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女神の箱庭I =カサナルセカイ=  作者: 山吹十波
第4章 森と王都と蟻の騎士団
32/307

燃える木々 -04-02-

突然ですがタイトル変わりました。

理由は読みにくいからです。


ログインして広がるのは、宿屋の天井。一応、一泊した感じになっている。

外に出て、ビリードの町の様子を見るとたくさんのプレイヤーたちでひしめき合っていた。

王都が解放されたことでこのビリードから街道を通って王都グロリアへ行ける道が解放されたようで、森を抜ける腕のないプレイヤー(主に第一陣の中層から第二陣の超上層のプレイヤー)が集まってきている…そして続々と戻されている。

どうやらここから王都へとつながる街道で出現するモンスターは森よりも強いらしい。


私は転移門で順路どおり森を抜けるべく、プリマへと転移した。転移門は自分の記憶にある街まで行くことができるという魔法(無属性の魔法で似たような効果の魔法があるが、質量×距離(cm)×2ぐらいのMPを消費するので別種かもしれない)がかかっている。

転移する感覚は案外あっけなく、光の壁を潜ったと思うと、次の瞬間にはプリマの町に到着していた。


役所で【ビリードの森】の討伐クエスト(蜘蛛系モンスター30体討伐、熊討伐、虫系モンスター 300体討伐)を例の如く数が多すぎて人気がない奴から順に受けていった。

一応装備一式を錬金術で修理して、早速森に向かうことにした。


森の中は薄暗いというわけでもなかったが、ひんやりとして空気に包まれていた。一応暦上は冬なのだが、このゲームにはまだ四季の設定が適用されていないらしい。

道らしき場所をたどって前に進んでいく…案外いいところなのかもしれないなこの森、とか思っていた矢先。


…熊さんに出会った。


このブラウンベアというモンスターは異様な迫力を放ちながらじりじりと近寄ってくる。一応《隠密》とか使っていたんだけど、相手のレベルの方が高かったみたいです。


その鋭い爪で私が立っている場所を一閃。


大きく抉れる地面。たぶんHPととかじゃなくて部位欠損で行動不能になると思う。

次々と繰り出される攻撃を必死によけながら反撃の隙を探す。

攻撃を打った瞬間を見計らって顎に思いっきり蹴りを叩き込む。

ずぅん、と重い音を立てて倒れる2mの巨体。《武闘術》のスキルのおかげか気絶したようだ。

この隙を逃さず残り70%の体力を削るため火系統上級魔法・紅蓮の彗星を打ち込む。

すっかり見慣れた赤い魔法陣を展開し、頭上に灼熱の火球を生み出し、対象に叩き込む。

熊どころではなく、周りにいたモンスターも2、3体焼け死ぬという大惨事を招いた。焼野原の周囲の木が燃えている。…あとで怒られたりしないよね?コレ。


とりあえず、この魔法は周りに被害が出過ぎる、というかMPの消費が激し過ぎるのでしばらく封印。とりあえず順路どうりに進んでいくと、


蜘蛛蜘蛛蜘蛛蟻蜘蛛蜘蛛蟻蟻蟻蜘蛛蟻蜘蛛蟻蟻蟻蜘蛛蜘蛛…


一応私も女の子なので、今ちょっと泣きそう。どうやって倒そうかと考えていたところにパラライズスパイダーから不意打ちが入った。…いま麻痺していたらと思うとゾッとする。

死ぬにしてもこいつらに囲まれてとマジ無理。少し思考回路が麻痺った私は今しがた封印すると決めた魔法であたり一面を焼き尽くした。


蜘蛛と蟻合わせて50体ほどいたみたいで、凄まじい経験値が入り、レベルが上がった。


――――――――――――――――――――――――――

称号獲得

〈昆虫類の怨敵〉

虫系のモンスターを一撃で大量に葬ったプレイヤーに贈る

虫系統のモンスターの不意打ち探知


〈森の放火魔〉

木々を焼きまくった荒くれ者に贈る

森林での火・爆系統の魔法威力上昇


〈熊殺し〉

熊を武器なしでぶん殴った勇者に贈る

STR +5%

――――――――――――――――――――――――――


私には全部嫌がらせにしか見えない。


――――――――――――――――――――――――――

スキル進化!

