ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
 またまた両親とお姉さんからひどく怒られ、それでも何日かがたち、洋一はまた以前と同じように学校へと通うようになりました。地上を襲ったカたちもすっかり退治され、姿を見せなくなっていました。そして油作戦も成功だったのでしょう。その後何年たっても、カたちが現れることは二度とありませんでした。舞子はそのまま下田先生の家の子供になりました。両親や親戚の人たちは結局ひとりも見つからなかったのです。

 洋一の学校へ転校生がやってきました。気をきかせた下田先生が手続きをして、同じ学校へ舞子が入学できるようにしてくれたのです。舞子はそれまで学校へ行ったことは一度もなかったのですが、両親から教えられ、ちゃんと字を読んだり計算をしたりすることができました。下水道の中で長く暮らし、どんなに複雑な迷路でも一瞬で暗記する力を持っているおかげなのか、ジグソーパズルなどはどんなに複雑なものでもあっという間に解いてしまうので、同級生たちも目を丸くするほどだったのです。

 互いの家が遠くはないので、洋一と舞子はいつも一緒に登校し、下校もランドセルを並べてするようになりました。顔を見ても話をしても、舞子が下水道で生まれ育った女の子だとは、もはや誰も想像もしないことでしょう。たまに洋一が寝坊をして、学校に遅刻してしまいそうなときにはやむを得ず『近道』をすることはありますが、下水道や東京の地下世界とそれ以上のかかわりを持つことは、舞子はその後二度となかったのです。
(終)
評価
ポイントを選んで「評価する」ボタンを押してください。

▼この作品の書き方はどうでしたか?(文法・文章評価)
1pt 2pt 3pt 4pt 5pt
▼物語(ストーリー)はどうでしたか?満足しましたか?(ストーリー評価)
1pt 2pt 3pt 4pt 5pt
  ※評価するにはログインしてください。
ついったーで読了宣言!
ついったー
― 感想を書く ―
⇒感想一覧を見る
名前:
▼良い点
▼悪い点
▼一言

1項目の入力から送信できます。
感想を書く場合の注意事項を必ずお読みください。


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。