第一話〜雨上がりで。〜
飛行機から下り、何時間かぶりに地面を歩いた。
ここは日本。今回の任務の地。
先ほどまで雨が降っていたのだろう。辺りには、水溜りが出来ていた。
しかし、そんなことを少しも感じさせない太陽の光があった。
水溜りに光が反射して少し眩しい。
そんなことを思いつつも飛行場を後にした。
少年の名前は下川亘希。
今回も「ある依頼」でここまで回された。
亘希が経営している便利屋「RED」は普通の便利屋と少し違う。
「魔殺し」の便利屋だ。
この世界ともう2つ、違う世界がある。
人と魔物が生活する「地界」と人々を見守る天使、悪魔がいる「天界」。
地界の魔物たちは時に、人を襲ったりイタズラをする時がある。
何か大きな事件をしている魔物を放っておくと、後に何をするか分からない。
だからまだ芽が小さいうちから潰しておくのが一番なのだ。
REDが受ける依頼の大体が魔物退治、つまりは魔殺しという依頼が来る。
だが、今回は違った。
ある学園を守れという依頼だった。
理由は、地下にある宝石を魔物たちが狙っているため。
その宝石がなぜ狙われるのかはまだ分からない。
その事も依頼の途中で調べるつもりだった。
一番初めにやることは学園長への挨拶、寮の番号の確認、学園と周辺の町の下見。
拾ったタクシーに乗り込み、行き先を告げる。
「どこまで?」
運転手から聞かれた。少し気が狂う。
「夕凪学園までお願いします」
ペースを取り戻し、行き先を告げた。
車はゆっくり走り始める。
新しい生活の地に向かって。
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