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第70話:会長のお仕置きの風景

八神 麗vs金髪の男




私の前には金髪の男性が立っています。


あきらかに染めて金髪にしているのでしょう。根本の方が黒いです。


「そんなもん握ってないで楽しくやろうぜ。」


ニヤニヤとイヤらしい笑みを浮かべながら男性は私に言いました。


寒気のする笑いです。


「アナタの言う楽しい事は私には不快な事です。お断りします。」


私は握っている棒を2、3回振りながらそう答えました。


木の棒は長さは木刀程で重さも同程度でした。


「可愛い顔してんのにそんなカリカリしてちゃ勿体無いぜ?」


「アナタに褒められても嬉しくもありません。不快なだけです。」


本当に不快です。夏なのに寒気がします。


私は木の棒の先を金髪の男性に向けました。


「私がアナタに抱いている感情は不快と怒りだけです。」


男性からニヤニヤした笑いがなくなりました。


「あんた。なんなんだよ?」


なんなんでしょう?桂木さんにはあきらがお世話になりましたし、桂木さんは私が生徒会長を務める霞ヶ崎学園の生徒です。


それに……


「しいて言うのでしたらアナタ達が傷付けた人に好感を持つ者です。」


「え〜〜〜っ!?」


…天城さんの方から驚きの悲鳴が聞こえてきました。これは私の発言に対する驚きでしょうか…?


「ちょっ!会長!それはどんな意味!」


…私の発言に対する驚きでした。


「好感は好感です。それよりお相手に集中して下さい。」


視線は金髪の男性に向けたまま天城さんに言いました。


「…………。」


反応がないと言う事は状況が判って頂けたようです。


「失礼しました。つまりそういった訳です。」


金髪の男性は呆然としてましたがハッと私を見ました。


「だ、だったらその人の前で泣かせてやるよ。」


「できるものでしたら。」


男性が私に向かって突進しながら右手を振り上てきます。


やはりよくいる素行の悪い方々と同類のようです。


私はタイミングを見て棒を突き出しました。


男性は私の突き出した棒に突っ込みました。


「ぐぅ…。」


棒は男性の鳩尾に刺さりました。


私は鳩尾に刺さった棒を上に跳ねあげます。棒は男性の顎を捉えました。


男性は急激に脳を揺らされて意識を無くしたでしょう。しかし私は攻撃の手を止める気はありません。


そのまま男性の顔を上下左右から打ちました。倒れる事すら許しません。男性が倒れそうになると下からの打撃で上体を起こして再び滅多打ちにします。


最後に棒を肩にかつぎバットを振る様に男性のお腹を打ちます。


本来なら男性を飛ばす予定だったのですが打ち続けた衝撃と男性の体重に棒が耐えきれず半ばから棒が折れてしまいました。


男性は飛ぶ事はなく少し後退して倒れました。


「これにこりたらこんな事しないように……聞こえてませんか。」


私は折れた棒をその場に置いて桂木さんの所に行きました。

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