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トキの戦いはおまけです。
四六話 闘技大会












――――学校内・闘技大会五日目・前座





 人多いな……。
 てか、テレビなんてあったんだここ……。
 文明が遅れてるのか発達してるのかわからんぞ。
 画像悪いし、、画面より後ろの部分が大きいが。
 
 周りを見渡してみる。
 ここもか……、兵士の勧誘が。

「トキ様。今日はがんばってくださいね」
「トキ、トキのトトカルチョ倍率が出てるぞ!」

 ほう、どれどれ?

「めっちゃ倍率たけー! なぜだ? 俺国で表彰とかされてるんだけど?」
「チームじゃ。他は皆三人なのにトキだけ一人なのじゃ。だからこんな63倍などと」
「トキ様をバカにしてます!」

 うーん、でも63倍ねぇ…。
 そう言えばまだ皆に牙の報酬分配してなかったな……。
 63倍……。

「すまん、ちょっと用事が出来た。開始には戻ってくるから」

 俺はすぐに掻き消え、目的の場所に飛んだ。




























――――学校管理の森





「んー、ここから入って10分後にスタートか。皆もう散らばっちまったのかな?」

 あたりには誰もいない。

「トキ様応援してます! がんばってくださいね」
「トキファイトじゃ!」
「お前ら何でここにいるの?」

 選手じゃないじゃん。

「此処までは入れるんじゃ、入口だからの」
「トキ様絶対勝ってください!」

 なんで、こう何度も勝てと?

「なあ、お前らまさか俺に賭けた?」

 ふたりがぴくっとした。

「うん。お前らアホだな」

 俺も賭けたけどさ。37万レラル。
 こいつらの分配分もな。

「勝つのじゃ! 我が国の年収すべて賭けたのじゃ!」
「バカッ! このバカ姫! おまえの金じゃねーだろが!」

 ああ、まずいぞ?
 勝たないとブレ王国が潰れる!

「私は家の金庫からすべてのお金をとってきました! お兄様がいなかったので余裕です!」
「お前らバカすぎる!? 終わったら部屋の中に全裸で逆さ吊りにしてやる!」

 こいつら金をなんだと!?

「逆さプレイなんて壮絶です!」

 もうダメだ。
 リリーには何も効かない!

「それよりトキよ。そろそろはじまるのじゃぞ? 森に入らなくていいのかの?」
「ここでもいいんだろ?」

 一応ライン超えてるしな。

「? 一応大丈夫です。ラインを超えれば参加者ですからね。でも、始まってからだと奥に行くのに疲れますよ?」

 そこで、風の流れが変わった。


『それではー、今から一学年の闘技大会を開始します! 皆、頑張ってくれ! 注目株はレリア・ロアナ・コメットが入っている三人チームだ! では、皆正々堂々と闘ってくれ! 試合開始!!』

 風の魔法って声飛ばせるんだな。
 やったことなかったな。

「ふーんレリア人気だなーどんなチームなんだ?」

 二人に振り返って聞いてみる。

「たぶん学年のトップ三人ではないでしょうか? それよりいいのですか? はじまってますよ?」
「あいつも勝ちにこだわるなー、チームとはねー」
「トキがおかしいのじゃ。普通は組むのじゃぞ? 早く倒しに行くのじゃ」

 こいつら……。

「お前らさ、勘違いしてるぞ。こんなん前座だ。本番は明日のお前達だっての。だから俺はさっさと片付けるんだよ」

「「?」」

 理解してないな?

「まあ、金がかなりかかってるから勝つけどさ――てか俺らこんな賭けたのに63倍って、他誰も賭けてないよな絶対。どれだけ他のやつに金賭けたんだよ……」

「そう言えば先生はレリアのチームに全財産賭けたとか。借金までして」

「よっしゃーー!! やる気出てきたーー!!!」

 あのくそ野郎借金地獄でくたばれ!!

「さて、始まって今何分くらいだ?」
「10分くらいでしょうか?」

 10分か。そろそろいいか……普通は一日続くはずだけど。

「あの、トキ様? ここで待ってても意味が……」
「じゃ、終わらせるわ。観客にはつまんなくなって悪いけどな」

『Bildgriff』
《心象掌握――設定範囲》

 俺は闘技大会が始まる前に設定した範囲に幻惑をかけた。

「さて、終了。おつかれさーん」

 まぁ、ここからじゃ誰も見えないが。

「何を言っておるのじゃ? まだ終わっておらんぞ?」
「トキ様。棄権ですか?」

 こいつら涙目だ……。
 金めっちゃかかってるからな。

 涙目から涙に変わろうとする直前で、

『一学年闘技大会終了ー! 勝者は個人参加のトキ=キサラギです!! 一瞬にしてすべての生徒が戦闘不能!! 前代未聞の展開となりましたが、勝者はトキ=キサラギ!! 盛大な拍手を!!』

 拍手なんて全くないし。
 二人がぽかーんと口を開けているので、他の人もそんな感じなのだろうな。

「トキ様……なにを?」
「んー、フィールド全体に睡眠かけて眠らせただけ」

 この世界に睡眠なんてないからな。
 全員気絶させたように思うか?
 それとも不慮の事故?
 
