一話 目覚めた場所は露天風呂
「ふぁぁ」
俺は目覚めた。
左確認:木
右確認:木
下確認:地面
上確認:葉っぱ
俺は再度眠った。
――――数時間後
「ふぁぁああっ」
どこだ此処は……。
とりあえず現状確認……。
「やっぱ。夢じゃなかったか…しかも夜になってるし…あっ!」
ズリズリ
とりあえず俺はズボンとパンツを下ろした。
助かった…俺のホールは無事だ。
あんなオーバーホールな本が侵入してきたら俺のプライベートホールは耐えられなかった…。
そして、俺は気づいた…、向こうで湯気が上がっていることに。
とりあえず、此処がどこかわからない以上危険かもしれない。
安全確認の3Bをしなくては…
3Bとは、俺がいつも心がけている場所確認、絆創膏、バランス感覚の三つだ。
つまり安全な場所を、安全な姿勢で。
もし転んでも治療できるようにという3Bだ。
覚えるように。
数分歩いてみると、開けた場所に出た。
湯気がもっくもっくである。
つまり、お風呂。
しかも、露天風呂を見つけた。
これで、混浴なら最高だね。
ひゃっほーい。って感じで飛びだす。
そして、タオル一枚の女性というか、少女がいた。
ってか、目が合った。
腰まで伸びた、しなやかな黒髪黒瞳ロングヘア。透き通るような白い肌。身長は160いかないくらいだろうか? 顔は…うん、普通に整いすぎ!
アレは“C”だ! 何がとは言わない。
紳士だからネ。
しかも…、もう会った瞬間に目が合っているんだよね。
絶体絶命と言う言葉が素晴らしく似合う状態だねコレ。
まずいな。
フラグ立ててないのにイベントがっ!
でも待てよ、…俺は今まで何人の女を落としてきた(二次元)!
このようなイベントはたくさん起きている!(二次元)
この状態を超えてこそ俺はフラグマスター・トキの名前を堂々と叫べるのではないか!?
そして行動に出た。
「失礼。マドモアゼル。一体ここは何処だろうか?」
フッ。常人から考えたらなんともレベルの高い漢だ俺は。
一応、『失礼』の部分で謝ってるしな…
「見るんだったら! 見ればいいわ! あなた『ブシュッ』を消して『メがっ!』私も死ぬわ! 嘘! 私は逃げる!」
言葉を吐いている途中で、既に目を指で刺してきた少女。
しかも、消して逃げると堂々と吠えた。
こいつ……、普通じゃねーぞ!
「とゆうか何で下を穿いてないの! それはまずいわ! 見た目的にとてもまずい!」
おや? なぜ俺は、こんなに開放感があるんだ? と首を傾げてみる。
「しまった!さっきホールの確認でズボ[ブス]ッッめぇがぁぁぁぁぁあッ!」
「汚らしい物見せないで! 目が潰れちゃう!」
そう言いながらも、こいつガン見してる!?
しかも、目が潰れたのは眼ツブシ・リターンズを受けたオ・レ・だ!
あーもう開き直った!
見られたからもうどうでもいい!
その後、俺がつぶれている間に、少女は着替えて戻ってきたようだ。
その時、俺は…
もちろん風呂につかっていた。とことん余裕な俺である。
「で? あなたは、何で覗きなんか?」
「勘違いしないで頂きたい。覗きなんて言う下賤なことは我はせん。堂々と風呂場の中まで入っただ『ゴスッ』ッぐぼぁっッ」
桶で後頭部を強打された。
「迷子です。あなたのような美しい黒髪をお持ちの方が居るなんて…。ここは日本の何処ですか? ていうか、どうも杖のような物を持っていると思いましたら、殴る為だったのですね」
俺は素直になった。
「ニホン? アーベルよ? 王都アーベル。」
「いえいえ。あなたの名前ではなくてですね。ここの地名を教えて頂きたいのです。お嬢さん。それにしても、変ったお名前ですね? 王都・アーベルですか。東洋人と白人のハーフですか?」
そして少女は思った。
(はじめてナンパされてる。キャッ)
もうアホ同士の食い違い合戦だった。
サルカニ合戦よりひどい合戦だ。
「まぁいいわ。あなたの人を見る目に免じて許してあげるわ。」
「本当か!? サンキューヒャッホーイ! 見る目(胸のサイズを当てる技術)には自信があるんだ!」
「そういえば、あなたの名前は? 私はエラ・ブラント。王立アーベル魔法学園の高等部よ」
魔法学園?
