伸びの金髪ロリータ。

 唇を尖らせた顔が近づいてくる。

「しかしながら、それはお受けしかねます」

「だ、駄目なのっ!?」

「貴方にはアレンさんという、非常に素敵な男性が……」

「私はアレンでなく、貴方の子供を孕みたいのっ!」

「…………」

 哮るビッチ。

 いっそ先に孕ませてしまうのもアリだろうか?

 本人は望んでいるぞ。

 目元とか潤んでいるぞ。

 可愛いぞ。

 NNしたい。

 孕ませたい。

 ということで、ちょっと考えてみる。

「…………」

 しかしながら、冷静になればなるほど、碌な未来が浮かんでこない。

 ソフィアちゃんとの生活を犠牲に一歩を踏み出したところで、早々にアレンへの愛を取り戻したロリビッチに振られるという、非常に悲しい現実が容易に想像できる。そんな未来、豆腐メンタルには耐えられない。

 この手の温まりやすい物質は、同時に冷めやすいと相場が決まっている。ロリビッチの比熱比が幾つかは知れないが、まともな値ではあるまい。更にパパさんは大貴族。どれだけ頑張っても、バツイチ子持ちで国を追い出される未来しか脳裏に描けない。

 それでも生まれてくる子供が娘であれば、近親相姦という奥義に望みを託すことも可能だが、息子であったら目も当てられない。オチンチンじゃ未来は描けないんだよ。オマンコだからこそ描ける夢と希望がある。

 俺には無理だな。

 でなければ、この年まで童貞なんてやっていない。

 最初に欲しいのはピュアラブなんだよ。

 一時の気の迷いじゃないんだよ。

 なんかこう、普通のヤツは中学や高校で経験する、自転車に二人乗りでキャッキャウフフの、放課後に部室でブチューとなり、最終的には自宅のシーツに赤い染みが付いても洗濯はせずに、翌日、部屋を訪れた彼に向かって彼女は赤面しつつ、これ、私たちの記念だから、せめて一週間は……きゃっ、みたいな、そういうの。

 そこんところを分かってくれよ世界。

 やはり若返りの秘薬は必須だな。

 ということで先手必勝、ここは定型文で攻める。

「とは言え、すみません、私には好きな相手がおりますので」

「……え?」

 エステルちゃんの表情が強ばる。

 この世の終わりでも見たよう。

 俺もこうやって幾人もの異性に振られてきたのだ。

 なんて過去を思い起こすと、何故だろう、良心が酷く痛み始める。それが極悪な行為に思えてくるから不思議だ。自分がやられて嫌なことは相手にしちゃいけないとは良く言った言葉である。できれば避けたかったシーンだろう。

「折角のお誘いを恐縮ですが、またの機会にと……」

「あ、あの、それって……」

「本当にすみません」

「相手っ! あ、相手は私が知っている方なのかしらっ!?」

 それでも尚、食い下がるロリビッチ強し。

 当人が目の前に居るんだよ、ソフィアちゃん愛してる。

 あぁ、そういう意味だと導きっ子も愛してる。

 エディタ先生は……処女じゃないから次点な、次点。

「その点に関しては、申し訳ないのですが、この場でお答えするのは少し……」

『おいこら貴様ら、いつまでこの私を無視してくれるつもりだ』

 見ず知らずの黒髪ロリータが吠えた。

 君は誰だよ。

 先程から気になっていた幼女だ。顔と胸と股に向けてチラチラと視線を飛ばしてた幼女だ。エステルちゃんより小さい。そして、負けず劣らず可愛い。金色に爛々と輝く瞳とか最高にロリマニアックス。お豆やビラビラのみならず膣肉までペロペロしたい逸材だ。

 なんでも小学生低学年から中学年が誇る膣の深さは平均して三、四センチほどと聞く。目の前の黒髪ッ子であれば年齢一桁は余裕。つまり土手に顔を密着させた上、全力で舌を伸ばせば、念願の子宮口ペロペロが達成できることを示唆している。