 どっちでもいいけど。

「トキは反則的なのじゃ。そんなの勝てるわけなかろう?」
「いやいや、魔法だからね!? 防げよ!! 空間か時間か幻惑か創造なら防げるし!」
「そんなの持ってるやついないのじゃ! 光と闇だっていないのじゃぞ!?」

 知ってるけどさ。

「文句言うな。これでお前ら金持ちだろ? よーし、金受け取りに行くぞー」

『パチンッ』

 俺達三人はその場所から消えた。































――――闘技大会本番・朝






「こんな金あっても困るぞ?」
「全部トキに収納してもらってわからないのじゃ」
「私も知りません」

 開いてやるか。
 俺は収容した空間を広げた。

「どうだ?」
「「…………」」

 まず俺の37万*63で2331万レラル
 セリアの29万*63で1827万レラル
 リリーの23万*63で1449万レラル

 合計5607万枚のレラル金貨

「どうすんだこれ? 一生遊んで暮らせるどころじゃないぞ?」

 積みあがった金貨。
 日本円にしたら7000億くらいいくぞ。
 まぁ、まだ億万長者まで行かないが。

「わらわの金貨の中で泳ぐ夢は崩れ去ったのじゃ。きっと崩れて生き埋めになるのじゃ」

 当然だ。

「なんか私、金貨チョコに見えてきました」

 その表現は微妙だが。
 金貨チョコがあるのには驚いた。

「まぁいいや、とりあえずお前達の試合だからな、がんばれよ。終わったら考えよう金のことは」

 うん。まずそれが第一だ!
 
「じゃ、私達はいってきますね~」
「トキも応援にくるのじゃぞ?」
「ああ、わかってるって。絶対勝てよ?」

 二人は部屋の外に出て行った。

「さて」

 俺の手元には代表のトトカルチョの紙。
 一学年代表12倍か。
 昨日の俺を見たのか少々少ないが……
 やはり一年ってことで、あまりかけてるひといないな。
 五年は1.08倍だしな。

 俺はその場から消え去った。























――――闘技大会会場







 俺は観客席に来ていた。
 あまりいい席ではないが、俺の目ならどこでもかわらない。

『ではこれから! ルール説明をする! まずランダムで1~4年トーナメント戦だ! その勝者と5年が戦うことになっている! 1~4年は三回勝てば優勝だ! 5年は一回! ではまず一回戦の発表だ!! 一年代表VS四年代表!! これが一回戦の組み合わせだ! 一年にはちょっときつい相手かもしれないが頑張ってくれ!! じゃ、10分後に試合開始だ!! 選手は準備してくれ!!』

 うーん。暇だ。ちょっと控室まで行くか。

『パチン』

 






「よっと、調子はどうだ?」

 いきなり現れた俺に、二人は目を丸くしている。

「トキ、おどかすでない」
「トキ様応援にきてくれたのですか?」

 うん。こいつら下着姿だけど全然恥ずかしがらない。
 慣れたものだ。

ガシッ


むにゅむにゅ

ぷにぷに

 DとBだ。

「と、トキ様? ひゃんっ」
「な、何をするのじゃ?」
「いや、緊張をほぐそうかと?」
「緊張じゃなくて胸をほぐしておるのじゃ!」
「トキ様……」

ちゅっ

 いきなりリリーにキスをされた。
 舌はなし

「えへへ、ほぐれました」

 ふむ、キスか。

ちゅっ

 セリアにしてみた。

ガチッ

「!!?」

 舌をかまれた!!

「お前これはタブーだぞ!?」
「な、何を言うのじゃ! いきなりするでないぞ!?」
「ほう」
「つッ!?」

 俺はセリアの胸の先端をつねってみた。

「痛いのじゃ……ぐすっ」

 泣かれた。

「トキ様! 私も!! ひゃん♪」

 つねってみたが普通にうれしそうだ。

「大きい方が痛くない?」
「知らないのじゃ……」
「トキ様! 下も!」
「黙れ淫乱!」

 こいつ、シークレットフィルムありなのに危なすぎる!

