あの日・・・
とある公園の噴水前に、私たちがいた。
私、宮野明美と・・・諸星大。
私たちはある組織の一員・・・。私は末端の末端だけどね・・・。
この日は自分でも分かってた・・・・信じがたい真実を知った日。
「FBI?大君が?」
私はわざと驚いた様にいった。
「あぁ・・・明日決着をつけに行く・・・」
重要な話・・・なのに、相変わらず無表情の彼。
でも、大君の瞳が真っ直ぐ・・・。本当の話なんだ・・・私は確信した。
「アハハ!バカね・・・嘘つくなら、もっとマシな嘘ついてよね・・・」
完璧な作り笑顔。
私は大君から目をそらす。
「そんなんじゃ・・・。」
笑顔で私は振り返ったはずなのに、目には涙が溜まっていた。
「全然驚かない・・・!」
大君が気づいたのか、私の肩を掴む。
「お前知ってたな!?知っていて何故、俺から離れない!?お前を利用していたんだぞ!?」
滅多に大君が叫ぶなんて無いのに・・・。
私を問い詰める。
「言わなきゃ・・・分かんない?」
私は続ける。
「大君がFBiだって事は知ってた・・。でも・・そのことを言ったら、大君から離れなきゃいけないんだよ?・・・・そんなの・・・絶対嫌だったの・・・!!」
我慢していた涙が溢れ出した。
ポロポロと涙が落ちる。止まらない・・・。我慢がきかなくなった。
次の瞬間、私は大君の腕の中にいた。
「大・・・君・・・?」
予想もしなかった、大君の行動。
驚いた。
「・・・すまない・・・。明美・・・。」
何故か大君が謝っている。
どうして? 悪いのは、私の方なんだよ?わがままな私の方なんだよ?
大君は謝らないでー・・・・。
「仕事を終えたら・・・必ず、迎えに来る・・・。それまで・・・待っててくれるか?」
「・・・!!」
少し間を開けて、私は頷いた。
「うん・・・・。待ってる・・。待ってるから・・・!!」
それからかなりの時がたったけど、大君は来なかった。
仕事・・ダメだったの?今、どこにいるの?
組織は連絡すら許されない。
特に組織内に宿敵を連れ込んだ私は、組織から冷たい目で見られた。
もともと冷たいけどね。
そんな矢先、私に仕事が入った。
『10億円強奪』。
『この仕事に成功すれば、妹も私も組織を抜けられる』との約束で、私は仕事を引き受けた。
仕事の前日、大君に一通のメールを送った。
「大君・・・もしもこれで組織を抜けることが出来たら・・・、今度は本当の彼氏として付き合ってくれますか?
P,S・・・」
精一杯の想いを込めた。
大君にメールを出来るのは・・・これが最後かも知れないから・・・。
その予想は当たった。最悪な結果だ。
妹は組織から抜けることが出来ず・・・、私は死の直前に追いつめられた。
死の直前にあった、探偵・・・『工藤新一』。
どこかで聞いたことがある名前。確か、志保が話していた・・・?
でも、思い出せなかった。
最後はその子に託した。10億円の在処を・・・。
『もう組織に利用されるのは嫌だから・・・』
組織の名前を出したら、その子は驚いていた。
『何か知ってるんだ。』
あえて私は何も聞かなかった。
体力がそこまで保たなくて、聞けなかったんだけどね。
心残りは・・・『志保』と『大君』・・・。
志保・・・
何も話さずにいなくなって、ごめん・・・。
大丈夫?お姉ちゃんがいなくても・・・。
でも、貴方は強く生きて。
お姉ちゃんはいつでも貴方の傍にいるわ。
後・・・恋人の一人くらい・・・作ってね?
そして、大君・・・
ごめんね。大君の迎え・・・待てなかった。あんなに待つって言ったのに・・・。
貴方が私の事をどう思っているかは分からないけど・・・、
もう言葉には出来ないけど・・・
私は大君の事・・・
愛してます。
貴方に会えて・・・本当に幸せでした。
ありがとう。
『P,S
もし私に何かあったら・・・志保を頼みます。
今までありがとう・・・・。
愛してます。』 |