第74話
「さっきは取り乱してすいませんでした」
「えっ、いや、そんな、こちらこそすいませんでした」
なぜサクヤに謝っているのか分からないが、謝ってしまった。さっきまでの行動が恥ずかしくてサクヤの顔がまともに見れない。それであさっての方を向いているとソラリアが視界に入って、人の悪い笑みを浮かべていた。
(後で覚えとけよ)
俺のほうが遥かに強いんだから、こんなことをしたら分かっているんだろうなという意味を込めて睨んだ。しかし、ソラリアは人の悪い笑みを絶やすことはなく、鼻で笑った。
(こ、この)
(サクヤを泣かして抱きついたって言うよ……み・ん・な・に)
(生意気言ってすいませんでした)
一気に俺は追い詰められたのでアイコンタクトで全力の謝罪をした。泣かして泣いている女性に抱きついたとか言われたら、俺を殴らないようにしようとしてくれているビスケたちは、絶対にその優しさを怒りに変えてしまうだろう。そんなことになったら俺は泣いてしまいそうなので下手に出ることにした。
「それじゃあ、両親のこと頼みましたよ」
「へ、へぇ、じゃなくって、はい、はいです」
サクヤにお願いをされた。そのときの笑顔がまぶしくてへんな返事をしてしまった。しかし、俺はこんなに抱き着いてしまったことを気にしているのに、なんだってサクヤはまったく気にしていないのだろうか?
「あら? なんですか、シトン様」
「あ、いえ、なんでもないです」
切り替えが早いのだろう……やっぱり、女性は精神的に男性よりも強いのだろうか、いや、遺伝子的に母になるから肉体的にも強いらしいし、一生女性にはかないそうにない。
「ねえ、サクヤ」
「なんですか?」
「えっと、その、まあ、なんでもないんだけど」
私は声をかけたがなんと聞いていいか分からなかったので言葉が続かなかった。
「……聞きたいことはなんとなく分かりました。シトン様を盗ったりはしませんよ」
「ちょっと、な、なにを言って」
サクヤの言葉に私は顔から火が出るんじゃないかというほど熱くなってしまった。そんなあわてる私をよそにサクヤは和装にあった涼しげな笑みを浮かべた。その笑みを見たので私の熱も一気に下がって、サクヤを睨んだ。
「ふふふ、ごめんなさい。別に馬鹿にしているわけじゃないの。さっきのことで私がどうするのかっていうことを聞きたかったんでしょ。私はまだ恋愛とかそういうのはいいかな。だって、両親のことが気になってそれどころじゃないから」
「あっ、ご、ごめんなさい」
サクヤの言葉にサクヤの両親の話を思い出した。同時にあのむかつくやつも思い出してしまった。決して私のせいではないし、昔から気に食わないやつだったが、両親が死んだというのは人をかなり変えてしまうことがあると知っている。両親がどうなるか分からない状態ということは辛いことのはずだ。私は何か言おうと思うのだが、言葉が出なかった。ただ、サクヤを見るだけしか出来なかった。鏡がなかったから分からないが、絶対に情けない顔をしていた。
「そんな顔をしなくても大丈夫ですよ。まったく気にしていないというのは嘘ですが、助かるのですから」
サクヤの顔は青空のようにすがすがしかった。
「どうしてそんな顔が出来るの?」
「はは、それは簡単ですよ。シトン様が信用できるからです。まあ、話に聞いていた女好きというところがあるにしても、約束は守ってくれそうな人ですからね」
確かに約束は破らないと思う。たぶん、女性限定かもしれないけど。
「でも、なんでそこまで信用できるの?」
私の言葉に少しの間首をかしげてサクヤは考えていた。でも、すぐに答えてくれた。
「さっき抱いてくれたときに感じたのが両親と似ていたからです。もちろん、どちらがよかったとかだったら断然両親の方がいいですけど、それでも、私のことを思ってくれていたのは分かります。シトン様は女性にだらしなかったり、基本面倒なことを嫌っているようですが、いい人だと思いますよ。本気になれば私なんかどうとでも出来るのに何もしてこないのですから」