 なんとういことだ。これは是非ともシックスナイン。

「すみませんが、どちら様ですか? お名前を窺いたいのですが」

 とりあえずコミュニケーションを試みる。

 魔道貴族の手前、それでも崩れない荘厳な語りから、恐らくは貴族の娘さんだろう。であれば務めて下手に出るのが良い。ちょっと不思議な他の人とは違って見えるオジサン枠で確実に興味を引いてゆく作戦だ。

『……なんだと? 覚えていないのかっ!?』

 すると速攻でキレられた。

 裏切りのダークエルフも真っ青の勢いだ。

 だがしかし、幼女は良い。キレても可愛い。

 セックスしたい。

 戦場の盥回しで碌にオナニーする暇さえなかったから色々と溜っているのだ。

「私が忘れているようであれば申し訳ないのですが……」

 童女の知り合いといえば、導きの幼女とエディタ先生くらいなものである。そして、目の前の彼女はと言えば、二人に負けず劣らず美しい。黒髪に金色の瞳という、やたらとミステリアスな感じが堪らない。冷淡な顔立ちがこれに拍車を掛ける。

「その姿で顔を会わせるのは初めてではないのか?」

 傍らより魔道貴族からフォローが入った。

 言葉は幼女へ向けてのこと。

 やはり知り合いらしい二人。

 その姿ってどの姿だよ。意味が分からない。

 まさか魔道貴族のお手つきとかじゃないよな?

 それ傷つくぞ。

 童貞心が三日三晩くらい痛み続けるぞ。

 剥いたあと放置されたバナナの皮みたいに黒くなるぞ。

『む、たしかに……』

「どういうことですか? ファーレンさん」

「いや、この者はだな……」

 珍しくも歯切れの悪い物言いとなる魔道貴族。

 このオッサンが他者に対して気後れするなど滅多でない。

 どうなんだ、どうなんだよ。

 それとも、まさか、俺は知らず知らずの内にフラグを立てていたのだろうか。

 この幼女は学園の生徒だろうか? 可能性としてはそれが一番に高い。他に若い貴族さんと触れ合う機会は無かった筈だ。知らず知らずのうちに思いを寄せていた黒髪ロリータの存在が俺の心を熱く滾らせる。

 無論、これを回収することは吝かでない。地雷物件であるロリビッチィとは一転、こちらの黒髪ッ子であれば、俺は健やかに愛を育める気がするわ。一桁ッ子が妊娠してお腹を膨らませている姿を自らの種子に眺めたい。

 願うべくは彼女の家柄が、国家総動員法を発動できない程度に低くあること。

 そしたらもう、俺、孕ませるわ。

「よければお名前を伺っても?」

『……クリスティーナだ』

「クリスティーナさんですか。とても素敵なお名前ですね」

 どこか覚えのある名前だな。

 まあいい、美幼女を前にしては些末な疑問だろう。

 きっとデジャブというやつだ。

「ファーレンさんのお知り合いですか? まだ若いのにちゃんと受け答えできて、お利口な子ですね。将来が楽しみではありませんか。きっと立派な淑女になるでしょう」

 この手のハイソ幼女は噛めば噛むほど味が出るタイプだ。

 末永くお楽しみできるに違いない。

「……いいや、貴様の知り合いだ」

「え、私ですか?」

 なんだそれは。

 想定外だろ。

 もしや導きの幼女が反抗期突入でビッチ進化キメてきただろうか。それはちょっと悲しいぞ。彼女には天津爛漫こそ似合う。仮にビッチ進化するとしても、方向性としてはタカピーお嬢様系統でなく、快活系フリーセックス派閥で進んで欲しかった。

「……すみません、如何せん覚えがないのですが」

 しかしながら、強気ッ子も決して嫌いではない。こういうパワーのある子には両手両足を縛られた上に媚薬を動脈注入、三日三晩を逆レイプされたい。当然、食事は全て体液から頂戴致したく候。回復魔法を手に入れた今、俺は黄金を躊躇なく口に出来る逸材だ。

 大腸菌なんて怖くないぜ。コレラでもエボラでも何でも来いだ。

 ああもう何でも良いから早く犯してくれ幼女さん。

『ほぅ……』

「住まいはトリクリスですか? 私は首都カリスなのですが」

 首都カリスのアドレスをそこはかとなくアピール。

 どうよ、どうなんよ。

『今はペペ山とやらで世話になっている』

「ペペ山ですか。それはまた随分と遠くにお住まいですね」

 ペペ山?

