挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

ブックマークする場合はログインしてください。

あなたの隣にいるのが私である理由

作者:藤夜アキ
 もたれかかった私。
 あなたは何も言わないで白秋を読む。
「楽しい?」
 私は文学の価値なんて分からない。
 多分、それは海を見たり綺麗な人を見るのと似ているんだろうけれど、私にはどうにも分からない。
「楽しいか楽しくないかで言えば、楽しくないよ」
「じゃあ、なんで読んでるの?」
「近づきたい人がいるんだ」
 私はあなたの気持ちなんて分からない。
 本を読むあなたにもたれかかる度、文学の価値が分かる子が一緒にいてあげた方が良いんだろうな、なんて思う。
 小説(、、)なんて、高校の教科書以来読んでいない。
 そっと覗き込んで読んでみるも、どうやら小説じゃなく()みたいで、余計に分からなかった。
「全然分かんない」
「そうだね。あんまり分からないかな」
「えっ」
「でもこういうのってさ、読んだ瞬間に分かるとか分からないとか、そういうことじゃない気がするんだ。そのまま心に置いておいて、ある時ふいに、ああ、そうだったんだ、って分かるのが良いと思う」
 私はそうなんだ、と小さく返すことしか出来なかった。
 分かる子なら、上手く相槌も打てたのかな。ごめんね。
 あなたにもたれかかるのは、あなたを失うのが怖いからだ。触れていないと、いなくなってしまうような気がするからだ。
 こんな私の隣にいてくれるあなたの心は、本当に分からない。
 でも、いてくれるから、私は思う。
「ねえ、新作出来たら読ませてよ」
「読んでくれるの?」
 こんなことを言ったのは初めてだから、きっとあなたはびっくりしているだろうね。
 そう、ただの思いつき。明日も私が同じ気持ちかなんてことは、私は知らない。
 でも、そうだったら良いと思う。
「読んで感想とか言えないよ。多分言いたいこと理解出来ないし。でもそれで良いんでしょ? いつか分かった時が来たら、その時に言ってあげる」
 文学も、あなたのことも分からないけれど。
 分かる日が来たら良いのにな、と思うから。
 それはとてもても時間のかかることだから。
 ずっとずっと一緒にいなくちゃいけないね。
 だからあなたの隣にいて良いのは、私だけ。
甘い作品を書くと、私口から砂糖を吐くんです。
それをコーヒーに入れても、やっぱりコーヒーは苦くて飲めないんです。

評価や感想は作者の原動力となります。
読了後の評価にご協力をお願いします。 ⇒評価システムについて

文法・文章評価


物語(ストーリー)評価
※評価するにはログインしてください。
感想を書く場合はログインしてください。
お薦めレビューを書く場合はログインしてください。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