ふむ…コイツもオタクか。
こんな美人でヲタクなんて、何かあったんだろう…
ここは乗ってやるか。
「俺は如月 刻。王立ネコ○ミ学園の高等部だ。」
ふっ、決まったな。
「珍しい名前ね。知らない学校だし」
「俺の心のフォルダに在るからな」
「ここから遠いでしょ? そんなところ聞いた事ないし」
「ああ。俺も現実に在るとは思わないぞ?」
「…ないの?」
「心のフォ『ボガッ』ッあぐれっしゅぇぶッ」
なんだか……、殴られるのに慣れた。
いかん、Mの目覚めだ!
殴られないようにしよう……。
「すいませんごめんなさい。埼玉県の所沢市です。」
「聞いたことないわね…。とりあえずキサラギ=トキ。うちの学校が近いから行く? 先生なら行きたい場所わかるかも? 私は王都から出た事無いからわからないわ」
「ん?なんか変な呼び方だな。横文字だとトキ=キサラギだ。呼び方はトキでいい」
「じゃトキ、私のこともエラでいいわ偽名だけど。」
「偽名!? まぁ思いっきり黒髪黒眼だしな…」
「じゃ、行きましょうか」
そう言って、エラは杖を前え
『風の精霊よ 我が元に集え 夢幻の舞』
エラが呟いた瞬間、エラを中心に風が集まる。
俺は激しい突風に目を瞑る。
風が納まり、再び目を開けると…
エラは宙に浮いていた。
「お…おおおおおおおおおおおおおおおおお!」
「キャッ!なによいきなり大声で!」
「これが、噂のワイヤーフレーム!」
「わいやあふりぇッ…何よそれ! 一番初歩の風の魔法よ」
途中で噛んで、少し怒ってる…。
俺、何もしてないぞ?
「っていうか、あなた魔道具は?」
「魔道具? 小説で言うと、その杖みたいの?」
「そうよ。ないと魔法使えないでしょ?」
…これは。…マジな魔法か、マジ魔法か。
実際飛んでるしな…、つまりここは伊勢海? 異世界?
地球上で魔法はないはず…。
あれだけ覚えたくて、ネット巡り巡って見つからなかったからな…
つまりこれはチャンスでは?
異世界だろうと地球だろうと、魔法が覚えられるかもしれない…。
魔法とかオタクの夢だろ?
だって、小説とかさ。
魔法抜いたら、ほとんど素っ気ないものになるぜ?
よし、決めた。
覚えよう。
「いや、持ってない。と、いうか初めて見た。魔法がない国に居たんでね。妹達に囲まれたハッピーワールドから来たから。ところで魔法って誰でも覚えられるのか?」
よし、うまくいった。
さりげなく情報収集だ。
「そうね、妹のところには変態と言っておこうと思うけど。魔法は全員覚えられるって言うわけではないわ。あー細かいことは、学校に行く途中で話すわ。私はここで待ってるから早く服を着て来なさい…」
俺は最初からずっと裸(途中から全裸)だった。
一回見られて割りきった。
とりあえず俺は、今後の事を考えながら喜々とズボンを取りに林の中に向かう…
基本的な魔法は属性呪文+名称呪文+個人呪文で構成されている。
『風の精霊よ 我が元に集え 夢幻の舞』この場合
属性 + 名称 + 個人
属性は精霊への呼びかけ。名称はその形。個人は使用者。である。
個人名称は各自自由にきめられる。
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