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Every Day 〜そこに僕はいる〜
作:わかめスープ



第3話〜ドキドキの合格発表。そして・・・〜


そこにあいつらが立っていて、そこに俺は立っていなかった。
みんなが笑っている場所で、俺はみんなと笑えなかった。
みんなが1歩ずつ歩み始めていたのに、俺はそこに立ち止まっていた。
そう。
あの日から。
運命の・・・合格発表の日から。

いつの間にか朝になっていた。
昨日のことを思い出す。
確か
【明日は朝9時にお寺に集合ね!間に合わなかったら罰ゲーム!!・・・】
・・・そんなメールが来てたような気がする。
目覚まし時計に目を向ける。
「7時50分か・・・まだ余裕があるな」
あくびをして、軽く背伸びをした後にメールが来ていることに気づいた。
栗子からのメールだった。
【おはよぉ!今日はしっかり朝食べて来るんだよ!遅れないでね?】
とテンションの高いメール内容だった。
携帯を見ながら俺は、
「今日の俺は運がいいぜ。罰ゲームがある日にこんなに早く目覚められ・・・」
俺が目をやった先には恐ろしい光景が待っていた。
【AM8:45】
俺の額から冷や汗がにじみ出る感じがした。
「最悪だよ・・・」
俺は急いで出かける準備をし始めた。

「あ!りょうくん!おっはよ〜!」
「ん?くりこか。オッス」
栗子とは反対に眠そうな顔で虎谷は挨拶を済ませた。

「やっぱドキドキしちゃうよね☆」
やけにご機嫌な栗子。
「俺は学年でも最下位に近い男だからなぁ・・・神様、受からしてくれッ!!」
大柄な体に似合わぬ願いを聞いて、栗子はクスッと笑っていた。
「さて、あと2分で罰ゲームね」
彼女はそのときが来るのをうれしそうに待っていた。

ダンッ!ダンッ!ダンッ!
速いテンポでその音は繰り返されていた。
「なんであの寺はこんな長い階段の上にあるんだよッ!!」
彼は荒い呼吸をしながら階段をのぼっていた。
お寺は階段を登って右に曲がるとすぐにある。
俺は汗など気にせずものすごい勢いでのぼっていった。
朝見た夢がどうしても気になるから。
みんなと同じく歩き出すために一緒に行かなくてはと
俺は走った。

寺に着くとそこには・・・
「だれも・・・いない?」
汗が止まることなく出続けていた。
「3分の遅刻ね♪」
うれしそうな声が奥のほうから聞こえてきた。
「まあ、走ってきたから許してやるか!」
意外にも虎谷は優しい言葉をかけてくれた。
「ふん。まぁ、今回は許してあげるわ。」
2人とも今日は驚くほど優しかった。
「ジュース1本でね。」
・・・前言撤回だ。

歩いて数十分たったころに翡翠高校は見えてきた。
明らかに緊張している虎谷。
明らかに余裕のある栗子。
栗子はスポーツ特待だから当たり前か。。。
でも虎谷は・・・不安だ。
すでに合格発表用の紙は張り出されていた。

見慣れた顔がたくさんあった。
笑っている顔も 泣いている顔も
たくさんあった。
さっきまでうきうきだった栗子もさすがにちょっと緊張している。
虎谷は・・・
「トラ?ふるえてんぜ?」
今まで見たこともないことだった。
俺に出来ることはひとつしかないと思った。
「んじゃぁ、俺はここで待ってるから。
 2人とも笑顔で帰ってきてくれよ?
・・・よし。いってらっしゃい」
2人の肩を押した。2人の肩は震えていた。
笑顔で見送った。2人とも精一杯の作り笑顔で返してくれた。
2人の背中を見ながら俺は・・・祈った。



「いっただっきま〜す☆」
3人の元気な声が店の中に響いた。
「いやぁ〜、やっぱ余裕だったじゃん!」
ご飯を口いっぱいに入れた栗子は
幸せそうな顔で言っていた。
「これで思い残すこともないな!」
ガハハと大きな笑い声に驚いているお客もいた。
「まだまだこれからだよ☆高校生活も楽しまなきゃ♪」
栗子は肉が焼けるのを今か今かと待っていた。
俺はというと・・・罰ゲームで超巨大なわたあめを作っていた。
焼肉バイキングでこんなことさせられるとは・・・
子供たちが輝いた目でこちらを見ていた。
休日ということで中高生もたくさんいた。
「あ!カミちゃんおつかれ〜♪」
「また大きいのつくってきたな!」
「いろんな人に白い目で見られたけどな。」
ふてくされた感じで俺は言った。
「あれ?遅刻したのはだれだっけなぁ〜☆まだ罰ゲーム増やしてもいいんだけどな♪」
「それは勘弁して!」
3人とも笑っていた。
こんな感じで祝勝会は終わった。

「さて、明日はカミちゃんの合格発表だけども・・・リョウくん!何か一言ありませんか☆」
「そーだなぁ・・・緊張せずに堂々と見て来い!落ちたとしても堂々と帰って来いよ!」
「半分ベソかいてたトラがよく言うよ。」
それを言うな、と虎谷が制した。
「明日は合格者が1時に学校登校で、落ちた人は2時だよね?」
「ああ。」
ちょっと小さい声で俺は答えた。
「なにしょぼくれた声出してるんだッ!?」
「そうそう。カミちゃんなら余裕だよ☆」
二人の暖かい言葉に何かが熱くなった。
 「明日は絶対に1時に学校に行くよ。みんなと会えないのも寂しいしな」
 うんうんと2人ともうなづいて最後に3人でエンジンを組んだ。
 「カオルは絶対に受かるぞ!せーの、光中ファイオー☆」
 3人はひとつの思いになった。












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