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対魔法戦

北原に狙われることを想定して、魔法防御装備の購入することにする


「魔法攻撃に対して防御力を上げておきたいんだよ」

「あの、魔法攻撃に対しての備えですか?」

「ぎゃぼう、あたしに対しての挑戦ですねです」


「ちげーよ!」

( 思わず素で突っ込んでしまった、)



 サリオに対してじゃないけど、北原に狙われる可能性がある。

 俺は魔法防御力を上げておく必要あるよな。不意打ちを喰らっても耐えれるように。



 それから、町の中心から少し外れた場所にあるららんさんの店に辿り着く。


 まだ早い時間の為か、お客の姿は無かった。

 何かの作業をしているららんさんに俺たちは声を掛けた。


「ららんさん、ちょっと付加魔法品アクセサリー製作の依頼をお願いに来ました」

「ららん様、おはよう御座います」

「ららんちゃん遊びに来たですー」



 ららんさんは、いたずら小僧の様な笑みを浮かべて俺達を向かい入れる。


「丁度良かった、今ね良い新作が出来たんだよね。にしし」

「何か買わされる予感しかしないのですが」


「ぎゃぼう!ららんちゃんが悪い顔してるです」



 商品の杖を持ちながらららんさんが、俺達に語り掛けてくる。


「この杖なんだけどね、ちょっと面白い仕上がりになってさ。

 是非試してみたいんだよね。サリオちゃん、協力してくれんかのう」



 杖の性能テストかな?でもその前に俺の用件も伝えてと、


「ららんさんその前に、俺に付加魔法品アクセサリーで魔法防御上がるのが欲しいんだけど。前に売ってたよね?」

「うん?魔法防御が上がる付加魔法品アクセサリー? 今それは品切れやのう最近作っとらんから、今から作ることになるのぅ」



「あれ?防御系付加魔法品アクセサリーって需要無いの?」

「いあまぁ、そうなんだけど、魔法防御なんて誰も考えへんからのう」


 なるほど、魔物はほとんど魔法使わないらしいから、必要とされてないのか。

 と、言うことは作るとなると、新しく作るんだから高く付くのかな?




「ららんさん、依頼で製作ってなると高くなります、、?」

「うんむ、ちょ~と高くなるかな」


 