「……えっと、シトンが強いなんて分かるの? ずっと、情けなかったけど」
「あっ、言ってませんでしたね。まあ、触れていたらですけどその人の体内にあるオーラを感じられるんです。まあ、両親の体を治そうとしたからなんですけど、体の中のどの部分に特にオーラがないのかを把握してオーラを供給しないと私のオーラ量では二人を支えきれなかったから、さっき抱かれたときに感じたオーラ量は私の何倍もありました」
その言葉にうろうろと私たちが気になって、でも、変に近づいて拒絶されたら嫌だなあとつかず離れずの距離にいるシトンを見たが、やっぱり頭では分かっているのだが、ああいう姿を見るとどうしても自分よりも遥かに強く頼りになるということが納得できかねた。しかし、サクヤでさえ認めているのだから私も日頃からそういうふうにしようとあらためて思った。それから私はサクヤといろいろなことを話した。ポンズも十分親友といえる間柄だが、やっぱり、転生者同士だと前世の話ができて話がはずんだ。
「それじゃあ、ビスケ。俺はサクヤの両親のところに行って来るからみんなを頼むわ」
俺はビスケにみんな、ゴンとキルアのことを任せてグリードアイランドから出る事にした。いつのまにか、ソラリアがサクヤと仲良くなっていて一緒に両親のところに行くことになったが、それ以外は特に問題もなくグリードアイランドのスタート地点に戻った。
「……どうしてここなんですか? 確か外に出るには港かスペルカードでは?」
「普通はそうなんだけど、俺の場合は一度この、ブック、こいつを俺専用のバインダーに変えないといけないから、スタート地点で調整をしないと」
実際は調整は済んでいるのでバインダーを交換してもらうだけでいいのだが、そのためのいろいろな説明を省くために俺はその一言で終わらせた。質問してきたサクヤもそのそばにいるソラリアも特にそれ以上は何も聞いてこなかったので、そのまま登った。
「……あれ? おいおい、お前らもこっちに来いよ。ここからなら逆転送でサクヤのゲーム機に転送できるぞ」
てっきりついてくるものだと思って半分以上登ってから二人がついてきていないことに気がついた。登りきる前でよかったと思って呼ぶと困惑しながらも俺の言葉を信じて登ってきてくれた。今度こそ三人でゲートをくぐった。
「遅かったわね。バインダーの調整は出来ているから持って行ってちょうだい」
エレナが空中に浮かんだバインダーをこっちに飛ばしてくる。俺はそれをつかむと一言アクセスと言ってバインダーを受け取った。俺はそのまま動こうとしたのだが、サクヤが両親を助ける手伝いをしてくれたエレナにも御礼を知っていたのでしばらくかかった。昨夜の気が済んだのか転送装置の上に三人で集まり昨夜のゲーム機に飛ばしてもらった。
「ここがさく、どわっ!」
転送されたと思ったら地面がなくそのまま落ちたが、下が柔らかかったので痛くもなったし、高さも10センチメートルもなかったので下が柔らかくなくても問題はなかった。それでも、警戒のために触手を回りに伸ばしていた。これは癖になっていて何かがあるとすぐに周囲数メートルに触手を張り巡らせる。その結果、自分を柔らかく受け止めたのが何か分かりすばやくどけようとしたが、転送されてきたソラリアも悲鳴をあげながら俺の上に落ちてきた。その勢いのまま俺は再び柔らかいものに包まれた。つまり、先に転送されたサクヤを下敷きにしているのだ。
「な、なにを」
そのまま、三人でこんがらがって右往左往していると触手で調べたときに調べられなかった人物、つまり男が部屋の物音を聞きつけて飛び込んできた。この家には後は触手で調べることが出来た人間が一人いただけなので、つまり、女性一人、目の前の男性一人なので、父親が部屋に飛び込んできたのだろう。
「ああ、サクヤのお父さんで「誰がお義父さんじゃあぁぁぁぁっ!」へっ!? ぐはっ!」