「…………」

『……どうした?』

 あぁ、こいつ、クリスティーナか。

 どおりで魔道貴族が気を遣うわけだ。

 思い出したわ、クリスティーナ。

「…………」

 そっか、クリスティーナかぁ……。

 そうなんだなぁ。

『不服か? いきなり黙りおってからに』

「い、いえ、少しばかり小さくなっているようでしたので……」

 確かにこの不貞不貞しさは覚えがある。

 きっと嘘ではないのだろう。

 どういう仕組みか知らないが、本当に幼女になって来やがった。

『小さくなっては悪いか? 貴様が望んだことだろうが』

「そういう訳ではないのですが、その、なんというか……」

 なんかちょっと悔しい。

 結婚したいと思ってしまった自分が悔しいぞ。

 思い起こされるのは糞尿垂れ流しフルボッコの記憶。

『どうやらそこの人間の言葉は本当であったようだな』

 過去の苦渋が思い起こされるに応じて、己がチンチンと共に、目の前の幼女に対する姿勢を決定すべく脳内会議が始まる。

 一方、問題のゴールデンアイズロリータドラゴンはと言えば、何やら関心した様子で、チラリチラリ、魔道貴族へ視線など送っているではないか。

 またヤツが無駄に気を利かせた様子だ。

 アンタは俺のマネージャーか何かか? いい加減にアイドルデビューするぞこの野郎。

「私に何か用事でも? 今は立て込んでいますので面倒でしたら後にして下さい。貴方にとってすれば些末な出来事であっても、私にとっては一国の大事というやつです」

『人の集まりの一つや二つ、潰えたところで大差あるまい』

「貴方にとってはそうかも知れませんね」

『貴様にとっては違うとでも言うのか? それだけの力を有しながら』

「ええそうです。ですから、貴方の相手をしている余裕など寸毫もありません」

 とりあえず基本方針を決定。

 ソフィアちゃんとの生活を優先する形で行こう。

 彼女とならば、きっと俺は回収することができる。

 現代日本では不可能であった、十代のピュアで甘酸っぱい恋愛というやつを。失われた学園生活、青春という名の不良債権を。その為ならば、ドラゴンだろうが魔族だろうが、どんな強大な敵だろうと倒してみせる。

 そして、春が過ぎた先に待っている季節こそ夢のヤリチンサマーバケーション。

 孫子曰く、ハーレム最高。

 しかしながら続けられたのは、こちらが想定外のこと。

『勘違いするな? 私はそこの娘に頼み込まれてここに居る』

 ロリドラゴンの見つめる先には難しい顔の金髪ロリータ。

「エステルさんが貴方に?」

『頭を垂れ、足下に傅き、不浄の鱗まで舐められては、答えてやらぬこともない』

「……はい?」

 なにそれ凄く見たい。

 どういうことだよ。

 エステルちゃんが不浄の鱗をペロペロしたのか。

 絶景ではないか。

「それは……あの、どういうことですか?」

 もしかして魔道貴族は見たんだろうか。

 羨ましい。羨ましすぎる。

 肝心なところが全然なっちゃいないよ魔道貴族。

 マネージャー失格だろ。録画しとけよ。

「ちょ、ちょっと待ちなさいっ! それは事情があったからっ……」

 当人の慌てっぷりからして、事実であるのは間違いなかろう。

 あぁ、なんて羨ましいんだ。

 くっそ、くっそ。悔しすぎて涙が出てくるぞ。

 普通に視界が滲んできたわ。

『どうだ? 自分の女を蔑まれた気分は』

「そうですね……」

 ドヤ顔で凄んでみせるクリスティーナ。

 してやったり感が半端無く伝わってくる。

「過ぎてしまったことをとやかく言う趣味はありません」

『強がるのか? 雄としての程度が知れるぞ?』

「しかしながら、決して次はありません」

 煽るわ。俺、煽るわ。

 そのチャンス、次は自分のモノにしてみせる。

 クリスティーナむかつくけど不浄の鱗を舐めたい症候群。

 脳内会議はチンチン大勝利。

「それでも看過できない事情があると言うのであれば、私が彼女の代わりとなりましょう。幾らでも舐めます。えぇ、喜んで啜りましょう。頂きましょう。ですから、これ以上の辱めを彼女に与えることは、私が絶対に許しません」

