プロローグ1
『キーンコーンカーンコーン』
秋晴れの最中、日の光と心地よい風を受けながら寝ている俺。こと如月 刻は、授業の終わりの鐘を聞いていた。
といっても、昼休みが終わってからずっと屋上で仰向けになっていたのだが…
(…帰るか……)
ガシャンッ
そんなことを考え始めた時、屋上のドアが開いた。
「よう、トキ!」
(またきたか…)
こいつは、大河原 絶。毎日、放課後に俺のところにくる珍しいやつだ。多分俺にとっての唯一の知り合いだ。
友達じゃなくて知り合い。
自慢じゃないが友達なんていままで出来たことないしな…
そうなると大河原 絶も友達がいないように思えるかもしれないが…逆だ。
全校生徒が友達っていうくらいに、こいつの交友関係はひろい、とゆうかめちゃくちゃ好かれている。
イケメンで明るくてモテモテってやつだ。
だけど普通こういう奴は男子に嫌われるよな? だが、こいつのすごいところは男子にも好かれてるって点だ…ホント俺とは真逆の存在だな。
(寝ていれば帰ってくれるだろうか…)
「また、さぼったのかよ刻~」
絶はケラケラ笑いながら横にすわった。
それからしばらくは無言だったが、唐突に口を開いた。
「なぁ…」
「…」
「この世界っていつ終わるんだろうな…」
なにを急に言い出すんだこいつは。
「どうしたんだ、やぶからぼうに…」
「たとえば…。んー、明日世界が終わるってわかったとして、おまえは今日何をする?」
…きっとおれは何もしないだろう、家に帰ってゲームでもするんだろうな…と、思った。
「お前は、何をするんだ?」
「そうだな…」
不意に、絶は空を見上げた…
なかなか続きを言わないので、俺も空を見上げてみる。
10分くらい経ったろうか…絶は口を開いく、
「俺にとってさいっこーーーの終わり方にする!」
「はぁ?」
「世界のやつら全員がこうしたい、ああしたいって言ったって関係ない! 俺にとって最高なら誰が死のうが生きようが、地球が消えようが関係ない。俺は俺自身にできる最高の終わり方にするぜ!」
そう言って、絶は満面の笑みを浮かべていた。
「はぁー…人が出来ることなんてたかが知れてるだろ? 腹いっぱい飯を食べるとか、一日中恋人といるとか。俺の場合一日中ゲームだがな。」
「そうかぁー? 限界を決めてるだけだろ?」
また絶はケラケラ笑っている。こいつは最後の日までこうやって笑っていそうだ。
「で、絶。なんでいきなりそんなこと言いはじめたんだ?」
俺は最初から気になっていたことを質問してみた。
「いや、だってよ。お前今日すんげー元気なくね? いつもは俺の事うざったがっても、最後はからかったりするしな」
やっぱするどいなーこいつは…、こう言う気配りが人望集めるコツなのかもしれん…そんなことを考えてみた。
考えてみただけで実行はしないけど。
「まぁな…今日は一年で一番嫌な日だ」
そんな事を言うと、絶は一瞬目をまん丸にしたあと。
またケラケラ笑いだした。
「はっはー。嫌な日か。生理か?」
「ああ、そして嫌な日にすんげー楽しそうに目の前で笑ってるやつを今は殴りたくてしょうがない。ちなみに俺は生物学的には男だ」
絶は、おーこわー。とか言いながら、逃げるように屋上の出口に走って行った。
「あ、そーだ」
不意に、何か思い出したように立ち止って、何かを投げてきた。
それは放物線を描きながら、俺の手の中に納まる。
「誕生日おっめでとーー誕生日が嫌なんて変わってんなー」
それプレゼントだから。と言いながら絶は屋上を去っていった。
日の光を浴びて銀色に輝く指輪は納まっていた。
「誕生日に指輪って…俺はお前の彼女じゃねーっての…。しかも、サイズピッタリだし…。薬指に…。」
最後の抵抗として、俺は右手の薬指につけてみた。
だって。ねー? 他の指は入らないか、がぼがぼだし。左手はまずいから右手に…。
そんなことを考えながら口を開いた。
「…あとな絶」
「俺の誕生日はわからないんだ。今日は俺の…」
「捨てられた日だ」
聞くものが誰もいない屋上で、俺は小さく呟いた。
かるーいフラグつくりですので。
みなくても大丈夫かも。
でも後々なんで~なんだ?
なんで~持ってるんだ?とかなるかもしれない。
てかなるとおもう。たぶん。
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