「さて、ってことで着替えて勝ってこい!」
「「はいっ!」」

 二人はそそくさと着替えて出て行った。
 うーん、緊張はしてないが……多分こいつら……。
 ダメだったら最後の手段使うか。





















―――― 一回戦


『一回戦!! 一年代表リリー・シャルレ! セリア・クロティルド・ブレ!! 入場!! おおっとこれは!! スッゲーかわいい女の子だぜ!!! そして相手は!!! 四年代表! チャド・アボット!! コンラッド・エージー!! 入場!! こっちはむっさい男だ!! こいつらホントに学生か!!? 俺的には女の子応援したいぜ!! 両者既定の位置についてくれ! いいか? 始めるぞー? よし!! 始めるぞ? 行くぜ!! 始めゴフッ!! 』

 いい加減うざったいので、俺は周囲の空間を操り殴った。
 うまく始めることが出来たようだ。
 てか司会ってどこの世界も糞だな!!

 っと、試合試合!!

『『水よ 龍となりて 敵を駆逐せよ』』

 相手の水が融合し、水龍の姿になりセリアとリリーを襲う。

 リリーが手を上にあげ、下ろすと。
 巨大な氷の塊が龍に向かって回転しながら飛び込み。
 
 そのまま龍を消滅させた。

 相手はいいコンビネーションだな。
 実力がいまいちだが。


『風よ 暴風となりて 敵を吹き飛ばせ!』
『火よ 爆炎となりて 絡み付け!』

 竜巻のような風に炎が巻き付き威力を上げる。

 ふむ。相性も考えたコンビネーションだ。
 魔力が高かったら一瞬で終わるコンビだな。
 だが、

『パシュッ』

 セリア……俺のマネして指ならそうとしたのかも知れんが、
 鳴ってないぞ……。

「ぐすっ……」

 うなだれているようだが、上空から巨大なサイクロンが地面にぶつかり爆裂する。
 その風で相手の攻撃もろとも、相手を壁に叩きつけ気絶させた。
 試合には勝ったが……、
 多分5年で苦戦するだろうなこれ……。

『試合終了ー!! 勝者一年代表!! 見事四年代表を倒したかわいいこちゃんたち!! 次はスカートで出てきてくれ!! 俺はパンツがみゲフォ!!?』

 俺は司会に攻撃し、掻き消えた。





















――――決勝戦・待機時間






 二回戦の三年にも余裕で勝ち。
 いまは控室で待機中。
 二人は優勝モードだ。

 そこで、俺は口をひらく。

「お前達このままだと次で負けるぞ」

 二人は目をまんまるにして、

「何を言うのじゃトキ!! 余裕の戦いみていなかったのじゃな?」
「優勝です!」

 うーん。
 ダメだこいつら。
 自分で気付かないといけないことなんだがな……。

「過信をしすぎるな。これは俺の経験からだ」

 一言だけ言って、俺はその場から消える。

























――――決勝戦





『ついに決勝戦です!! 学校最強はどちらか!!? かたや入学間もない一年!! かたや最上級生の5年!! 前代未聞の一年が最強となるのか!? それともやはり5年が強いのか!? では、両者前へ』

 セリアとリリーの二人と、相手の二人が前に出る。


「あら? かわいい子たちね?」

 話しかけているようだな。

「ふふ、ハニーの方がかわいいよ?」
「もうっ、ダーリンったら」

 うん。バカップルだな相手。
 もう戦術見えるぞ……だが――
 セリアとリリーにはきつい相手だろうな。


『さー、両者、準備はいいか? では!! 始めゲフアッ!!』

 長くなる前に空間で殴っておいた。
 バレないからOK。


 始まってすぐに、二人が腕を上げ、振り下ろす。

 熱を含んだサイクロンと、電気を帯びたサイクロンが相手の二人に向かう。

 二人は一瞬目くばせし、

『金よ 結界』
『水よ 結界』

 短縮詠唱でお互いが相棒の結界を張る。
 得意属性が分かれているんだろう。

 二つのサイクロンが当たるが、属性の相性が悪く。
 セラとリリーの攻撃は消し去られる。

 続いて、セリアが電気を帯びた波を相手にはなつ。

『風よ 飛ばせ』
『水よ 結界』

 下に残った男性が女性を魔法で上空に打ち上げ、
 女性は男性に水の結界を張る。

 電気を帯びた水を放つが。
 水がデンキを拡散させ、水は相性が悪くはじかれる。

『風よ 穿て!!』

 上空へ飛んだ女性は両手に二つのサイクロンを作り出し。
 リリーに投げた。

 セリアとリリーは結界を張ったようだが……。
 属性が全然だめだった。
 風なら金で防げばいいのだが、二つの風を一つの風の結界で防いでしまい。
 後ろまで吹き飛ばされる。
 