『っ……』

 全力だ。

 超絶マジ顔で訴える。

 不浄の鱗を舐めさせろ。

 大人のビターテイストを味あわせろ。

 クリスティーナに対する苛立ちと、不浄の鱗がもたらす幸福とが天秤の上に乗せられた結果、後者の圧倒的勝利は即座に確定。プライドなんて幾らあったところで幼女との鱗コミュニケーションは叶わない。

 であれば、そんなものは喜んで捨てよう。秤が振り切れるに応じて、苛立ちはスポーンと皿の上から吹っ飛んでいった。空のお星様の一つとなったのだ。そして、吹っ飛んでしまったものは仕方が無い。もう見つけられない。残念だなぁ。

『ふんっ……そんなにこの女が大切か? あぁ?』

「大切かと問われれば、その通りです。彼女は大切な友人ですので」

『貴様ほどの存在が、一介の人間風情に何を求める?』

「彼女と共に過ごす日々は、私にとって居心地の良いものでした」

「っ……」

 ヒゥとエステルちゃんの息を飲む声が聞こえた。

 ここまで露骨に友人宣言しておけば、多少の牽制にはなるだろう。

 クリスティーナを出汁に使ってやったわ。

 ちょっと達成感。

『であれば、私の行いにいちいち口を出すな』

「彼女は貴方になんと?」

『不出来な貴様の尻ぬぐいだ。どこのどいつだ? その首を刎ねたのは』

「あぁ、なるほど」

 現在の発情モードなエステルちゃんが相手であれば、彼女が望んだところは容易に想像ができた。まったくもって甲斐甲斐しいビッチである。アレンというイケメンがこの世に存在していなければ、或いは自身もゾッコンだったろう。絶対に入れ込んでいた。

「そういうことであれば……」

 ぐるりと周囲を見渡す。

 しかし、問題のダークエルフは姿が見当たらない。まあ、見当たらないのであれば、それはそれで構わない。なにより彼女は殺してしまうには惜しいムチムチボンバーの持ち主だ。お尻の肉のふっくらした感じが、こう、顔を突っ込んで窒息したい級の。

「…………」

 良い、ダークムチムチ。

 ああいうけしからんボディーの持ち主を無理矢理に奴隷として召し抱えるのが最高にエキサイティング。いつか絶対にあの首輪を手に入れてやりたいとは男児として当然の心意気。キレ顔ご奉仕させてみたいだろう。

 そう、ロリばかりというのは良くない。カレーに福神漬けが、牛丼に紅ショウガが、それぞれ添えられているよう、ロリをムシャムシャと食べた後には、たまにボンキュボンを摘まんで口の中をリフレッシュすることが大切だ。

