第五話 朱と翠と桃と白
「技の隙を………」
アッシュと手合わせしながら、弱点を指摘中。
『崩襲撃』
『閃光墜刃牙』
「ウオッ」
飛び蹴りからの光の高速突き。全ていなすと、アッシュは距離を取り詠唱を開始、俺は止める気はなく、シラードを出す。
『サンダーブレード』
雷の剣がハセヲ目がけて、落ちてくる。ハセヲはシラードを構え『サンダーブレード』が目の前に迫った瞬間、シラードを『サンダーブレード』に叩き付けた。
轟音が響き、訓練所の床にヒビが広がる。
アッシュが風の音素を集め、竜巻を放つ。
『タービュランス』
砂埃が晴れるがハセヲの姿はない。
アッシュは上に向くと光の束が襲いかかる。
『レイザス』
横に避けた……とおもったが、ハセヲの方が一枚上手だったようで首に双剣《虚空の双牙》を突きつけられた。敗けだ。
「甘いな、アッシュ」
「うるせえ!屑が!」
「そんなんじゃ六神将の名が廃るね」
訓練所の入り口から歩いてくるシンクが言った。
「冷やかしに来たのか?」
「ヘタレのアッシュを見に来たんだよ」
「なんだと!」
「はぁ〜」
またかと溜め息をつくハセヲだった。
シンクとも鍛練し、軽く遊んだ後、部屋に戻っていった。
始まりは近い。
その夜、アリエッタが遊びに来た。
なんでも、イオンについての話だった。そんな話をしてくれるってことは少しは信頼されてるってことだよな。
元導師守護者だったことに驚いたが俺の心にわだかまりが残った。理由も分からず解任。そして師団長に就任。あまりにことがうまく進みすぎている。
それにあのイオンが理由もなく解任するとは考えにくい。なら何かあったのか?アリエッタを解任しなければならないわけ。
わからない。
情報が少なすぎる。調べてみるか。
話している途中から泣いていたアリエッタの頭に手をやり撫で、泣き止ませ、部屋に戻るように促すとアリエッタはうっすら笑みを浮かべ
「おやすみ…なさい」と言い部屋を出ていった。
満月の綺麗な夜だった。
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