二話 王立アーベル魔法学園へ
「アアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァ!」
「うるさい!なんでさっきからずっと叫んでるのよ!」
「チョアアアアァァァァァァ!」
俺とエラは絶賛学園に向けて飛行中。
「てーか、まてまてまて! わかるか? 杖を箒代わりにってのはわかるさ。でもな? 自分の体重を一か所で支えるのには無理がある!! 俺のクリティカルポイントが肉にめりこむ!!」
「私だって一緒でしょ!? 私だって結構つらいのよ? そもそもあなたが飛べないから杖に跨っているのよ? 一人だったら杖を持ってるだけで飛べるんだからね!?」
「バカっ! このバカっ! この体制を男と女、同じように考えるな!! こんなの小学生のときにやった鉄棒技・風車以来だアヒョーーー!」
「何言ってるのよ? 男も女も同じ体制で跨ってるじゃない!」
この痛みは、一生女には理解できない痛みだろう…。
ズルッパシッ!
「ちょっと! 何やってるのよ!?」
「バカッ! あの体制ならぶら下がってる方がマシだ!」
にしてもおかしいな。
自慢じゃないが俺は筋力なんて全くない。
部活に入ってなかったし。
学校以外は、ひたすらインドアだったし…、それが体を支えてるのに全然重くない。
まるで小さい頃の妹を抱っこしたような重さだゲヘヘ。
自分の体がどこかおかしくなったようで不思議に思う。
ま、体が軽い分にはいいや、考えるのやめよっと。
にしても魔法ってスゲーな…。
30メートルくらいの高さを、かなりのスピードで飛んでる…。
落ちたら死ぬだろうな…
魔法のことを考えていると。
ふと、さっきの質問が途中だったことを思い出す。
「なぁエラ、さっきの全員が魔法使えないって所なんだが」
「そういえば質問だったわね、忘れてたわ。そうね、魔法が使えるのは、だいたい人族の半分くらいかしら。魔族やエルフなどは全員使えるわ。あとは魔物、これは高位の魔物などは使えるわね。」
「つまり、俺も使えるかもしれないってことか?」
「だいたい5割くらいの確率で使えるんじゃないかしら? トキも人族だしね」
「ふむ。あと、コレって風の魔法だよな? 他にはどんな魔法があるんだ?」
ぶら下がり健康法を試しながら聞いてみる。
「基本が火 水 風 土。基本からの派生が熱 氷 雷 金。更に上位に光と闇。見たことないから本でしか知らないけど最上級に時間 空間 創造 幻惑があるらしいわ。
あと魔法にもランクがあるわ。例えば、今私が使ってる基本魔法。基本魔法は単体、つまり火だったら炎を出すとか。どんなに威力が強くても単体だったら基本魔法。詠唱も一節だから簡単で便利よ。
合成魔法。
これは二種類の魔法を合わせるの。火と風みたいな、相性の良い魔法を合わせるの。二種類使うから魔力の消費も二倍、詠唱も二倍、難しさも格段に上がるわ。
古代魔法。
これは三種類以上の属性を組み合わせるの。ただ、三種類以上になると、相性の悪い魔法も組み合わせないといけないから、難しさは数十倍から数百倍数千倍になるわ。火 水 土みたいな打ち消しあう魔法を合成することになるから…。って言っても、古代魔法を使える人は世界に数人らしいわ。詠唱も詩を唱えるから、時間も魔力も大量に消費するわ。
神聖魔法。
本で調べた限りでは、神の領域ね。これは最上級の属性に関係あると思うわ。ありとあらゆるものを作り出したり。空間に穴をあけたり。時間を止めたり。人や魔物を操つったり。って言っても使える人が誰もいないんだけどね。それに詠唱が半端なく長いわ。歌になってるから、たぶん数分かかるんじゃないかしら?」
そこでエラは一息ついた。
長すぎるぞ?
聞き取れなかったし。
「長い説明アリガトウ…。あと、魔力さえあればどんな属性でも使えるのか?」
何か呆れられた……。
「いいえ。ほとんどの人は一つの属性ね。例えば私は火と風。私の場合は二つ使えるけど、二つ使える人は魔法学園でも10人に一人くらいね。三つ使える人は1000人に一人くらいでしょうね。四つ使える人は世界に数人程度かと。
あと、魔法によって希少度があるわ。基本四属+派生がほとんどね。上位の光と闇は一つの学年500人に一人居ればいい方。最上位は…歴代に各三人ずつくらい居たかしら?」
「OK。ダメだ。これ以上言われても覚えられない。」
「あはは、まぁ相性とか細かいところは後で覚えればいいわ。それに魔法に興味あるってことは、魔法学校に入るんでしょ?」
「まぁな。入れればだけど」
しばらく無言で飛んでいたが(エラは鼻歌なんか歌ってる)、エラがある方向を指さした。
「ほら、アレが王立アーベル魔法学園よ!」
俺は、その方向を見てみるが…
「いやいや、アレはちゃうよ。確かに門とかあるけどさ…。これ門から校舎までどれくらい歩くんだ?」
その方向には、全面森にかこまれた学校、もとい都市があった。
一応校舎(?)っぽいのがぽつぽつとある。
門の上空から見ても、ほんの豆粒くらいにしか見えないが…。
門から校舎まで歩いたら、一時間くらいかかりそうな勢いだ。
なぜ夜なのにわかるかというと、無駄にライトアップされているからだ。
昼? というくらいに明るい。
こんなんで眠れるのだろうか?
「とりあえず門のところに降りるわよ?」
「OK、そろそろ俺の腕が有頂天だ」
俺とエラは、門の前に降り立った。
魔法の説明ですねー
トキはあまりはっちゃけてません
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