第百三話 ミカのレベル上げ -4
本日から1日に二話投稿致します。
14時と21時です。
ミッションが開始された。
俺は即座に[剣極奥義・五の滅】を即座に二連で発動させ、目の前のフォレストタートル劣化種を倒した。
メッセージが出てくる。
【ミッションをクリアしました。〔達成度・伝説級〕宝箱が出現します】
出てきたのは、かなり豪華な宝箱。その宝箱にミカは駆け寄った。
ちなみに俺は、すでにフォレストタートル劣化種を解体し回収してある。魔核はAランクの魔核7個だった。
俺はミカのもとに駆け寄り、こう言った。
「一緒にあけよ?」
「うん」
俺らは宝箱を開けた。
中から出てきたのは箱。箱の中から箱が出てきた。
しかし、掌サイズで小さく、なにやら薔薇とドラゴンが描かれている。
鑑定してみた。
【「ヘルの森の[怒り]のダンジョンの箱型の鍵」
・状態→ 普通
・出来→ 最高
・価値→ 伝説
・材料→ 赤色幻石
エンチャント
・種類→ 鍵
・説明
この鍵を、ヘルの森の[怒り]のダンジョンの、主の部屋の門の前でかざすと、本当の主と戦える。この箱の中にはアイテムが入れられるが、ダンジョンの中では開けられない。ダンジョンから出ると、この鍵による、本当の主と戦える権利は消える。その場合、再度入手すれば戦える。】
本当の主……そんなのがあるのか。そして、この中身はダンジョンから出てからでないと手に入れられない……と。
説明からして何回でも手に入るんだよなぁ…。
ということは、このフォレストタートルとも何回も戦えるのか。素材が美味しい。
まぁ、いいや、一回外に出ちゃおっと。
ミカにこの箱の説明をし、外に出た。
「で、どうだった? 初めてのダンジョンは」
「うーん、それなりに雰囲気あったわね」
「でしょ、でもまだ今のところ入って20分しか経ってないんだよ?」
「早っ! どうしよう、一回ステータスを確認してからもう一回入ろうかな?」
「なにを言ってるんだっ!? ミカっ!」
ミカが一瞬ビクッとした。大声を上げすぎたね。
「あ、ごめん。今朝からずっとアリムじゃなくて有夢に戻ってたから、すこし大きめの声でちゃった」
「う……うん、大丈夫。お話つづけて?」
「うん、それはね。何回も繰り返すから時間が勿体ないんだよ。だからステータスやアイテムの確認は10回潜った後とかの方がいいかなぁーって」
「そ、そうね。それがいいかも」
「なぁ…ごめん、怖かった? 頭撫でるから許して」
「こ…怖くはなかったけど、頭は撫でて」
俺は数回ミカの頭をナデナデしながら、一つ提案した。
「ねぇ、ミカ。ミカって、何周もする気マンマンだったりしてる?」
「うーん、実は少し面倒くさいって考えてるかな」
「じゃあ今、俺、仲間が経験値をもらえる範囲を広げるアイテム作るから、ミカは外でマジックルームの中で待っていてもいいよ?」
「そうさせて貰おうかな。たまに一緒に参加していい?」
「いいよ」
俺は一旦マジックルームに篭り、[経験値をこれをつけている者に同じ量与えられる(パーティ契約してる者どうしのみ)]という効果を持った腕輪を2個、30分で作った。
このうち1つをミカに渡す。
ミカはこう言った。
「じゃあ私、外で待ってるね。ご飯作るから、できたらメッセージで呼ぶね」
「うん、じゃあいってくる」
「いってらっしゃい」
俺はマジックルームルームを出してダンジョンに入ろうとするが、伝えておくことを思い出した。
「あ、そうだミカ、何個か伝えて忘れてることあるんだけど」
「なに?」
「マジックルームは透明になる機能があるから、魔物に襲われる心配はしなくていいよ。所有者の俺と、ミカは在る場所はわかるよ。あと、ステータスは俺が今日、切り上げるまで確認しない方がいいと思う」
「……わかった、気をつけてね」
「うん、じゃあね」
俺はダンジョンに潜る。
因みに、20個ある能力上昇の装飾品をフル装備している。
[トズマホ]の計算によると、俺は今、普通の人の1000倍近くのスピードで動けるみたい。
だからこのダンジョン、12時までには30週はできると思う。
さて、周回できるだけ周回しますかね。