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殴りマジ?いいえ、ゼロ距離魔法使いです。 作者:夢・風魔

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12/122

12:マジ、アストロノーツになる。

10/27午前:あとがきにサポートスタッフのうんちく追記。
「こんな顔、恥ずかしくてやってられっか!」

 そう啖呵を切ってログアウトし、キャラを作り直す事を決定。
 今度はちゃんと自分で作るぞ。
 まずは……便所いこ。フルダイブ型ゲームからログアウトすると、必ず便所に行きたくなるのは仕様なんだろうな。
 小腹を満たす為にクッキーも食ってみた。

 ふぅ……イライラしてたのも落ち着いたな。

 ……まぁ冷静に考えてみて、不細工にキャラメイクされるよりはマシだったんじゃないか?
 だいたいゲーム内でイケメンなんて、そこかしこにうじゃうじゃしてるだろ。ちょっと気合入ってるとはいえ、探せば他にもいるだろ。
 さっきパーティー組んだ連中だって、全員普通にイケメンキャラ顔だったじゃないか。ちょっと俺のアバターが際立ってイケメンな程度だ。
 身バレする訳でもないし、目くじら立てる程でもない……か。

 それに、せっかく大賢者NPCとお近づきになれるイベントが発生中なんだ。
 こんな早い時期に追加戦闘技能を修得できるって、かなり運よくないか?
 作り直ししたら、それも全部無かった事になるわけだし……勿体ない。

「よし、ログインするか」

 単純である。
 別に誰も文句言わないんだし、問題ない。





『おか――』
「今何時だ? いや、ゲーム内での話しな。十時に人と待ち合わせしてんだ」
『お帰りなさいませ、彗星マジック様。そちらのご質問でしたら、現在の時刻は九時前でございます。それと、先ほどの件でございますが……』

 やや俯き加減で受付ロビーの女NPCが話す。
 な、なんだよ、少しは人間っぽい表情も出来るんじゃないか。アニメ顔だけど。
 アニメ顔だけど、やっぱり女性のこういう顔は……なんとも言えない気持ちになってしまう。

『ワタクシが先走ったせいで、、彗星マジック様にはご不快な思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした。つきましては、正式サービス開始後にモール内で発売されます、整形チケットを無料で配布させて頂こうかと思いまして。チケット発売まではご用意できませんので、それまではご不便を――』
「あぁあぁ、その件はもういい。俺もビックリして怒鳴っちまったが、普通に考えたらゲームキャラでイケメンじゃ無いほうがレアみたいなもんだしな」
『さ、左様でございますか……くくっ』

 おい、最後の『くくっ』ってのはなんなんだ。
 少しでも反省した俺が馬鹿みたいじゃないか。

『あ、参考までに。現時点までに作成されている男性アバターの85%が、俗に言う美形キャラでございます』

 話しをすり返られた気分だが、とはいえちょっと興味深い内容だ。
 85%も美形とは、やっぱ多いな。残りの15%は不細工なのか?

『ちなみに残りの15%のうち、10%は好青年と呼ばれるような、美形とまではいかなくとも、爽やかな印象の男性アバターでございます』
「当たり障りの無い、でも好印象なキャラか」
『はい。残りの5%は、モヒカン頭だの禿げだの、マッチョだのといったネタ要素のあるアバターでございます』
「予想以上にネタ多いな! そいつら、最後までそのアバター使って遊べるんだろうか……俺なら初日でキャラデリだな」

 まぁなんだ。やっぱ目くじら立てるのも馬鹿らしいってぐらい、イケメン普通だな。

『整形チケット、本当によろしいのですか?』
「あぁ、いらない。このままでいい。怒鳴って悪かったな」
『……いえ、アニヲタだった開発者様に毒されているワタクシにも非がございますので。もう少し手を抜いた美形にするべきでした』

 どうあってもイケメンにする気だったんだな。しかも今、モデルになってる開発スタッフがアニヲタだって、さらっとカミングアウトしてたな。

 待ち合わせまでゲーム内で一時間、現実と同じ時間の流れであるロビーでも三十分か。
 今行っても先方には迷惑だろうし、せめて十五分ぐらいは時間を潰さねえとな。

『どうかなさいましたか?』
「いや、約束の時間まで少しだが暇つぶししたいなと思って。あ、ここってステータス画面の確認とか出来るのか?」
『可能でございますし、ゲーム内で操作し忘れたステータスの加算や、スキルの作成も可能でございます』
「お、そうなのか。そりゃあいい。IMPも溜まったし、新しいスキルでもと思ってたんだ」

 さて、INTに全部振るか。
 そろそろ装備も新調したいところだなぁ。


◆◇◆◇

名前:彗星マジック / 種族:ダークエルフ
レベル:6 / 
Ht:177 / Wt:66

HP:445(445) / MP:1600(1600)
STR:1
VIT:1
DEX:1
AGI:1+3
INT:56+5
LUK:1

SP:0

【セット技能】
『雷属性魔法:LV5』|(1up) / 『神聖魔法:LV2』|(1up)
『格闘術:LV3』|(1up) / 『敏捷向上:LV3』|(1up)
『魔力向上:LV5』|(1up) / 『鷲掴み:LV4』|(1up)

【獲得スキル】
『サンダー:LV2』 / 『ヒール:LV1』 / 『ライト:LV1』

IMP:20

【称号】
『少女の勇者』  / 『綺麗好き』|(new)

