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先生!バナナはおやつに入るんですか?

作者: 尚文産商堂

それは、私がいる女子高の修学旅行前にあったホームルームで起こった。

「先生!バナナはおやつに入るんですか?」

彼女は、クラスで一番のお調子者と言われている子だった。

しかし、先生の反応は薄かった。

「金居さん、バナナはおやつじゃありません。主食として扱います」

金居さんの話を聞きながら、私はふと疑問に思った。

本当にバナナは主食なのだろうか。


そもそも、主食というのは、食べ物の中でおもに食べられており、その食事の中で中心的存在であるものということになっている。

日本ならば白米、トルコならばパン、メキシコならばトルティーヤといった具合だ。

しかし、そこまで考えた時、私は友達に呼ばれた。

「ねえ、何考えてるのよ」

「え、バナナは主食かなって思って…」

「やっぱりね。真子(まなこ)はそんな哲学っぽいこと考えてるんだから、友達の一人もできないのよ」

「それはお互いでしょ」

私は、学校で唯一ともいえる友達である、山井(やまい)と話していた。

彼女との出会いは、1年生の時、同じクラスになり、すぐ横の席になった時に呼んでいた本が、私の趣味とぴったりだったからだ。

それから、仲良くやっている。

「それで、修学旅行は一緒の班になる?」

「もちろん、他にいないでしょ」

私はそう返して、再び思考を始めた。

彼女も交えながら。


「そもそも、バナナは何なの?野菜、果物、それ以外?」

山井は私に聞いた。

「私の知識が正しければ、野菜の一種よ。そもそも野菜っていうのは、植物の花や実や茎などを食べる事が出来るもの全般に言うらしいだけどね」

「あら、だったら、果物ではないっていう根拠は?」

「農林水産省によれば、草本にて実る場合は野菜、永年樹にて実る場合はくだものという分類にしているらしいわ。ここで問題になるのは、バナナは草か木かということよね」

「そうよね」

「バナナって、竹とかと同じっていう扱いになってるらしくて、草本という扱いらしいわ。だから、バナナは野菜」

「じゃあ、ここで元々の問題を考えてみましょう。そもそも、主食とおやつの差は?」

「主食というのは、その日活動するエネルギーを補給するためにとる食事のこと。おやつは主食と主食の間に食べる間食のことよね。おやつの目的は、日中や夜間に動いている間に足りなくなった補助という意味合いよ」

「だったら、バナナは主食というにふさわしいエネルギーがあるのかしらね」

「バナナ1本を100gとしたときに86kcalだそうよ。ご飯100gが168kcalだから、その意味合いでは、主食とは言い難いでしょうね」

「じゃあ、おやつの代表的なものといえば?」

「どら焼き…?どら焼き100gは284kcalよね。エネルギー面だけからいえば、ご飯よりも高いのよね。単純にエネルギーだけで主食かどうかというならば、バナナは主食ではなく、どら焼きは主食になると思うわよ。ただし、基準はご飯ね」

「やっぱり、バナナはおやつなのかしらね」

「単純に割り切るならね」

山井は、私の話を聞いていると、おなかがすいてきたらしい。

「ねえ、そんなことより、バナナ持ってない?おなかすいちゃった」

「バナナサンドならあるけど…私のお昼用だよ?」

「いいじゃない。お昼の時に学食をおごってあげるよ」

そう言って、私が渡したサンドイッチにバナナが挟んでいるものをすぐに食べだした。

ちょうどその時に、チャイムが鳴った。

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