 セリアにいたっては無駄に結界を張って魔力を消費しただけだ。

 最善の方法は二人で同時に魔法を放ち、セリアが風の弱点である、横風で打ち消し。
 消し去ったと同時に、上空で身動きが取れない女性を狙えばよかった。
 男性は水の波の効果が続いているので手助け出来ないのだから。
 いきなり目の前に現れた攻撃には女性だって対処できないはずだ。

 あー、このままだと負けるなこれ……。

 リリーがなんとか立ち上がったが、男性の波も引いてしまい、相手の無傷の二人が自由になった。

 セリアとリリーが両手を上げ振り下ろす。

 上空から、融合した二つの大きな雷が二人に向かって轟音を轟かせ落ちる
 だが……、

『地よ 天に突き進め!』
『金よ 土を鉄に!』

 セリアとリリーのそばに大きな一本の柱が作り出され。
 鉄に代わる。

 雷は方向を変え、セリアとリリーの鉄の柱に向かい突き進む。

 落雷。

 空気がびりびりと震え、地面に大きな穴が開く。

 二人は纏った風で、ダメージは少ないものの。
 かなりの距離を飛ばされた。

『地よ 細かく細かく細かく炭となりて舞え!』
『火よ 着火』

 下手したら決まるな……。
 風を纏ってるから、さらにかき乱されて内部まで……。
 死……。

 しかたない。

『Bildgriff』
《心象掌握――記憶復元》

 俺は小さく呟き。
 二人の10年間の記憶を復元した。

 刹那、
 周囲に舞っていた粉塵に着火。
 天を貫くような爆音と爆発がおこる。
 かなりの範囲が消滅したようだ……。

 もし風の結界のまま、二人が受けていれば最悪死……。


 煙が晴れて、









 











 二人は立っていた。
 水を纏い。
 二人は俯いていた。
 突如、

 二人が顔をあげた。

 見る者が恐怖しそうな笑顔で。
 目が全く笑っておらず。
 口だけが限界まで開かれた状態で。

 セリアの周りに七色の結界が張られる。
 アルの時のような七色。

『ドンッ』

 セリアが突如、一直線に相手に飛翔した!

 相手は撃ち落とそうと魔法を放つが、七色の守りは消えない。

 後ろのリリーが両手を広げる。

 両手から雷が楕円を描くように、相手の真横から二人にせまる。
 男性が地の結界を二つ張り防ぐ。

 その間にセリアは近づき、勢いをつけ、拳に風を纏わせながら女性を殴りつけた。
 顔面を。

 壁まで数十メートルも殴り飛ばされ、女性は意識を失う……。

『あははははははははははははっ!』

 セリアが笑う。
 底冷えする様な声で。

 リリーが電気を通した水を、地面から一メートル程に、会場を覆うように張りめぐらせる。
 男性は屈むしかない、
 小柄なセリアが風の魔法を使い。音速で接近し、

 殴りつけた。
 なんのひねりもなく。
 これが魔法の戦いなどと言えるだろうか?
 ただ、敵を殺すための戦い。

 男性は壁まで吹き飛ばされ、意識を失った。

 セリアは一度俯き――――






















 ――顔をあげ、俺を見て口元を釣り上げた。

『Bildgriff』
《心象掌握――消去》

 とっさに俺は二人の記憶を消す。
 あのままだと、確実に俺の方へ殴りかかってきただろうな。

 この記憶は出したらダメだ……。
 たしかに魔力は一気に上がったが。
 殺すための戦いになってしまう。

 ただ、セリアのスタイルとしては接近戦がいいかもしれない。
 小柄だが、魔法の補助があれば小柄を最大限に生かせる。
 リリーはセリアと組んでこそ力が発揮されるな。
 追い打ち、罠としての魔法。
 これからはチームワークを鍛えるか。

 二人の方を見ると、記憶を消してしまったので何が起きたか分からないといった感じだ。
 まあ、優勝はしたからいいか。

 そこで俺は寮へ飛んだ。


































――――寮・夜




「なぜ途中で帰ってしまったのじゃ? わらわたちの活躍を!」
「トキ様にみていただきたかったです」

 うん。活躍って言うか暴走だ。
 二つ名が魔王とかつきそうだぞお前ら。

「最後まで見て帰ったんだよ。あとお前達のかスタイルがきまったぞ」

 キョトンとしている。

「わらわはもう育たないと……ぐすっ……」
「私はこれ以上大きくなると垂れそうで……」

 誰が体系っていった!?

