勉強が身に入らない上に、友達も怒らせてしまう。
バイトでも失敗ばっかり。
何をやっても上手くいかない時期だった。
それに追い討ちをかけるように、
“中学時代からの友達が亡くなった”という知らせが舞い込んできた、ある秋の夜。
いつもは明るい私だけど、その時ばかりは尋常じゃないくらいに落ち込んでいた。
泣きながら、彼氏に電話をすると、車に乗ってすぐに来てくれた。
助手席で、嫌なものを洗い流すかのように泣きじゃくる私。
そして、黙って横にいる彼。
「もう嫌だ、私も一緒に死んでしまいたい!」
と私が言う。
すると彼は、私の頭を思いきり叩き、初めて口を開いた。
「しっかりしろ!」
その瞬間、私の腹の奥から何かがこみ上げてきた。
それが喉の辺りに達すると、さらにたくさんの涙が溢れた。
その様子を見て、
「ごめんね、ごめんね、痛かったよね…」
さっき叩いたあたりを撫でる彼。
「ううん、違うの。痛いんじゃないの…」
そう言おうとしても、言葉が出てこない。
とてももどかしく思った。
痛かったのは頭だけで、心はちっとも痛くなかった。
それどころか、叩かれた部分から暖かいものが体中に広がって、
私を優しく包み込んでいくような錯覚があった。
そんな私を見て、彼が私の肩に腕を回し、髪の毛を撫でる。
私は騙って泣きじゃくった。
“愛って、甘いだけじゃないんだな”
先程とは違う、暖かい涙を流しながら、彼の優しい腕に抱かれる私であった。
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