第四話 特務副師団長ハセヲ
「あーうっとおしい!アッシュ!この服のすその長さどうにかならないのか?」
ハセヲが着ているのはローレライ教団のしかも副師団長の服である。袖を伸ばしてみたが微妙だ。
ハセヲに愚痴られたアッシュはムカつきながらも少し小さ目の服を投げ渡す。
ぴったりだったのか、ハセヲは鏡の前に立つ。
「今日はどう過ごす?任務はないだろう?」
「図書館でやることがある」
この世界について学ばねぇとな
「わかった。昼からは俺の鍛練につきあえ」
「ああ」
アッシュは、その回答に満足したのかハセヲの部屋から出ていった。
ハセヲはその後、少しして図書館へ向かった。
音素は七つの属性を持ち、現時点で今だ謎が多いのは第七音素であり、数の割合も少ない。第七音素は回復などの特異な能力を持ち、その一端が超振動である……
俺の世界とは全く異なった物体の構成。驚きの連続だ。
本を閉じ、背伸びをする。思った以上に複雑だ。譜術、譜業、音素、譜歌。全てが音を基盤に使ってあることはよくわかった。
「あの、ハセヲ特務副師団長じゃないですか?」
俺はいつの間にか、そんなたいそうな地位に立っていた。
「そうだが?」
緑髪の少年は満面な笑顔をハセヲに向け、ハセヲの手を取り、握手する。
「はじめましてハセヲさん、僕は導師イオンです」
導師イオン、確かローレライ教団最高責任者だ。こんな12歳位のガキが大変だな。
「俺のことは呼び捨てで良い。俺もイオンって呼ぶぜ」
「は、はい!ありがとうごさいますハセヲ!」
「後、敬語もなしだ」
「は…うん!ハセヲ!」
やっと年頃らしくなったな。それなりに重圧があったのだろう。
ドアが慌ただしく開く音が響いた。イオン目がけて、小さな少女が走ってくる。
「イオン様〜!はうあ!ハセヲ特務副師団長じゃん!」
「…アニスか」
「知り合いだったんですか?アニス?」
「前、ちょっと……」
アニス、ローレライ教団信託の盾騎士団導師守護者所属
アニス タトリー少佐
コイツも小さいのによくやる。
「ってこんな事してる暇ないんですってば!イオン様!会議の時間まで後少しなんですから行きますよ!バイバイ!ハセヲ!」
「また、ハセヲ!」
アニスに引きずられながら、イオンはハセヲに別れを告げ出ていった。
さて、訓練所にいくか。
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