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  神が鳴く 作者:
ツバメです。どうぞよろしく^^
第一戦:始まり
「はぁ、なんでこんなとこに来ちまったんだ。」

桜が満開に咲く季節、真新しい制服に身を包んだ少年が遠くに見える
校舎を眺めながら深い溜息をついている。おそらく新入生だろうが、雰囲気が沈んでいる。
なぜこんなところで一人で溜息をついているのかと言うと深い理由がある。

「いや、浅いんだけどね。」

自分で自分に突っ込むという悲しさ全開の行動をとっている俺こと 藤堂雷那とうどう らいな
今年で16才になるピカピカの新高校生だ。本人全くピカピカしてないが。
遠くに見える校舎は『第一法力養成高等学校』、法力技術の発達のため去年開校した新設校だ。
今は今年2年生になる10組400人ほどの生徒が暮らしている。ちなみに全寮制。
法力の普及によりさまざまな新たな問題が発生し、国内の治安が悪化した今
法力を使える『能力者』はなにかと狙われたりする。子供ならなおさらだ。
そこで第一法力養成高等学校は『国家法力防衛機関』通称『法力戦団』の敷地内に建てられ
必然的に全寮制の学校となった。

この『第一法力養成高等学校』(以下『法力学校』)はある程度の法力使用能力とそれなりの学力
があれば入れる学校であるが、充実した設備と美しい校舎、戦団の警備付きという点で
能力が使えない非能力者の間では憧れの学校として名高い。

なぜこんなにイヤそうなのかというと、原因は父親にある。







〜〜〜〜〜〜回想〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「時に雷那、もう高校は決めてんのか?」

ソファにだるそうに寝そべって聞いてくるのは雷那の父、藤堂猛人とうどう たけひと
勤め先は法力戦団。今日はめずらしく休みで家でゴロゴロしている。

「え〜進路の話とかやめてくれよ〜ダリィんだよ…」

「じゃあまだ決めて無いんだな?」

瞬間、猛人の目が急に輝きはじめた。キラ〜〜ンとか効果音が付きそうだ。
大抵こういう時にロクなことが起きないことは15年生きてきて最近分かった。

「よし! お前を法学に入れてやる!!」

「は?」

いきなりだったのですっとんきょうな声を挙げてしまった。たしかに今年、そんな学校が出来た。
一応父親の職場に出来たのでそれぐらいは知っている。しかも職場はけっこう近所だ。

「いや、ムリだろ、俺落ちこぼれだぜ?」

父親が能力者なので一応自分も能力は使えるが、とてもお粗末なものであった。
中学にも能力者が数人いるが下から数えた方が早い。
たしか新設校もある程度の実力が無ければ入れなかったと思う。

「フッフッフッフッ…俺を誰だと思ってるんだ?お前ひとり押し込むぐらい
 わけないんだ!!」

「…いやいや、押し込んで欲しくもねーから!!」

あんなとこに入れられても付いて行けなくて悲惨なことになるのは目に見えている。
そんなことなら普通の高校に入った方がずいぶんマシだ。

「もちろん『戦闘科』にだ!!」

「はぁぁ!? 『戦闘科』!? 一番キツイ所じゃねぇか! 冗談じゃねぇ!! てゆうか話聞けや!!」

「よーーーし!!明日から忙しくなるぜぃ!!」

「だから『戦闘科』なんか冗談じゃねぇって!! オイ、聞けクソオヤジ!!」

「とりあえずあいつ脅しときゃなんとかなるな。」

「頼むから話聞いてーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」










ってな感じでなんやかんやで合格して現在にいたる。

普通に考えると能力も学力も基準に絶対達していないと思うのだがアッサリ合格してしまった。
俺の変わりに落ちた人がいるって聞いた時には本気で申し訳ない気持ちに押しつぶされそうになった。

「てゆーか、親父が言い出した時点でもう終わってるんだな…」

目から涙が滝のように流れ落ちてくるのを袖で受け止める。周りは何事かと窺ってくるが
本人はまったく気づいていない。


ちなみにさっき回想に出てきた『戦闘科』とは
法力学校の中に『戦闘科』『医療科』『技術科』『普通科』の大きく分けて4つの科があり
一番法力学校で人気があるのは『普通科』である。
普通科は生活・社会などで使える基礎的な法力を学ぶ科である。卒業後は一般企業などに
就職する予定であるが、今からでも注目されているので、就職率は非常に高いと予想されている。
『技術科』はその名の通り法力を使った技術を学ぶ。在学期間中にも新技術の開発の研究が
行え、開発に成功したものは特許も取れる。大手企業からも注目が集まっている。
『医療科』は『技術科』と同じく、法力の力を使った医療を学ぶ。卒業後は病院などの医療関係
への就職が期待されている。
問題の『戦闘科』は少し特殊で、法力を使った戦闘を学ぶのだが、在学期間中に人員不足で
法力戦団が手の回らない任務を行う。ある程度の報酬もあるのだが、危険な任務もあり
いまいち人気が無いのが現状だ。


やっと涙が引いてきてそろそろ入学式に行こうと歩き出そうとすると

「やっほ〜〜〜〜雷那っ!!!!」

「ぐぶふぅ!!!!」

突然の衝撃に激しく転倒する。後ろから何者かの襲撃をうけた。てかほとんど分かってる。この能天気な声は何年も聞いてきた。

「ってーーーな!! クソ能天気ヤロウ!!」

「元気だねぇ少年B」

「Aは誰だよ!? 死ねぃ糞野郎!!!!」

そのまま取っ組み合いのケンカに発展、さっきまで号泣していた少年が急にケンカしだして
周りはついて行けない感じで見守っている。

「もっとシャキッっとした顔して見せろや!呆け顔!!」

「呆け顔のどこが悪い!! 俺は呆け顔が一番のチャームポイントです!!」

「羞恥心を持て!!!」

アホらしい言い合いはまったく止む気配がなかったが。

「もうちょいマシなケンカをしろ!!!!」

「ぐぶふぅ!!!!」×2

いきなり走ってきた少女に殴られて大の男二人は一瞬で黙らされた。
そしてさらにギャラリーの数が増えた。
こっちも俺の知り合い…ってゆうか突っ込み役だ。

先に俺にタックルを食らわしてきた少年は桐山翔きりやま かける
自分と同じ中学、小学校も同じで幼稚園も・・・要するに幼馴染。
よく言えば温厚そう、悪く言えば能天気そうな顔でいつも俺と一緒につるんでいる。
性格もそのまんまで、能天気で楽天家細かいことは気にしない性格だ。
ちなみに父親が法力戦団に務めており、俺の父親と同期で仲が良い、そのために知り合ったようなものだ。

その翔と俺に鉄拳と共に鋭い突っ込み(若干ずれてるが)をいれた少女は 一ノ瀬千代いちのせ ちよ
こっちは中学で知り合った。なんで知り合ったかは・・・・忘れた
少し気が強そうな目つきでセミロングの髪の先がはねている。性格は強気、でも献身的なところもあるいわゆるツンデレってやつかもしれない。


二人とも法力適性があり法力学校に入ると聞いたのは親父の暴挙の後でそこだけは少し感謝。
たしか翔は俺と同じ戦闘科だったと思うが、千代はどうだったか・・・

「あんたら、入学式始まっちゃうよ?なにやってんの?」

「気にしちゃいけねぇぜ千代。マイペースだぜ。」

「そうそう、気にしちゃシワが増えるぜ。」

「やかましい!!!」

翔が殴られ終ってから三人で入学式の会場へと向かった。














 
投稿初心者なのでヘタクソです。
アドバイス、感想など待ってます。
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