病弱と聞いていたのに俺が話しかけた途端に飛び込んできて、ああ、そういうえば念能力に目覚めたけどオーラを身体にとどめることが出来ずに放出してしまっているので、ある意味で常に練をしているようなものかと、飛び込んできたまま蹴り飛ばされて窓を突き破りながらベランダを壊して地面に叩きつけられながら思った。地面に叩きつけられた瞬間に強く思ったのは、確かオーラが少なくなって死にかけているのにこんな威力の蹴りをして大丈夫なのかということだった。
「ごめんなさい。本当にごめんなさい。許してください」
受身を取らずに地面に落ちて首の骨やらなにやらがひどいことになったが、こんなものは日常茶飯事なので瞬く間に復活した俺は玄関のチャイムを鳴らしたのだが、誰も出てこずに俺が蹴り飛ばされた部屋からサクヤの悲鳴が聞こえたので行ってみると、想像の通りに俺を吹き飛ばしたことで命を使い果たして死に掛けている男性が居た。サクヤが動転して涙を流しながらパパ(なんか呼び方がお父さんではないのでサクヤがかわいかった)と呼んでいるので、間違いなく父親なのだろうと思いながらその父親に触れてオーラを送り込んだ。まあ、オーラの授受はいろいろと面倒なのだが、俺の場合はオーラが有り余るほどあるので損失を度外視してオーラを送り込める。そうしているとやっとサクヤが正気に戻ったので、後はサクヤに任せた。やはり、専門家のほうがいいので、俺が送り込んだ大量のオーラはほとんどが男性にとどまることなく霧散しているのに、サクヤのオーラは損失がほとんどなかった。
「まあ、気にするなよ」
父親が安定したところでサクヤは土下座して謝ってきた。父親が死にそうになって悲しみの涙を流し、それが助かったおかげで気が抜けて嬉し涙を流しながらだったので、涙声で美人に土下座されるというとんでもなく居心地の悪い厄介なことをされたので、自分を蹴り飛ばしたサクヤの地と親への恨みなど完全に霧散した。治療中に飛び込んできたサクヤの母親まで涙を流して感謝してくるのでさらに居心地が悪い。復活したサクヤの父親の方も頭を下げているが、嫌悪もあらわに俺を睨んでくる強い目は俺に心地よさを与えた。別にマゾではないが、涙を流して感謝されるよりは敵視の視線のほうが居心地がよかった……ハンター世界に染まっているなあと実感した。
「もう、本当にいいって、父親なら大切な娘が押し倒されている現場を目撃すればそうするのも当然さ。ねっ、お父さん」
「くっ……ああ、その、悪かったな」
一瞬すごい目で睨まれたが、他のハンターや猛獣とかの視線に比べればまだましだったので気にならなかった。ただ、サクヤとその母親は気にしたようでサクヤはさらに頭を下げ母親は父親を俺には分からないようにつねっていた。俺は完全に隠れた触手を伸ばしているので筒抜けだった。
「それで、サクヤ」
「あっ、はい」
サクヤが土下座から顔を上げるが、父親の方にすごい睨まれた。やっぱりさっき押し倒しているような状態だったからかなあと思ってその視線を流した。実際はいきなり現れた男が愛娘を呼び捨てにしているからである。
「この人たちで間違いはないんだよね。いや、まあ、見れば明らかにオーラが乱れているのが分かるからそうだとは思うけど確認しておこうと思ってね」
「はい、この二人が私のりょう、私の大切な両親です。お願いします、助けてください」
「ああ、分かった」
俺はサクヤの真摯な声に助けると決めてよかったと居間に集まっていた全員に外に出るように促した。
「サクヤこいつは誰だ。何しに来たんだ」
唯一父親だけが俺の言葉に従わずに俺を睨んでいた。
「ぱ、じゃなくて、お、お父さん。この人は治療が出来る人で」
「信用できるのか。私だってこうなってからサクヤがいろいろとしてくれたことを知っている。そのことでいろいろと知ることが出来た。念能力についてだ。その中でもサクヤお前はすごい評判の治療師だ。お前以上の念能力者は居ないっていう評判なんだぞ。騙されていないか?」
「ふざけないでっ!」
父親の言葉に激高したのは俺ではなくソラリアだった。父親を止めようとしていたサクヤも俺を睨んでいた父親も驚いて、今まで影が薄かったソラリアに注目する。
