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少し過去のお話です
生きていく未来
作:東町寿矩 



第1話 ー中学最後の日ー 登校編



 その後俺は楓歌に2時間の間、永遠、説教を受けた。

 最初は今日遅れたことについて怒られていたが、いつの間にか、俺に対する不満になっていた。部屋が汚いや寝ぐせを直せやこないだの中学の卒業式の時の事件のことや明日から高校生なのに自覚がないなど、まったくいまのこととは関係ないことまで怒られた。

 部屋が汚いのは自分が悪い、寝癖は起きたばかりにお前らが来たのでしょうがない、しかし卒業式のは、俺は悪くない、悪いの隼人だ俺はただ見てただけだ。

 
 それは中学の卒業式当日のことだ。いつもは隼人と楓歌と妹と俺の4人で行くのだが、楓歌は、卒業式の答辞を読む練習だとかで先に行ってしまい、隼人も家まで迎えに行ったが、いなかった。

 その日の朝、母さんの夢を見て少し鬱になっていた。そのせいで元気のない俺を見て妹が

「お兄ちゃんも、やっぱり卒業式ともなると、しんみりしちゃうんだ。いがいだなぁってきり、卒業式だから、なんか盛大な、いたずらでもするのかと思っていたのに残念。」

「妹よ、おれがたかが卒業式で、しんみりなんかするわけないだろ、ただまた『あの夢』を見たただけだよ。」

 俺がよく見る夢のことと、母との約束のことは、家族と幼馴みの楓歌と隼人の、ゆいつ心を許している相手にしかしゃべっていない。

「また見たんだ。」

「ああ。そういえば何か隼人が一昨日から忙しそうにしていたからなにかやるみたいだよ。」


「やっぱやるんだ、楽しみ、お兄ちゃんと隼人先輩が卒業したら、もうそんな子供じみたことする人いなくなるから、1年間は見れないもんね。」

 すると急に後ろから声がした。

「『子供じみた事』とは、ショックだな。」

 振り返ると、そこには隼人がいた。

「「うわぁ」」

ふたりして、びっくりした。

「隼人、いつから居たんだ?」

「最初からいたぞ、お前が起きた時から。」

「怖いこと言うなよ。お前はストーカーか。」

「ははぁ、冗談だ。」

「当り前だ。冗談じゃなければ、お前の友達やめるぞ。」

「でも最初からいたのは本当だけどな、朝、最終確認しに学校に行って、忘れ物したから家に帰ったら、ちょうどおまえらがおれの家を出ていくのが見えたから、忘れもの取って、すぐにあと付けてただけだけどな」

「あと付けずに、声掛けろよ。」

「すまんすまん、あまりにも、仲が良さそうだからおじゃまかなって。」

「そんなことないですよ、隼人先輩ならいつでも大歓迎ですよ。」

「ほんと、ほんと、恵美ちゃんにそう言ってもらえるとうれしいよ。」

「恵美、隼人を甘やかす、調子に乗るぞ、それよりよ、妹よ、さっきおかしなこと言ってなかったか。」

「う〜と、なんか言ったかな?」

「そうだよ、恵美ちゃん、『子供じみたこと』なんてひどいよ。」

 そう言い、隼人は顔に腕を当て、泣く真似をした。

 この馬鹿は、ほっといて

「そんなことどうでもいい。妹よ『1年間は見れない』とはどういうことだ。もしかして同じ高校にくるつもりなのか。」

「えっ、だめなの?」

「当り前じゃないか、おまえは頭もいいし真面目だし、今、部活でも部長やってるじゃないか、推薦ももらえるはずだ、俺の高校は自分でも言っちゃ悪いが中の下ぐらいなんだぞ、もっと上を狙えるはずだろ。」

「そういう、お兄ちゃんはどうなの、頭いいし、バスケ部のキャプテンもしてたのになんでそんな学校に行くの?」

「頭がいいっていても中2までだぞ、それにバスケ部じゃなくて同好会だ、3年も俺と隼人しかいなかったし、キャプテンだって隼人が当日たまたま用事があっていなかったから楓歌が勝手に決めたんだぞ。」
 
 ちなみに楓歌は女子バスケット部、部長、こちらは同好会ではなく部である。

「でも勉強の方は、お兄ちゃんが、たかがテストで名前を書き忘れただけで、0点にされて、あやまれば、今回だけは見逃すって言ってくれたのに、自分は絶対に名前書いたって言い張って、いじけて、それを根に持ってテストするのがめんどくさいとか言って、5、6問解いたらすぐ寝るのが悪いんじゃない。わたしそのせいで大恥かいたんだからね。」

「あの時は本当、うけたね、小学生ならまだしも、中学になって名前書き忘れるんだからね。弘樹お前最高、知ってるあれ伝説になってるんだよ。試験名無し事件、やべぇ、今思い出しても笑える。」

