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プロローグ2
ガチャッ

「ただいま」

 俺は孤児院の扉を開き、中に入った。

「「「「おかえりーお兄ちゃーん」」」」

 あれから、絶が帰った後。俺もすぐに家に帰った。家って言っても孤児院だが。
 結局、今は午後7時過ぎだ。

 にしても…

 うんうん。
 孤児で良かったのはこれだな。
 子供たちにお兄ちゃんって呼ばれるのは最高すぎる!
 安心してくれ。
 お兄ちゃんの守備範囲は広いから全員大丈夫だ。
 男の子以外。
 まだ手は出してませんよ?

 などと考えていた。

「トキくん。部屋で着替えたら降りておいで」

 出た爺(孤児院の園長)。

 こいつは見張っておかないとな。いつ俺の妹達が襲われるかわからん。
 こう言う無害そうなやつが危ないぜ。

「はいよー。」

 とりあえず一番近くの妹の頭を撫でながら、二階の自分の部屋へ向かう。
 撫でた時に『えへへ~』って気持ちよさそうに笑う妹がかなりやばい。
 
 ん?
 今日、夜お兄ちゃんの部屋にくるかい?
 
 って、感じだ。 
 
 口にはだしてませんよ?

キィィバタン

 とりあえず着替える為に部屋に入ると…

「なんだこれ…誕生日プレゼント?」

 部屋の真ん中にラッピングされた物体が。
 近寄って手にとると、メモが張ってあった。
 ってか裏が白紙のチラシに書くってどうよ?


    【トキくんへ】
    お誕生日おめでとう。トキくんも今日で16歳じゃ。そろそろ結婚しないのかい?
    わしなんて14歳で結婚しちゃったんじゃよ。まぁトキくんはモテないからの。
    妹達を見るトキくんの目には気づいとるよ? ホント変態でロリコンじゃね。
    ちなみに妹達はワシと結婚するからトキくんにはやらんよ! 夢の年の差夫婦
    50歳違いじゃよ、羨ましいじゃろ?
    まぁトキくんには一生彼女なんてできないと思うが、がんばるんじゃぞ?

    PS.そういえばこの本。トキ君が孤児院の前に置き去りにされてたときに一緒に
    置いてあった本じゃ。メモがあって16歳の誕生日に渡してほしい。って
    あったんで確かにわたしぞい? これでプレゼント代が浮いたわい。



ぶるぶるぶる

ピキッ

 何かが自分の中で切れた気がした。

「あッの爺絶対殺すッ! てかアイツ結婚して三日で離婚しただろ! ほぼ独身64年じゃねーか! クソッ! このままじゃ妹達が危ないッ! お兄ちゃんの部屋に早く非難させなくてはッ!」

ゴンッ

 急いで妹達の元に向かおうとして…、何かを落とした。
 
 そういえば、PSで俺が捨てられてた場所に一緒に置いてあったとか…

 一応手に取ってみる。

 表紙は真っ白。
 裏も真っ白。
 厚さ的に千ページは越えているような本だ。
 一応開いてみるが中も真っ白。

 一応全部見てみるか…

 何か書かかれていないか、全ページ捲ってみるが、何も書かれていない。
 もう、これは爺の陰謀としか思えない。

「とりあえずこの広辞苑並の厚さで、大きさだけは卒業アルバムってゆう物体で爺を殴れば…」

 なんて物騒なことを考え、本に視線を戻すと。
 黒い文字が見えた。

 こんなのさっき書いてあったか?
 えっと…白の本? 文字的にドイツ語っぽいけどなんで読めるんだ?
 これはまさか、この本の様に白い心の持ち主だけ読めるっていうアレか! フハハ!
 俺のような妹を愛する兄にだけ読めるのか! 
 よし! この心意気で妹を爺から救わなくては!

 そして、本を置こうとして。

 本を置こうとして…。

 置こうと…………。

「離れねーーーー! 手から離れねーーー! いくら俺の守備範囲が広いからって言っても本はダメだ! 待てッ落ち付け本! 話し合えばわかる! それにほら…世間体とかあるでしょ!?」

 そんな事を言っても、本は手から離れる所か体にまで張り付いてくる

「あああああぁぁぁぁっ! 入ってくるッ! なんかすごいの入ってくるッ!! ってか熱い! こんな熱いの妹の寝込み襲おうとして、見つかって広辞苑で後頭部叩かれた時以来だッ! 助けてーーッ!! え!? なんで移動してるのっ!!? 俺のバックホールはまだァ! そんなのどう考えてもオーバーホーーールルルゥ!! ァッァァァァァアアアア! 助けて妹ぉー!加奈ちゃーん!千夏りーん!みさみさーーー」


     「I LOVE Sisterああああああああああああ」


 本が完全に刻の体に入った瞬間、叫びが唐突に途切れ。 
 同時に刻の姿は、部屋のどこにもなかった。

 にしてもずいぶん余裕な主人公である。













 ―――それから数分後、部屋に青年が訪れた。

「ふむ。アイツは“渡った”か…」

 青年の手には漆黒の本が納まっている。


『Essen Sie ihm Dunkelheit erschöpfend』
      《闇よ、喰い尽せ》




 青年が呟き、次の瞬間。
 青年は掻き消えた。































         ―――数刻後
             闇に覆われ、世界は消滅した―――
Essen Sie ihm Dunkelheit erschöpfend
はドイツ語です。
人名とかもドイツ語多数

まだ主人公は壊れてませんまだです!


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