「別にシトンにはあんたを治療する謂れはないんだよ。それなのにわざわざ来てくれたシトンになんてこと言うのよっ! 帰ろう、シトン。こんなやつ治療しなくても」
「ありがとう」
俺は俺の手を持って連れて行こうとするソラリアの頭を撫でた。自分のことではなく俺のことでこんなにソラリアが怒ってくれるとは思っていなかった。ちょっと頼りなさそうと思われて、どうでもいいやつというふうに思われていたんじゃないかって気にしていたが、そんなことはなくきちんと認められていてうれしかった。だから、ソラリアが落ち着くまで頭を撫でていた。
「……う、うぅぅ」
「その」
「いや、気にするな、サクヤ。君のお父さんが疑うのも仕方がない。基本的に念能力は死に掛かったり感情とかの発露で覚醒することが多いせいで治療に向いた能力者は数が少ない。俺だってまともなやつは10人も居ないしな。たぶん、どっかからかサクヤの両親のことを知ってサクヤとのつなぎをとるためにいろいろと押しかけられたんじゃないですか?」
俺の最後の言葉にサクヤは驚いて父親の方を向くが、何も言わないことこそ雄弁に語っている。俺の死者と話せる能力も希少なので、俺が顧問をしている未開地探検団にもそういうのを求めるやつがわんさか来て困ることがあった。死者のオーラが集められるのだが、気に乗らないこともあって自分で勝手に決めてその仕事はやっていたので、今思うと死者のオーラが多くなりすぎないように本当が拒否していたのかもしれない、窓口が開いている探検団の方に以来が来ることがあった。そして、それがそうと俺には分からないように接触をはかってくるので、探検団の代表には迷惑をかけてしまった。だから、父親がかなり信用できないと睨んでくるのが分かる。
「さあさあ、そんなことよりさっさと治療してしまいましょう。出た出た」
全員が微妙になっている間に強引に外に押し出した。別に部屋の中でもいいのだが、出てくる大天使の姿がすべて見えるほうがいいのである。
「それじゃあ、いきますよ。ブック! よしっ、ゲイン『大天使の息吹』」
俺の声と共に出てきた大天使の荘厳な姿にサクヤの両親とサクヤが、ソラリアまでもが見惚れていたので、そのまま、勝手にさっさと母親から治療するように頼んだ。母親からしたのはあれだ……まあ、男だし、蹴られたり睨まれたり怒鳴られたりしたからというわけではない。まあ、母親が息吹に包まれて光っている間に次の大天使も呼び出して、父親の方も治療した。
「……うん、大丈夫そうだな。そっちはどうだサクヤってどうした!」
治療を終えた二人のオーラの流れをしばらく眺めていた俺は問題がないので、二人を見続け治療の専門家であるサクヤに確認した。サクヤが呆然と両親を眺めながら涙を流しているので何か俺に分からない問題があったのかと呼びかけた。
「あ、あうああ、なおっ、ひっく、なおって、あぁああ、なおっひぇるぅうううう」
その言葉ともにサクヤは俺の胸に飛び込んできて泣いた。サクヤの両親もお互いに抱き合って喜んだ。本人たちならもっと実感できたのだろう、オーラが体から抜けていくというのはとても疲れるのだから。ソラリアもさっきまでは面白くなさそうにしていたが、助かったことはよかったと思っているのか涙を少し流していた。それを見られるのが嫌だったのか、俺に背を向けていた。
「よかった、ほん、とうに、本当にありがとう。あなたのおかげです」
「いや、まあ、よかったよ」
涙を流して喜んでいる姿を見られて俺もうれしかった。俺もいろいろなことが出来るのだが、何かをしようとするとどうしてもいろいろと複雑になって、何も考えずに何かをすればいいってものではないので、何も出来ずに終わることが多かったが、今回のことは単純に人を助けるだけですんだので俺にとっても、十分にうれしかった。
「この恩は一生かけて返しま「だめだぁああああ、そんなのダメだっ!」はい!?」