 俺の横で、隼人はケラケラ笑ってやがる

「うるさい、昔の話だ、そんなこと。」

「ほんと恥ずかしい、何でこんなのが兄なんだろ。」

「おまえのさらりと傷つくこと言うな。それよりだ、俺と同じ高校に来るのはだめだ、お前にはもっと上の高校に行ってもらいたい。」

「何でだめなのよ、意地悪、じゃぁ、おにいちゃんは何で神海学園なんて、いくの?」

「いいじゃないかそんなこと。」

「よくない。私、お兄ちゃんの事なら何でもわかるもん。でもなんでその高校選んだのかいくら考えてもわかんないよ。でも意味もなく、お兄ちゃんがそんな遠くの学校に行くなんて絶対にしないもん。」

 確かに、妹の言うこともわかる。近所には、結構、色々と高校はある。わざわざ電車1時間ぐらいかかる高校を行く必要はない。でもその高校は、俺にとって夢の第一歩なのだ。なぜかというとその高校は親父の母校だからだ。
 
 俺は幼い頃から親父が正直のこと嫌だった。  

 ジャーナリストをしている親父はその業界では有名人らしいそのせいでいそがしく年に一回帰ってくるかどうかもわからない、そんな、親父が嫌いだった。

 あくまで過去形だ。いまは尊敬しているが、昔から親父のことが嫌いだと、妹に言い続けてたので恥ずかしくて今更言えない。父のように心に残せる物が撮りたいと、そのために、受験したとは・・・

 そんなとき、隼人が俺だけに聞こえるように小さなこえで、話しかけてきた。

「なんだよ、まだ理由言ってなかったのかよ。」

「しょうがないだろ。今更言えない。」

「どうせいつかばれることだろ。いいじゃん。」


「ねぇお兄ちゃん何こそこそ話してるの、ねぇなんでその高校に行くの?」

 どうしよう、今日はいつもよりしつこい。

「なんだっていいじゃんかもう。」

「じゃぁ、私がどこの高校に行こうがいいよね。」

「それとこれと・・・」

「そういえば、なんで隼人先輩も神海学園行くんでしょ?なんで?」

 くっそう、話をそらされた。そういえばなんでだ。隼人が神海学園に行くのだろう少し気になってしまった。

「ああ、それは弘樹と一緒の高校ならたのしそうだから。」

「はぁ〜、隼人もしかしてそんな下らん理由で選んだのか?」

「そうだけど、だって言ったら、お前変なとこ真面目だから、絶対反対するからな。」

「あたりまえだろ、お前も頭いいだからもっと上狙えたろ。」

 そう言いつつ、本当は嬉しかった。

「じゃあその言葉、そのままお前に返すよ。」

「うっ」

痛いとこ突かれた中2まで俺と隼人がトップ争いをしていたが、おれが戦線離脱してからは隼人もやる気をなくし、さぼり気味になっていた。その後、トップだったのが楓歌だ。あいつずっと3位だったのにおれらがやる気をなくしてから、上がいなくなり、ずっとトップをキープしていた。

「そういえば、楓歌先輩も、神海学園だよね、なんで?」

「それはあれだろ、あいつバスケうまいから、あそこバスケ強いんだよ。だからスポーツ推薦だよ。」

「えぇ違うだろ。推薦だったら俺らと同じ日に一般入試、受けないだろ。」

「そうなのか隼人?でも本人はそう言ってたよ。」

「お兄ちゃん、鈍感〜〜〜」

 何を言ってるのか理解できなかった、鈍感?、あいつが推薦じゃないことに今まで気がつかなかったことにかそれとも・・・まぁいいや今度聞けば

「そういえば、隼人、忘れ物って何だったんだ?」

「ああこれ。」

 見せられたのは、でかい袋だった

「なんだその袋。」

「ああ、なんかファンの子たちがなんかくれるっていうから。へへ、いいだろ」

 こいつはなぜかもてる。ファンクラブがあるぐらいだ。くっそ自慢かよ。

「お兄ちゃんとは大違いだね。」

「悪いございましたね、持てない兄で。」

「でも、おにいちゃんが好きだって言う人、結構聞くよ。」

「え、まじで。紹介してよ、お願い、頼む。」

「嘘だよ。ば〜〜〜〜か。」

 少し不機嫌そうに言って先に行ってしまった。

「何怒ってんだあいつ?」

「ほかのやつにとられるのが嫌なんじゃないのか。」

「取られるって何が?」

「おまえってほんとこういうことには鈍感だよな。」



?????なんのことだ?????



「そういえば、卒業式での今日のテーマを発表します。」

「おっ待ってました。何やるんだ卒業式で」

「それはだな、テーマは爆破だ。爆破は芸術だ。」

「はぁぁぁぁぁぁ〜〜〜」

また、意味のわからないことを言ってやがる。












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