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Levelmaker ーレベル上げしながら異世界生活ー 作者:Ss侍

十三章 ラグナロク

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第三百七十八話 倒したけど

「んっ……ん?」


 眩しい光が満ちたと思ったら、意識が吹っ飛んだ。
 そこからすこし、時間が経った気がする。


「えーと、ここは?」


 身体を起こし、周囲を見て見る。
 広がっているのはマグマや凍土なんかじゃなくて、海と焼き爛れた土地。
 ああなるほど、ラグナロクの終焉の世界ってやつから出られたわけだけだ。

 そのほかには……ああ、脚にミカが抱きついてる。
 まだ眠ったままみたいだ。
 叶と桜ちゃんは、互いに手を握って横たわってるし、仲の良いことですわ。

 そして翔は……上半身裸で倒れてた。
 その真横にグラングングニルが刺さっている。


「ミカ、起きて」


 ミカを脚から剥がし、抱き上げ、キスをする。
 そう、いつもみたいに。


「うにゃ…? えへへへへ……ん!? ……えーっと…」


 ミカは起きた、と同時に周囲をキョロキョロと見渡した。


「元に戻ったの?」
「うん、島も、翔もね」
「そっか……」


 ミカは翔の姿を確認し、ホッと一息。


「桜と叶君、起こさなきゃ」


 そう言ったミカと、俺は、叶と桜ちゃんの元へ行く。
 今見たところ、翔以外は全員無傷だ。
 ミカは桜ちゃんを起こすために耳に手をやり、囁き始めた。


「(叶君が呼びに来てるわよ…)」
「…ふえっ!? かにゃた!? かにゃたどこ?」


 すごい勢いで起き上がったぞ、桜ちゃん…。
 ミカはイタズラっぽくニヤニヤして居る。
 あたりをキョロキョロとミカと全く同じように見渡すと、隣で横たわって叶に気づいたみたいで、起こし始めた。


「叶、ちょっと叶、起きて!」
「はにゃ……? まだお昼…だお」
「そうだけど、今はお昼寝してる場合じゃないでしょ?」
「んあ……ん? あああっ!? そうだった、グングニルは? 翔さんは?」


 うん、本当だったらこれが普通の反応なんだろう。
 今まで誰もこの反応をしなかったのは…起こされ方が普通じゃないからかもしれない。……俺はいつだってミカ優先だし仕方ない。


「良かった、魔神は封印出来たんだ」


 と、叶も無い胸をホッと撫で下ろした。
 おっと、叶にはもともと胸は無いんだったな、俺と同じで見た目が女だから忘れてたぜ。


「さて……と。あとはどうしたらいい? とりあえず翔を回復しよっか」
「あ、うん。まずは…そうだね」


 俺は翔の元へ。
 ええい、翔め! みんなに…と言っても、話を聞く限りじゃ俺ら4人だけどけど、迷惑かけやがって! 
 そんな翔には、無理矢理アムリタ一本飲ませちゃうんだからねっ!


「ガハッ…ゴボゴッ…ゴホ…ッ…カハッ」


 よし、翔はアムリタをちゃんと飲んだね。
 数分後には起きるかな。
 ……それにしても、なんだこいつ、本当に筋肉モリモリだな。前に見た時より筋肉の質が上がってる気がする。
 クソっ…俺だって、筋肉モリモリになってミカにかっこいいとか言われたかったよ!
 まあ、その相談を美花本人にしたら、やけに必至に止められたけど。

 あと…ああ、翔の髪が白髪になってる。
 角刈りが白髪に……まあ、いいか。どうせアイテムで治せるし、治して欲しかったら自分で言うでしょ。


「お兄ちゃん、翔さんの様子は!?」


 いつの間にか隣にいた叶がそう訊いてくる。


「ああ、もう少しで起きるでしょ」
「そ、そっか…良かった」


 これで全件落着かなー。
 と、そう思った時、俺達に語りかけてくる声がした。


『ヒャハハハハ! 本当、楽しかッたゼ!』


 その声がした方を、来たミカと桜ちゃん、計4人で合わせて驚いた表情で振り向く。


『ああ? 驚いてやがるな? オレ様はこういうことができんだよ! 眠ッてる時以外はな。安心しろ、この槍からは何百年経とうが出れネェから』


 まあ、そういう風に作ったし。
 それにしてもスルトルが封印されても喋れるとは…おどろいた。


「スルトルッ……!」


 叶は思いっきりグラングングニルを睨みつける。
 それに慌てるようにスルトルは弁明を始めた。


『おおッと、悪リィがこれも長く続かねーんだわ。封印強すぎだろ。つーわけで、少しだけ、少しだけだから、な?』
「……。お前に…お前にリルさんとローキスが殺された…。ローキスはまだしも、リルさんは……」


 叶のその睨みつけが強くなる。
 『ハァ…』とスルトルは溜息をつくと、封印される前と大して変わらないトーンで話を始めた。


『こいつの彼女は生き返る。アムリタがあるんだろ? なら大丈夫だ。…つーか、あの愚王の扱いが雑ジャね? まあ、オレ様に利用されるような間抜けだから、そんな扱いになるのもわかるけど。あのバカは生き返らねェよ。全部、全部燃やし尽くしたからな…封印が解かれる前々から』


 …なんでだろう? 
 死に方は同じ、灰になるんだったよね?
 どっちにしろ頼まれても、叶、桜ちゃん、翔、その彼女に酷いことしたっぽいから生き返らせるなんてことはしないんだけど。
 ちょっと訊いてみよう。


「どして?」
『ああ? あー、それはな。オレ様の標的はもともと、あのバカだったからだ。いや、あのバカの血筋だった…とでも言うべきか』
 
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