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沙羅の世界
作:池林 未羽



プロローグ


「ここ・・・どこだろう・・・。」
少女は呟いた。
そこは雲一つない青い空。そして目の前に広がるのは、果てしなく広い草原。
「どうしてこんな所に・・・?」
少女はここに来たという記憶がない。それどころかここがどこなのかすら知らない。
「とにかく、歩こう。なにかあるかもしれない。」
そう呟き、少女は歩き出す。とにかく前へ進む。しかし、何もない。何も見えない。
少女は怖くなり走り出す。走って、走り続けて。もう30分ほど走っただろうか。
町のようなものが見える。
少女は安心し、笑顔になる。そして走る。
町がだんだん近くなる。近くなるにつれ、少女の足は速くなる。
しかし、少女は立ち止まった。
顔からも笑顔は消えている。
少女が見たものは町ではなかった。
たった一軒の小屋。その横に遊園地などの遊び場があるだけだった。
「でも。誰かいるかもしれない。」
そう思い少女はドアをノックした。
「どうぞ。」
かわいらしい女の子の声が聞こえる。
少女は笑顔になった。たった一人。けれどここにも人がいる。
それが分かってうれしかったのだ。
「おじゃまします!」
そう大きな声で言い、勢い良くドアを開け、中に入る。
しかし中に入った途端、少女の笑顔は凍りついた。
「どっ・・・どうしてサラがここに・・・!?」
少女は一言呟くとその場に崩れ落ちた。
「わぁ!ミキ、来てくれたんだ!嬉しい!ずっと会いたかったんだよ!」
そう言って少女の手をとる。
「これでわたし、1人じゃないんだね。ミキが一緒にいてくれるから。」
嬉しそうに言う。
「どうしてサラがここに・・・!?それよりここはどこなの!?ねぇサラ!あなたならここがどこか分かるでしょう!?ここはどこなの?どうして私はここにいるの!?ねぇ教えてよ!!サラ!!」
少女は叫ぶように言う。
「ここはミキが来たがってた世界だよ。何があったか思い出してみて?そしたら教えてあげるから。」
笑顔で言う。
「なにがあったか・・・!?」
そう言った途端頭が痛んだ。なにかを思い出しそうだ。
「わたしは―――。」












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