「はぁ……、戦闘スタイルな? セリアは魔法を使った近接格闘タイプ。リリーは、戦況を見て、前衛のセリアが戦いやすいように場を作るタイプだ。あとお前達にこれやるよ」

 俺は二人に先ほど部屋に帰って作った装備を渡す。
 レンの鱗で作ったグローブと衣だ。
 固すぎたので幻惑で作った。

「「これは?」」

「俺が作ったグローブと衣だ。セリアは前衛だからグローブ。属性を纏わなくても結界ごと貫ける素材で出来ている。まぁ、纏ったほうがいいけどな。硬さも宇宙で一番硬いから威力も上がるし、腕の負担も減る。リリーは後衛だから衣。すべての魔法をはじける衣。時間とか空間みたいの以外な。光も闇もはじける。グローブと同じ素材で織ってあるから近接防御も高い」

 二人はキョトンとしたあと、

「きらきらしてるのじゃ……」
「光を放ってる?」

 二人は物を見て、俺を見て。

「トキ、ありがとなのじゃー」
「トキ様愛してます!」

 抱きついてきた。

「あー、もうわかったから。とりあえずこれからは、チーム練習をあいてる時間にしろ」
 
 二人は全く聞いてなかった。
 なぜか全裸になってグローブと衣を、

「ねえ……、お前ら何してんの? アホなの?」

 ドン引きだ。

「どんなものかと直に羽織ってみたのです。トキ様の愛が伝わってきます」
「身軽な方が近接で戦いやすかとおもったのじゃ」
 
 バカだった。

「うん。服着ろ。お前らの裸なんて見飽きたからな」

 二人はしぶしぶと服を着だす。

「お前らもわかったと思ったけどさ。チームプレイ出来ないと、魔力で勝っても負けるかもしれないだろ? だから俺が言ったスタイルでチームプレイの練習してみ。お前らの魔力なら洞窟で魔物も近寄ってこないから龍とでも練習すればいい」

 こくこくと二人が頷く。

「そうだ。金どうしよう。ちょっと大変なことになった」

「「???」」

 わからないよな……。

「ちょいこれみてくれ」

 俺は空間を、金が入っている空間につなげる。

「「………………」」
「トキ、ふえてないかの?」
「膨大に増えてませんか?」
「12倍」

 俺はそれだけ言った。

「「?」」

 二人は意味が分からない。

「お前達の倍率」

「「……」」

「トキ様……かけてたのですか?」
「ああ、結果。現在6億7284万レラルだ。どうしよう?」

 ホントにどうしよう……?

「わらわの城はいやじゃぞ? 何部屋も占領される上に、びくびくしながら生活しないといけなくなるのじゃ」

 うん。わかる。

「うちも無理です。金庫のお金全部持ってきたので戻れませんし。入りきりません」

 だよな。

「安全性を考えるとトキが持っているのが一番いいのじゃ。トキが死んだら取り出せなくなるが」

 俺が持ってても役に立たなくなるぞ。
 あ、でも一億位もらっておくか。
 次の世界の時、幻惑使って金貨を作れば。

「んー、そうだ。リリーお前、兄倒したらセリアの家に一緒に住め。一緒に住めば金わけなくていいから楽だし」

 こいつ金はあっても路頭に迷いそうだし。

「そうですね。セリアさんがよければ住みたいです。私はもう帰る場所がないので」
「よいぞ。わらわも暇すぎてこまっておったのでな。リリーがいれば少しは楽しいじゃろ」
「じゃぁお前の城の地下に金庫作るわ。もちろん全方位から入れないように結界張っとく。入口を不可視にして、鍵でも作れば誰も入れないだろ」

 完璧だ。

「と、トキもわらわの所に住――」
「却下だ。俺は自由に生きるのさ! 一億位もらうけどいいか? 5億近くやるから」
「そ、それはいいのじゃが……残念じゃ」

 二人がとても残念そうだが……仕方ないんだよな。

「よし。早速行くぞお前の城! お前の国のしょぼい年収1000年分以上だぜ? やったな? 裕福な国になるぞ」
「所詮わらわの国は……えっぐ……」

 また泣かせた。

「さーって行くぞ二人とも」

『パチン』

 二人の意見など聞かずに、三人で城の内部に飛んだ。


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