 これにより我々ロリコンは常に新しい気持ちで幼女へ向き合える。

 故に続くところは決まった。

「そうですね。あの少女の隣に立つ、髪の長い魔族の男性です」

 キモロン毛は食べられないから捨ててしまって構わない。

『あの程度の魔族ごときにやられたのか?』

「恥ずかしながら不覚を取られまして……」

『ほぅ?』

 面白いものでも眺めるよう、クリスティーナに見つめられる。

 ちょっとムカつく。

 ただ、圧倒的に可愛い。

 悔しい。

 可愛い。

 悔しい。

 可愛い。

 なるほど。これか。

「ちょっと待てっ! そ、それは違うのではないかっ!?」

 焦るキモロン毛ざまぁ。

 イケメンは敵だ。

 精々、クリスティーナに弄くられると良い。

 ステータス的に両者の力関係は歴然だ。

 心置きなく任せられる。

『鬱憤も堪っていたところだ。ここいらで発散させて貰うとするか……』

「っ……」

 キモロン毛の表情が目に見えて強ばる。

 どうやら当人もまた、互いの力関係は理解している様子だ。

 武術の達人同士になると互いに実力がうんたらかんたら、というやつだろう。

『そこの者を出し抜いた力、この私に見せてみろ』

「ぐっ……」

 余裕の表情で一歩を踏み出すクリスティーナ。

 対して一歩を後退るのがキモロン毛。

 後者の傍らには甚く緊張した表情に固まる縦ロールの姿が。

 これを目の当たりとして、ふと思い起こした。

『喰ら……』

 咄嗟、飛び出さんとしたロリドラゴンの髪を引っ掴む。

「ちょっと待って下さい」

『ふぐっ……』

 グキっと小気味良い音を立てて首が角度を急にする。

 人間だったらそのまま折れていたろうとは感触からなんとなく。

『貴様っ、なにをするっ!』

 標的をこちらに変更してロリドラゴンが殴り掛かってきた。

 やばい、まともに受けては普通に死ねる。

 大慌てに件の超回復を発動だ。

 可愛らしい姿恰好に油断してはならない。中身はクリスティーナである。事前の回復魔法を伴わずに対応の叶う手合いではない。ダークエルフの首チョンパとは比較にならない。腹パン一発で肉体が木っ端微塵も十分に有り得る

「っ……」

 身体が輝きを得た直後、拳が腹部を捉えた。

 案の定、壮大に血肉を散らす我が肉体。

 手とか足とかが散り散りになって、一帯を真っ赤に染める。

 一瞬にして意識を刈り取られた。

 目の前が真っ暗になる。

「…………」

 だがしかし、ギリギリセーフ。

 大量のMPを消費したおかげで絶命は免れたよう。他の面々からすれば、散った花火がビデオの逆再生よろしく、元の形を取り戻したように見えたろう。たぶん。そうした一連の感慨が浮かんだのも、四散した肉体が元の形を取り戻してからのことである。

 ここまでが意識を失った当人にとっては一瞬の出来事。

 実時間は知れないが、自身の体感よりは幾分か要したことだろう。

「…………」

 心臓のドキドキが止まらない。カーソル操作のミス一回で即死のラスボス戦な気分だ。しかも事前のセーブポイントは無しと来たもの。そして、いずれにせよ待っているのは装備破壊という現実。

 ただし今回は、ギリギリでズボンが残ってるセーフ。ありがたい限りだろ。人としての尊厳が守られた。でも、ソフィアちゃんやエステルちゃんの前で、フルチンしたくなかったかと言えば、当然、自分に嘘はつけないな。

『……ちぃ、やはり戻るか』

「いきなりですか? 相変わらず失礼なドラゴンですね……」

『それがどうした?』

「次に行ったのなら、遠慮無く対処させて頂きます。二言はありません』

『っ……』

 精々、強がってハッタリをかましておく。

 そうホイホイとレベル四桁パンチを喰らわされたのでは堪らない。

 ともすれば、一連の出来事を受けて戦くのがキモロン毛。

「なっ……古竜の一撃を、む、無効化しただとっ!?」

 酷く驚いた様子で、殊更に表情を強ばらせている。

 これを受けては隣のロリ巨乳も狼狽える。

「ちょ、ちょっと、貴方は位の高い魔族ではなかったのかしら?」

「いえ、それは、その……お嬢様、しかしながらこの手合いは……」

 おうおう、どうやらこの場は制した感があるぞ。

 であれば、続くところは決まっている。

 同所はエステルちゃんが治める領土のお隣さんなのだ。彼女の治世がいつまで続くかは知れない。或いは明日にも終えられるかも知れない。しかしながら、最後がいつであっても、その瞬間まで平穏であって欲しいとは切に願うところ。

 無駄に自尊心の高い彼女のことだ。自領の一大事とあっては学校へ通うことも間々なるまい。それは年頃の娘さんにとって非常によろしくない。学校は大切だ。満足に学校へ通えなかった奴は碌な人間にならないと相場が決まっている。

 だからこそ、今この瞬間、縦ロールとの関係は最重要事項。

 仲良くせずとも、致命的なまでに険悪とならず、可能であればこちらの優位を保ちつつの交流を続けさせたい。それはエステルちゃんの進退のみならず、トリクリス、強いてはペニー帝国においても益のある話だ。

 准尉なる役職を拝命した手前、部下として彼女を支えることは吝かでない。ここは一つ、子供を孕みたいとまで語ってみせたロリビッチの為に、友人として一肌脱ごうではないか。ありがとう効果でやる気が漲ってきたぞ。