 やっぱりか~、でもこれから必須になるかもだしな、特に俺には。

 やっぱり北原が狙ってくるかも知れない状況だし製作を依頼するしか、、



 俺が悩んでいると、怪しい笑みを浮かべながらららんさんが提案をしてきた。


「じんないさん、新しい杖の性能テストに協力してくれたら、 

 その魔法防御の付加魔法品アクセサリー安く作ってやっても良いで」



 っう!まるで心を読まれたかのような提案だ。だが、


「その提案ノリましょう!うちのイカぱっらをお貸しします!」

「ぎゃぼー!あたし売られたですよー貞操のピンチですよー!」


「そんなんじゃないからね。普通に杖使って魔法を唱えて欲しいだけだから」




 騒ぐサリオを宥めて、町の外の見晴らしの良い草原に移動した。



「んじゃ、この杖使って火系の魔法つかってくれないかな?」

「この杖を使って魔法を唱えるです?」


 ららんさんは、真っ赤な40㌢位のスティック状の物を渡してきた。

 見た目は黒曜石を赤色にして棒状に作り上げた様な材質だった。



「なんか、凄い派手な色の杖ですね?」

「派手なのは、色だけやないんやけどね、」



 俺はその杖を訝しむように見ていたが。

 サリオとラティは驚きの表情でその真っ赤な杖を睨んでいた。


 そしてラティが確かめるようにららんさんに訊ねる。


「あの、ららん様。この杖は魔石のみで作られているのですか?」

「そそ、面白いでしょ!今は魔石がごっつ安いから作ってみたん」


「これは凄いですねぇ。魔力に其処まで詳しくないわたしでも分かるレベルです」

「あたしには、すっごい力の塊に感じれるです、滝汗レベルです」



 むう、寂しい!俺にはイマイチ感知出来ない、

 言われて見ると、もやもやした感じの力みたいなのは感じれるけど、、


「魔石を大量に濃密化したようなモンやの。

 それに火属性で練り込んだ一品や、他にはまだ誰も作ってない杖や」


「それってオリジナルで作り上げた杖だと?」

「そそ、だからどんなモンかテストってやね」



 ららんさんの話を聞き、サリオに杖を持たせて魔法の試し撃ちをしてもらう。


「んじゃぁ!いっくよー!火系魔法”炎の斧”!」


――ッブォォオオオ!!――  



「は!?」

「っえ?」

「おっほ!」


 サリオの唱えた魔法は普段よりも目に見えて火力が違った。

 普段刃の部分が2㍍位なのが5㍍を超えるサイズになっていたのだ。


 しかも斧の形が、両刃のバトルアクスに姿を変えていた。



 炎の斧で抉った地面を眺めなが、らららんさんが感想をつぶやく。


「いあ~~、予想より凄いな、、、」



 皆が驚く中、サリオ一人だけが首を傾げて思案する。



「あっれ~?ちょっともう一発です、えい!」


――ッグゥゥォォオオオ!!――


 

 今度は、刃の部分が20㍍を超える戦斧が出現し地面を抉ったのだ。


「デカイ!!!」

「凄い!!」

「うおっほデッカ!」


 3人で素直な感想を叫びながら、抉った地面を眺める。

 抉った地面の深さが、最初のは1㍍近いのに対し次のは20㌢程の深さだった。          


「おっほう!この杖を使うと、魔法の操作がすっごい楽チンです」

「いやいや、威力もそうだったけど、えっとどういうこと?」


 俺は思わず聞き返してしまう。

 サリオは杖を見ながら歓心している。



「ららん様、あの杖は魔法の威力を上げる為の杖ですよね?」

「あ~、うん、それだけの筈なんだけどのぅ」



 興奮気味にサリオが飛び跳ねながら抗議する。


「ぎゃぼー!何言ってるですです!

 この杖を使うと魔法が楽チンになるのです」

「えっと、、はい?」



 その後サリオに詳しく聞き取り調査を行った結果、楽チンの意味が判明した。


 サリオ曰く、魔法を使う時に感覚的に行っている部分が、具体的に掴める様に魔法を調節が出来るようになったと 

  

 自転車で例えると、全力で漕いで走ってる速度を操作していたモノが。

 遅い速度で走る感覚で操作出来て、しかも前よりもスピードが出せる感覚。

 


 もっと分かりやすく言うと、やり易くなったの一言!

 そこで、疑問に思った斧のサイズに付いて聞いてみる。


「サリオなんで斧のサイズが、あんなに大きくなったの?」

「ほへ?出来るだろうな~って思ったからおっきくしてみたの」



 なるほど、わからん!魔法使ったことないからさっぱりだな、、

 でも、見た感じ大きくすると威力が分散する感じに見えるな。それなら、、


「なぁサリオ、これって威力をほぼ無しにした魔法って唱えられる?」

「へ?誰も倒さないで見た目だけの魔法ってことです?」



 サリオは【理解】持ちだから、時たま言いたいことを理解してくれるな、、

 普段はホント残念は子なのに、、



「もし、魔法の威力がゼロでいける見た目だけの魔法が使えたら、

 俺の対魔法戦の練習になるかなって思ってね。どうだやれそう?」


「なるほど、あたしの時代が来たってことですね」



 返事に若干不安はあるが、是非やって置きたい練習だ、

 魔法は避けれるのかどうか、北原を考えると一度はやる必要があるなぁ、



 そして、ららんさんに杖の許可を貰って対魔法戦の練習を行う。


「ジンナイ様~!いっきますよーです」

「いいぞー!ばっちこーっって!!!」


 

 俺はサリオと30㍍程距離を取って向かい合っていたが。


「おぃぃぃいい!返事を待ってから撃たんかーいい」

「おっほっほほほぉ!戦場ではそんな甘ちゃんなこと言ってられないです!

 さぁジンナイ様逝くです!」



 サリオが魔法で火の玉をガンガンに飛ばしてくる。

 少し不安なのが、地面に着弾した火の弾が3発中1発が地面を抉っている事。


「おーーい!サリオォーこれってホントに威力無いんだよな?」

「大丈夫です~3発中1発は威力無しで撃ててますから~です」



 予想より酷い返答が帰ってきた。

 しかも、俺に避けられている為か、ムキになって魔法の連打速度が上がる。



「がぉぉーーん!しぶといです、それなら此方にも考えがあるです」

「まてまて!明らかに魔法の威力有りしか飛んで来てないよな?

