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沙羅の世界
作:池林 未羽



第一章 (2)


「はぁ・・・やっと着いたぁ・・・。」
「ホント・・・。疲れたぁ・・・!」
「ユウト達なんかに会ったからだよ・・・。」
未紀はため息をついた。
「なんだと〜!!」
優斗の怒声が聞こえる。
「だってホントのことじゃない。」
未紀はあっさりと言い返す。
「お前が悪いんだろ!?」
優斗はまた言い返す。
「はぁ!?意味分かんないから!!」
未紀が言い返しまた言い合いが始まる。
「もぉ〜!そんなことどうでもいいじゃない!あっ!あそこにクラスが書いてあるよ!ミキ、見に行こう!」
そう言って由美は走り出す。
「あっユミ待ってよ〜!」
未紀は由美に追いつこうと、走り出す。
「・・・オレ達も見に行くか。」
「そうだね。」
そう言って2人も歩き出した。

「え〜と・・・。あ!あったよ、ミキ!わたしは2組だよ!」
「わたしは・・・3組だぁ・・・。」
未紀は寂しそうに言った。
「クラス・・・別れちゃったね・・・。」
由美も寂しそうだ。
「うん・・・。でも昼休みには、一緒にお昼食べようね!」
「うん!じゃあまた後でね!」
そう言って2人は別れ、それぞれのクラスに入った。
「知らない人ばっかりだなぁ・・・。」
未紀はそう思いながら席に着く。
「ウソッ・・・!何であいつらと同じクラスなの〜・・・。」
未紀の目線の先には優斗と優太がいる。
「しかも席近いし!」
2人の席は未紀の斜め前とその隣だ。
「ゲッ・・・!何でお前と同じクラスなんだよ〜・・・!」
優斗達も未紀に気づく。
「やっぱり超腐れ縁だな・・・。」
優太が言った。
この3人は幼稚園のときから今までずっと同じクラスなのだ。
「しかも席近いし・・・。」
優斗が言った。
「これじゃ今年はいい事ないなぁ〜・・・。」
未紀がため息混じりに言う。
「お前それはこっちのセリフだ!」
優斗が言い返す。
「それどういう意味よ!」
未紀も言い返す。
そんな言い合いをしばらく続けていたら担任らしき先生が入ってきた。
そして挨拶をする。
「このクラスを受け持つことになった中原加奈子です。担当科目は家庭科です。
みなさんよろしくお願いします。」
そう言うと中原先生は頭を下げた。
おしとやかな感じの先生だ。
「じゃあ・・・まだ時間もありますし、みんなに自己紹介でもしてもらいましょうか。
じゃあまずは君からね。」
そう言って順番に自己紹介をしていく。もうすぐ未紀の番だ。
「じゃあ次は・・・。神樹さん、お願いします。」
先生が声をかけると1人の女子が席を立った。
とても美人だ。サラサラのロングヘアー。おとなしそうな雰囲気。
スタイルもよく、立った途端、注目を集める。
「竹之下小学校出身、神樹沙羅です。趣味は読書。好きなことは絵を描くことです。
1年間よろしくお願いします。」
そう言うと軽く頭を下げて席に着く。
「では次は・・・。」
先生の言うことよりも沙羅を目で追う未紀。1,2分経ってもずっと沙羅を見ていた。
「・・・さん?・・野さん?姫野さん!?」
「は、はい!?」
先生に声をかけられ我に返り、慌てて返事をする。
「ちゃんと話し聞いててくださいね。次、あなたの番ですよ。」
自己紹介はいつの間にか未紀の番になっていたのだ。
「あっ・・・はい。」
そう言って席を立つ。
「原山小学校出身、姫野未紀です。趣味はショッピングです。一年間クラスメイトとしてよろしくお願いします。」
未紀は簡単に自己紹介を済ませると席についてため息を着く。
「早くユミに会いたいなぁ・・・。」
未紀はすぐにでも由美に沙羅のことを伝えたいのだ。
「早く時間が過ぎないかなぁ・・・。」
未紀はそんなことをずっと考えていた。














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