「貴方が場を代表する方とお見受けします。お名前を伺ってもよろしいですか?」

 縦ロールに話し掛ける。

 この場で他の誰よりも偉そうにしているので間違いないだろう。

「……ドリスですわ」

「以後の交渉は私が引き継ぎます。一連のやり取りはペニー帝国の大使が総意と受け取って頂いて結構です。その上で私から貴方に幾つかの提案がございます」

 このロリータ、どうやら話は通じそうだ。

 であれば後は交渉あるのみである。

 大使云々はハッタリだが、まあ、魔道貴族も一緒だしなんとかなるだろう。

『おい、貴様なんのつも……』

「貴方は黙っていて下さい。また焼きドラゴンにしますよ」

『っ……』

 巨大ファイアボールがトラウマっているのか、続くところ矛は収まる。

 ロリドラゴンの出番はここまでだ。

 ここから先は人間様の舞台となる。

 しかし、強く押してみれば、早々に引っ込んだクリスティーナの態度を鑑みるに、もしかしたら、これで自身より上、もしくは対等な相手に対しては、気弱な性格の持ち主なのかも知れない。これまで他者を自身と同列に認識する機会に恵まれなかっただけで。

「この期に及んで、どんな交渉があるというのかしら?」

 縦ロールの意識は背後の巨大なクレーターに向かう。

 恐らく先に確認した光の柱の根っこがそこなのだろう。

 クリスティーナが一緒である点を鑑みるに、戦犯はヤツで間違いないな。

 魔道貴族が余所の国の領土を焼くとは考えにくい。

「貴方の訴えるところも十分に理解出来ます。我々の与えた被害は甚大でしょう。しかしながら、一連の紛争はそちらから仕掛けられたものだと記憶しております」

 チラリ、エステルちゃんに視線を向ける。

 彼女はコクコクと首を縦に振り頷いてくれた。

「だったら、な、なんだというのかしらぁ?」

「このままではお互いに得がありません」

「…………」

「私個人の思いとしては、貴方とは仲良くしたいと思っているのですよ。こうして出会ったのも一つの縁、互いに領土を接しているのですから、月に一度は同じ卓を囲って食事を共にするような間柄でありたいものです」

「……まるで話が見えてこないわ。メイド服を着て給仕でも務めれば良いの?」

「それは魅力的な提案ですね」

 金髪ロリ巨乳メイド欲しい。

 極めてセックスしたい。

 でも、きっと、間違いなく、この子はキモロン毛のお手つきだろう。

 ヤツのステータスがマゾ奴隷であった点からも間違いない。

 きっと、ご褒美くぱぁとか、ご奉仕ヌポヌポとか、してるに違いない。

 うらやましい。

 俺だって金髪ロリ巨乳と愛を育みたい。

「しかしながら、貴方にメイドが勤まるとは思えません」

「だ、だったら、なにを求めているのか、教えて頂きたいわぁっ!」

「我々が貴方に求めるところは唯一です」

 右手の人差し指を立てて語る。

「それは紛争の早急なる解決です。現状では本格的に戦争へと至るまでには話が進んでいないように思えます。今ならばペニー側は地方領主の手の内に、全てを片付けることも可能だと思われます」

 ちらりエステルちゃんに視線をやる。

 彼女は無言のまま、けれど、コクコクと首を縦に振ってくれた。

 良かった。なんとかなるっぽい。

「ペニー帝国の被害が押さえられている今のうちに、プッシー共和国は兵を引っ込めて下さい。そして、トリクリスへ和平の使者をお送り下さい。できれば貴方自身が訪れることが好ましいでしょう」

「無条件降伏しろと言うのかしら?」

「いいえ、それは違います」

「……どういうことかしら、それは」

「無駄な騒動は起こしたくないのですよ。分かって頂けませんか? これさえ飲んで頂ければ、少なくとも今後、無遠慮なドラゴンが空から奇襲を掛けるような真似は二度と起こらないとお約束します」