 お前魔法威力消して撃つの完全に止めて無いか?なぁ止めてないか?    



「こうなれば切り札逝くです!炎の斧!」

「ざっけんな!」


 炎の斧が横凪になるように振るわれてきた。

 その瞬間にサリオを見て、閃く!


 

 迫り来る炎で出来たハードルのようなモノに対して俺、、


「 ファランクス! 」


 結界の小手を使って使って魔法の炎を防ぐ。

 そして結界が消えて、サリオの方を見てみると、『ぐぬぬ』と言いそうな表情をして悔しがっている。



「ぐぬぬぬぅ、まさか結界で防ぐとは、チキンですよ!

 そこは男らしく飛び越えて避けるのが礼儀でありオトコと言うのもです!」


「ぶざけんな!お前絶対に今の俺が飛んで避けたら

 飛んでいる所を魔法で狙撃しようとしていただろうが!バレてんぞ」



 サリオの顔を見て、やろうとしていた事を指摘してやると。



「ぎゃぼう!バレたです、こうなれば、、足の踏み場も無いくらいに」

「サリオさん、此処までですよ、これ以上は危険ですので」


 『ああん、待って下克上ががが』と声を上げながら、

 サリオがラティに借りている杖を取り上げられていた。

       


 俺は取り敢えず、反省させると同時に罰を与える為に。

 サリオにボディハンギングツリーをかます!。


「ぎゃぼうー!やめてー!いやー!乙女の腹の肉を掴まないで~っ!」

「やかましい!このイカっぱら!本気でやばかったんだぞ」


「あの、あのご主人様その辺りでご勘弁を、、」


 ぎゃんぎゃん泣き叫ぶサリオを持ち上げていると、冷静な声が掛かる。


「杖のテストご協力ありがとうね」

「あ、ららんさん、完全に忘れてた、、」








           閑話休題わすれてた







「で、サリオちゃん使ってみてどうでしたか?」


「あと、ちょいでジンナイ様を亡き者に出来そうでした」

「そこじゃねぇよ!しかも狙ってたかよ!!」


( この丸っこい奴は、もう一回掴んでやろうか、、)



「あの、凄い杖ですねぇ、魔法を此処まで調整出来るなんて」

「そこは予想外なんですよね~、火の属性威力アップだけのはずが、」


 あら?ららんさんも予想外の効果だったんだなぁ、、

 でも、あの広範囲魔法は使い道次第では化けそうな感じだ、、



「それでのう、じんないさん買わへんかの?この杖」

「は?」


 突然何を言って、、え?


「この杖な、買占めした魔石を仰山使って作ったのよね」

「ほうほう、それで、、、」



「ほら、今って魔石魔物狩りで魔石が大量に売りに出されたから、

 安くなってるけど、またそのウチ値上がりしてまた元に戻るかもだけど、」


「うん?」

「折角だから作ったのよね、だからどうかな~ってね」


「でも、お高いんでしょ?」

「少しね、でも買ってくれたら魔防装備は安く作るでぇ?」



「ぐう、なら手っ取り早く合計で幾らですか?」

「なんと格安の金貨40枚!」


「ッ高い――!!」

「しかも何と今なら、武器強化赤布を、効果(中)まで引き上げても付けるで」          



 チクショウ!また俺は釣られるのか、、

 でもお得な気がする、今のウチだから魔石が安いって言ってたし

 これって後で買うと相場が上がっている可能性があるって事だよな、、


「負けたぁ!買いますよ、金貨40枚でいいですよね」

「にしし、毎度ありー!

 あ、そうだ魔防装備だけど、作るからまだ時間ちょうだいね」




 こうして俺は、防御を上げに行ったら攻撃力が上がったのだった。


 その後。

 手持ちの金貨が19枚になったので、【大地の欠片】を売りに行ったら、

 イーレさんの知り合いの雑貨屋に、新しい槍が入荷されていて購入してしまった。


 崖下に落ちた時に使った薬品ポーションの補充もして置き、結果。 

 槍が金貨12枚もしたのもあり、手持ちの金貨4枚まで減ったのだった。


 そして、もう一度思う。

 やっぱららんさんに上手く乗せられて買ってしまったような、、?




今回は更新遅れてましたですーごめんなさい


そして読んで頂きありがとうございます。

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