《疾走》→《神速》NEW!

――――――――――――――――――――――――――


足だけ早くなっても…ってまたなんかすごい数の敵が…森の奥にひしめいている。《鷲の目》で確認すると、誰かが戦っているらしい。見覚えのあるウンディーネの一団…どう考えても姉さんたちだけど。一応声をかけてみる。


「姉さーん。助けいる?」


『え!?奏!?いるいる!なんなのよこいつら一度に100体近く出るとか運営バカなんじゃないの!?』


「…えーと。じゃあ離れて?全部焼き払うから」


さっきの魔法は一応封印したので、スキル実験をかねて魔法を使います。まず、《二重起動》を使い火系統・ファイヤーケージと風系統・トルネードを一度に唱え《広域化Ⅰ》で範囲を広げる。ちなみにこれでMPはほぼ無になった。


炎の壁の中に囲まれた虫たちが逃げようと必死の中、竜巻が紅蓮を纏って焼き尽くす。

虫系モンスター総勢83匹を30秒で抹殺。発動した魔法名は「火焔の竜巻」になっていた。威力は上級以上のようだ…というかやりすぎた。放火とかそういうレベルじゃないクラスに燃えた。天災級にっ…


――――――――――――――――――――――――――

《森の天災》

森を破壊しつくしたあなたに贈る

森林でのドロップ率低下

――――――――――――――――――――――――――


なんか罰ゲームみたいな称号増えた!これ以上ドロップ率下がったらマジで何も手に入んなくなるじゃん!またレベル上がったし!絶対いろいろ間違ってるって設定。主に私の種族とか。


――――――――――――――――――――――――――

《魔導の目覚め》

魔法同士を組み合わせ、新たな魔法を生み出しものに贈る

MP +10% INT +3%

――――――――――――――――――――――――――


「ありがとうベルちゃん!助かった!」


アンさんからのハグ。でもできるだけスルー(姉からの対処法)。


「なんでテンション低めなの?アンのせい?」


テンション低く見えてた?やっぱり?ゼオンさんが何故か心配してくれていた。


「もしかして〈森の天災〉とってしまった?あれスクルドとイフリート連中しかとってなかったはず」


マジか妹よ。まあやらかしそうではあるけど。


「ベルはこれからどうする?私たちいろいろ残り少ないからいったん帰るけど」


「私も帰るー。さっきのでMP切れたし」


「帰ったらポーション作ってー」


「いいけど材料がない」


「じゃあ取りに行こう!ベルちゃん」


「準トップギルドが始まりの平原でスライム狩り?」


「じゃあビリード街道行ってみる?あそこにもいるみたいだし、グリーンスライム」


「ここのボスはどうするの?姉さん」


「虫見たくなくなってきたからいったん休憩」


「ゴブリンとかならかわいいのに」


「「「「可愛いか!?アレ」」」」


爆弾発言をしたリリーさんに全員で突っ込む。とりあえず焼けた道を引き返し、街へ帰ることにした。


――――――――――――――――――――――――――

ベル

種族ワルキューレ**

LV24

HP371 (297)

MP344 (273)

STR199 (93)

CON108 (72)

INT107 (92)

AGI111 (83)

DEX98 (81)

スキルポイント9

所持金24876 G

――――――――――――――――――――――――――

《剣士》LV 50

《剣客》LV 175

《武闘術》LV 30

《魔法術》LV 105

《魔法:系統・爆》LV 50

《魔法:系統・氷》LV 10

《魔法:系統・雷》LV 10

《魔法:系統・樹》LV 10

《魔法:系統・無》LV 15

《魔法:系統・癒 》LV 10

《自動MP回復 》LV 10

《消費魔力削減Ⅰ》LV 10

《二重起動》LV 20

《広域化Ⅰ》LV 10

《神速》LV 10

《鷲の眼》LV 30

《隠密》LV 30

《舞》LV 10

《錬金術》LV 10

《気絶耐性Ⅰ》LV 10

《毒耐性Ⅰ》LV 10

《麻痺耐性Ⅰ》LV 30

《調理 》LV 1


クリスタル(未取得状態)

《生産:武器 》LV 1

《生産:防具 》LV 1

《生産:装飾 》LV 1

――――――――――――――――――――――――――


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