「…………」

「でなければ我々は、貴方の国を攻め滅ぼさなければならなくなります」

「なっ……」

 頬を引き攣らせる金髪ロリ巨乳縦ロール可愛い。

 こんな可愛い子とプレイしてるとか、本格的にキモロン毛のこと嫌いだわ。

「どれだけ肩肘を張って歩んだところで、我々と言えども地方を御上から預かる身の上、その命には逆らえません。今が瀬戸際です。そして、これは推測ですが、プッシー共和国もまた議会制を謳っているとは言え、事実上は大差ないのでありませんか?」

「…………」

 語るだけ語ってみせる。

 すると、縦ロールは多少ばかりを悩んだ上で、続くところを口とした。

「そちらがプッシーを攻めない保証など、ないのではなくって?」

「仮に攻めたとして、貴方たちにこれを防衛する手立てがありますか?」

「それは……」

「その年で領土を任されているのですよね? であれば、ご理解下さい」

「…………」

 いけそうだ。

 適当に法螺を吹いて、それでも何とか切り抜けられそうな気配。魔道貴族も突っ込みとか入れて来ないし、多分、変なことは言っていないだろう。少なくとも自分の周りでは、戦争が始まることで得をする人間は居ない筈だ。

 自分自身、延々と戦場を盥回しにされる人生など御免である。さっさと学園の寮に帰って、ソフィアちゃんが用意してくれたご飯を美味しく頂きたい。エディタ先生のパンチラも随分と長いこと拝んでいない。

 戦争している暇なんて皆無だ。

「よろしいでしょうか?」

「……一つ、条件があるわぁ」

 こちらからの問い掛けに対して、一歩、縦ロールが前に歩み出る。

「ドリス、貴方は自分の立場を理解しているの?」

 エステルちゃんが吠える。

「当然ですわ! わたくしの立場はアハーン子爵領の領主ドリス・アハーン。領民の生活が脅かされるのであれば、これに最後の一人となるまで抗い、いよいよという時分には街という街、村という村に火をくべてまわりますわぁ! ペニー帝国に与えるものなど、雑草の一本も残しませんことよっ!」

 対して、これに間髪置かずに吠え返す金髪ロリ巨乳。

 おもしろ縦ロールの癖にカッコイイじゃないか。

 ちょっと意地悪したくなるタイプの金髪ロリータである。

「わたくしには領民の生活を守る義務がありますわぁっ!」

「その為にご自身が失われたとしてもですか?」

「ええ、そうよ! でも辛くなったら全力で逃げるわねっ!」

「……そ、そうですか」

 カッコ良いこと言った割には、ポロッと本音を混ぜてくれる。

 素直な性格の持ち主だ。

 そこはかとなくヤケクソ感が伝わって思える。

「であれば結構です。今回の一件は互いに不幸な思い違いから生じた事故であったと処理しましょう。貴方の背後にある巨大なクレーターは、血気盛んな野生のドラゴンが迷い込んだ自然災害、そういった形で」

「……失われた城の補償は一銭も与えられないのかしら?」

 ちょっと悲しそうな顔になる縦ロール。

 どうやら宿無しは辛いよう。

 しかしながら、そこまでは流石に面倒見られないだろう。

「もしも文句があるようであれば、そこの彼女へ直談判をお願いします。こればかりは我々も関知するところにありません。協力関係にある訳でもありませんし、正直、こちらとしても引き取って頂きたいほどで」

『……なんだ? この私に何か文句でもあるのか?』

「…………」

 我々も含めて、全方位に向けて凄んで見せるクリスティーナ。

 敢えなく縦ロール撃沈。

 キモロン毛も語るところを持たない。

 甚だ遺憾であるが、ロリドラゴンが役に立った模様。

「では、これにて今回の件は一件落着ということで、よろしいですよね?」

 他に横やりが入る前に場を閉めるべく向かう。取り立てて異論を唱える者はいなかった。ただ、互いに領土を接する者同士ということもあって、エステルちゃんと縦ロールの間では激しく睨み合いが。

「……いつか、覚えていらっしゃい? リズ」

「ふんっ、それはこちらの台詞よ、ドリス」

 互いに向かい合う膜無しロリータ二名。

 お隣同士、せいぜい仲良く喧嘩して下さい。

 紆余曲折したものの、ようやっと一段落を見せる両国の紛争問題だった。

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