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またまた両親とお姉さんからひどく怒られ、それでも何日かがたち、洋一はまた以前と同じように学校へと通うようになりました。地上を襲ったカたちもすっかり退治され、姿を見せなくなっていました。そして油作戦も成功だったのでしょう。その後何年たっても、カたちが現れることは二度とありませんでした。舞子はそのまま下田先生の家の子供になりました。両親や親戚の人たちは結局ひとりも見つからなかったのです。
洋一の学校へ転校生がやってきました。気をきかせた下田先生が手続きをして、同じ学校へ舞子が入学できるようにしてくれたのです。舞子はそれまで学校へ行ったことは一度もなかったのですが、両親から教えられ、ちゃんと字を読んだり計算をしたりすることができました。下水道の中で長く暮らし、どんなに複雑な迷路でも一瞬で暗記する力を持っているおかげなのか、ジグソーパズルなどはどんなに複雑なものでもあっという間に解いてしまうので、同級生たちも目を丸くするほどだったのです。
互いの家が遠くはないので、洋一と舞子はいつも一緒に登校し、下校もランドセルを並べてするようになりました。顔を見ても話をしても、舞子が下水道で生まれ育った女の子だとは、もはや誰も想像もしないことでしょう。たまに洋一が寝坊をして、学校に遅刻してしまいそうなときにはやむを得ず『近道』をすることはありますが、下水道や東京の地下世界とそれ以上のかかわりを持つことは、舞子はその後二度となかったのです。
(終)
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