第十話 エンゲープ
王家の赤毛の少年と白茶髪の少女が超振動を起こし、タタル渓谷へ飛ばされた。
少年は名をルーク
少女は名をティア
といった。
超振動………同位体による共鳴現象である。
【そこの辻馬車!道を空けなさい!巻き込まれますよ!】
その放送と爆発音にハセヲは目をさました。
なんでも漆黒の翼とかいう盗賊を追い掛けていたとか。逃がしたらしいが。
エンゲープに降りた俺は、イオンと食糧が盗まれたという小屋の調査をしていた。
ジェイドとクーンは親書を受け取りにローズと言う人のところに行った。
イオンがチーグルとかいう聖獣の毛を見つけ、ローズの家に入ってみると
そこには……アッシュそっくりの奴がいた。
イオンがローズに毛を渡すとルークっていう疑われた奴が怒ったが隣の女にたしなめられていた。ルークはイオンをもう一度見ると外に女と出ていった。
外にて
「導師イオンがなぜここに……」
「導師イオン?」
「ローレライ教団最高指導者よ」
「ん、ちょっと待てよ。イオンって奴は行方不明だって聞いてるぞ。あいつを捜すからってヴァン師匠、帰国しちまうって………!」
「そうなの?初耳だわ。どういうことなのかしら………。誘拐されている風でもないし、神託の盾騎士がついていたし。それに」
「それに?」
「彼を容姿聞いたことがある気がするのよ」
「イオンの隣にいた奴がか?」
「えぇ」
「俺、あいつに聞いてくる」
「やめなさい。大切なお話をしているみたいだから明日以降にしましょう」
「ちぇっ、なんかむかつくぞ……」
ルークとティアは宿屋に歩いていった。
ローズ宅
「なんだったんだ?あいつらは」
「先程の辻馬車のお客のようです。それより、赤毛の彼……何処かで聞いたような気がします」
「大佐がそんなこという時いつもなんかあるんだよな」
クーンが苦笑いしているとドアが開き、アニスが入ってきた。
「あー!イオン様!探しましたよー!」
「すみませんアニス」
「まあ、いいですけど。大佐!親書は?」
「ここです。念のためにアニス持っていてください。なくさないでくださいね〜」
アニスは渡された紙を懐に入れた。ジェイドは飲み終えたミルクを置く。
「皆さん。先に休んでいてください。特にイオン様」
「はい。行きましょう、アニス、ハセヲ、クーン」
俺たちは宿屋に入り、睡眠をとった。
次の日、イオンの布団はもぬけの殻だった。
|