【装備】
『初心者用ローブ』|(HP+100) / 『初心者用ズボン』|(HP+100)
『初心者用のシューズ』|(HP+20)
『初心者用の杖』


◆◇◆◇


 技能のレベルも、軒並みアップしてるな。

「称号の説明って、どうやって見るんだ?」
『該当の称号をタップして頂ければ、別窓で詳細をご覧になることができます』
「サンキュー。勇者の称号は聞いた通り、ステオール+1か。美味いな。」

『鷲掴み』は、手ごろなサイズの物を鷲掴みしたときに物理ダメージも与えれるようになるのか。
 ダメージは技能レベル固定で、1レベル毎に+2……使えねぇな。
 そしてまた謎称号が……

「『綺麗好き』は……綺麗好きに送られる称号。特に効果は無い……」
『ございませんね。けれどもレアな称号でございますよ。おめでとうございます』

 こいつは本気でそう思っているのか?
 顔は相変らず無表情だし、寧ろ内心で笑ってる気すらする。

 しかし技能のレベルはどんどん上がっていくが、これどこまで上がるもんなんだ?
 そう問うと、女NPCは小首を傾げて暫く『考え中』モードになる。

『――現時点ですと、レベルキャップである30と同じレベルでございます。技能レベルもキャラクターレベル同様、アップデート毎にレベルキャップがございますので、どこまでという上限はその時々によって変動いたします』
「あぁ、そうなのか。思ったより上がる仕様になってんだな」

 そうなるとスキルも作りたい放題じゃね?
 これは楽しみだ。
 そんじゃまあ、一つスキルを作ってみようかね。

『彗星マジック様。よろしければ椅子でもお出ししましょうか?』
「あ? 出せるのか?」
『はい。他にもいろいろと――たとえばこのように改装してみたりですとか』

 女NPCが右手をすっと掲げると、西部劇に出てくるバーみたいな内装が一変。内装どころか、南の島の高級リゾートビーチみたいな背景になっちまった。
 更に女NPCが手を振ると、今度は花一面の畑に。
 次は雪景色。
 次はファミレス。
 あ、これ落ち着くかも。

『学校の教室というのも可能です』
「やめてくれ。ゲームにまで勉強の事を持ち出さないでくれ」
『申し訳ございません』
「うーん、そうだな……あ、こういうのは? 宇宙、とか」
『可能でございます』

 周囲が暗闇に包まれた――かと思うと、無数の星が煌く銀河の真っ只中に立っていた。
 こいつはすげぇ。
 宇宙旅行なんて大金持ちぐらいしか行けねえし、そのうえ行ってもほんの数分間、大気圏の外に出るぐらいだしな。当然船の外には出れないから、こんな体験はVRならではだろう。

「なぁなぁ、無重力に出来ないか?」
『可能でございます。『重力操作』という技能を――あ、今のはお忘れください』
「解った」

 しっかり記憶しておいてやろう。
 重力操作か。なかなか面白そうな技能じゃないか。その技能があれば、無重力状態になれるってことか?
 くっくっく。いい情報をゲットしたぜ。

『ではお好きなだけ空中浮遊をお楽しみください』
「おう!」

 ふわりと浮かんだ俺は、まさにアストロノーツ!
 面白えぇ。やっぱ人としてのロマンだよな!

『ところで彗星マジック様』
「なんだ? これ面白えぇな」
『それはようございました。ところで彗星マジック様』
「だからなんだ?」

 せっかく人が楽しんでるってのに、呼んでみただけとか絶対許さねえからな。

『そろそろゲーム内では九時四十分となられますが、お時間大丈夫でございますか?』
「それを早く言えよっ! ログイン! ログインだあぁぁーっ」
『おはようございます、こんにちはこんばんは。ワタクシは以下略。
本日は【Imagination Fantasia Online】の運営会社のお話を少しだけさせていただきます。
後々に登場する事にもなりますので、ほんの少しだけよ。(ここで無表情ウィンク)

『株式会社AQUARIa』が、【Imagination Fantasia Online】の運営会社であり、且つ開発会社でもございます。つまり、開発と運営が一体化したVRMMOなのでございます。
【Imagination Fantasia Online】以外にも手がけたVRMMOがございまして、まぁそちらは……
新作が登場したことでユーザー数が激減しているという有様です。くくくっ。

今作に登場するNPCや、ワタクシのようなサポートスタッフの中には、開発スタッフの方々がモデルとなっている者もいます。
どうしてモデルがいるのか……
それはとても単純な理由でして、キャラクターデザイン担当者が何千体ものキャラクターを書き下ろすのが面倒になったから――でございます。
開発スタッフ数十人をイラストとして書き下ろし、それをコンピューターに取り込み、目、鼻、口はもちろん、輪郭だの眉だのなんだのをパーツごとに分解。それをランダムで組み合わせて作成されたものでございます。
もちろん、中にはなんとも形容しがたい容姿になることもございますので、その辺りは目視チェックにて排除したそうでございます。
ワタクシの場合はランダムで完成されたアバターを、美少女ゲームが大好きだというスタッフの方がぶっ通し四十六時間掛けて改良されたものでございます。
おかげで美しく生まれることが出来ました。
代わりにそのスタッフの方は点滴を受ける為に病院へと行かれましたが。

とまぁ、こんな感じでございます。

引き続き、【Imagination Fantasia Online】をお楽しみください』
+注意+
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