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雅に時雨れる 作者:秋鹿光久
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 二人での活動を決めて一週間、宮内からは一度も連絡がない。
急かすのも悪いと思って僕は個人的に応募する作品の作業をしていたが、さきほど書き終わった。厳密には推敲をしてから完成なのでまだなのだが、とりあえずは完結した。この作品を書いている途中に彼からプロットが送られてくると思っていた。もしかしてあれだけ啖呵を切っておいて何も浮かばないのだろうか。せめて現状報告でもしてくれれば安心できるのだが。
 新人賞の締め切りは二週間後だ。そろそろ書き始めないと間に合わないだろう。完結していなくてもいいとはいえ、できれば完結させて投稿という思いがある。
 原稿をパソコンデスクに置き、パソコンを立ち上げ、文書作成ソフトを開く。
 昔にパソコンを買って貰ったとき、キーボード操作になかなか慣れず悪戦苦闘していたが、今ではタッチタイピングもお手の物。昔の自分が見たらびっくりするであろう速さで文字を打ち込んでいると、最近よく聞くようになった音が聞こえてくる。小説家になりたいのメッセージ受信音だ。

『こんにちは宮内涼雅です。プロットができました。お待たせしてしまって申し訳ないです。送りたいのでメールアドレス教えてもらえますか』

ようやくかと思いながら返事を作る。

『お疲れ様です。メールアドレスは○○○@△△△△△です。ちょうどいいので、電話番号も教えておきます。必要なときだけ連絡ください。今日中に目を通しておきます』

 教えたメールアドレスにメールが届いた。添付されていたPDFファイルをダウンロードし、読んでみる。
 おもしろくなかったら没にするつもりでいたが、すごくおもしろい。プロットもさすがに時間を掛けただけあって綿密に作り込まれている。僕が読んですぐに理解できるようにしっかりとわかりやすく書いてあるのだ。
 ちょうど僕の方も執筆が終わっていて、こちらに専念できるから頑張れば締め切りまでに完結できるかもしれない。このコンテストは完結していなくてもいいし、文字数制限もないから間に合わなくてもいい。しかし、できることなら完結させて審査してほしいので頑張って書こう。


 ある日、角が生えた。尻尾が生えた。皮膚は鱗に覆われ、硬質化した。息を吐くと炎とか雷とか出るようになった。どうやら私たち人間は進化を遂げたらしい。
 そう一言で片付けられれば良いのだが、そう簡単にもいかず、突如として起きた現象に人々は困惑していた。そもそも今までとは勝手の違う身体を満足に扱えず、まともに生活することすらままならない。意思とは関係なく口から炎が出てしまい
家を燃やしてしまう。パソコンを使おうとしたら指を自由に動かせず、キーボードも満足に扱えない。仕事にも私生活にも支障をきたしていた。
 やがてこの身体にも慣れると、進化した人間は『龍人』と名乗るようになった。そして、ごく稀に生まれるただの人間を劣等種と蔑む風潮が強くなる。龍のような姿になれる龍人も現れた。
 世界は変わってしまった。かく言う私も龍人。それも龍化できる龍人だ。
 人間を劣等種と差別することは法律で禁止されているのだが、その法律を定めた者も検事も弁護士も裁判官もほとんどが龍人なので、裁判を起こしたとしても龍人にはおとがめなし。結局、人間は蔑まれる。それが当たり前となっていた。でも、それはおかしいと思う。だから僕は人間の味方になることにした。弁護士である私が味方に付くことで少しでも力になれるように、龍人の中でも希少な方である私が他の龍人たちの考えを正せるようにと動き始めた。
最後の半分は時雨と宮内の二人で書いた初めての作品の冒頭になります。

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