サクヤの父親がいきなり大絶叫をした。俺とサクヤはそのままそちらを向いたら、全身からオーラを立ち昇らせている父親がいた。
「いやいや、お父さんそのオーラは「お義父さんと呼ぶナッ!」あ、ぶないで、すよ?」
そのまま父親は家のガレージに突っ込んでいった。俺とサクヤ、ついでに、母親もソラリアも唖然と眺めていた。しばらくすると父親が出てきた、驚くものを手に携えて。
「む、むすめは、娘は渡さんぞォォォォッ!!」
その言葉と共に携えられた物体、ショットガンから弾が弾き出された。俺はあわててサクヤを安全圏に突き飛ばした。そのせいで交わす暇がなく直撃した。全身に思った以上の痛みが走り、もしかして放出系なのかと思って身体の再生をしようとしたところ再生の速度が遅かった。
「な、なんでっ!?」
俺はそのことに呆然として第二射もまともに浴びてしまった。
・究極戦士
娘を持つ父親なら誰でもなれる究極最強の戦士。
大切な姫君を連れ去る極悪魔王と同等な戦闘能力を得る。
①娘を溺愛している。
②娘が男を連れてくる。
③娘と連れてこられた男が親密(父親視点)である。
④娘と連れてこられた男がコイビト(父親視点)である。
⑤連れてこられた男がお義父さん(父親耳)と呼ぶ。
「ぬぐぅあぁああああっ!」
俺は傷む体を無理やり動かして銃撃をかわす。幸運なことに追尾機能はなかったのでかわすことが出来た。
「くそっ、サクヤに当たったらどうす「私が愛しい姫を傷つけるわけがなかろうが」おわっ!」
・究極の攻撃
究極戦士を発動中にした攻撃はすべて大切な娘には一切危害を加えないというすばらしい攻撃方法。
ショットガンの弾は詰め込まないといけないようなので、間合いをとる時間があるが恐ろしいことに動く速さが俺と同じで、武術を習った無駄を省いた動きだったらすでに追い詰められていただろうと思った。なにかしらあの戦闘能力にはからくりがあるのだろうと思って観察がしたいが、それは出来ない。俺のいつもの戦法のオーラ切れを狙ったりすることが残念ながらできない。
「もうそろそろおとなし「貴様が死んだらなっ!」うひょい」
たださえ先ほどまでオーラが枯渇していて死に掛けていた相手にそれは非道すぎた。いや、いきなり殺されかけて相手に情けをかけるのはおかしいのだが、どうしてもこの父親を憎めなかった。それどころか攻撃されるたびにその攻撃にこもっているオーラの思いが伝わってきて、好きになってしまいそうだ。
『娘が大切だ』
『娘を護る』
『娘のために』
そんなふうな思いが一撃一撃に込められていて、かわさないとダメージが蓄積されるのにわざと受けてその思いのすごさを実感したくなる。長く一緒にいられなかった俺の両親が愛おしくて、最後に受け取った暖かな思いに近い思いを持つ人をどうしても嫌いになれない。
「吼えろっ、ジャクソンッ!!」
今までにないほどのオーラがこもった一撃が来る。俺はそれが分かったので棒立ちになってそれを受けた。さすがに、撃った本人も周りの人も息を呑んだが俺は身体のほとんどが吹き飛ばされながらも立ち続けた。それは俺への敵意がつまっていたが、サクヤへの惜しみない愛情があって俺は痛み以上に喜びが体中にわきあがった。さすがにそれが最後の一撃だったようでそのまま倒れそうになったので、俺は全力で肉体を再生させながら地面に倒れる前に受け止めた。その瞬間、まだ意識があった父親がなにを言ったかはわからなかったが、その言葉が何であっても俺はこの人を嫌いになることはできなかった。たとえ、どんな誓約をつけていたとしても、今さっきまで死に掛けていて人が娘のために俺をひるませるほどの戦闘能力を示したのだから。
女性の家に行ったら勘違いされておとうさんに追いかけられるのはお約束ですよね。
今回の話はそういうのを書きたかったんです。
主人公のような男は絶対に勝てない存在ですね。
次の話も遅くならずに更新したいと思います。
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。