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手順を踏め!
作:イシイ-イタル



おまけ


 2年目研修で聞いた裏情報、『宮田さんと松戸さんが付き合っている』っていう話が、日増しに俺の中で腐っていくのが分かる。
 宮田さんっていうのは、同じ部署の…隣の課の先輩で、すごく尊敬している人。
 松戸さんは、その宮田さんの同期で、確かに2人はよく昼メシに行ったり、仕事の打ち合わせの後に軽く喋ったりしていた。
 けど、付き合っている…とまでは思わなかった。
 いや、思わなくて当たり前なんだ。2人とも『男』なんだから。

 聞いた最初はショックで、でも、それでも『宮田さんを尊敬している』気持ちは変わらなかった。
 どんなに仕事いっぱい持たされてても、そこへ更に雑用を言い渡されても、一切愚痴は言わずニコニコと引き受けて…絶対嫌そうな顔しないんだ。上司や先輩に対してだけじゃなく、後輩の質問にも、自分の仕事の手を止めて、先に答えてくれる。
 でも、仕事は残業してでも期日内に仕上げてしまうんだ。
 人当たりの良さそうな、華奢で優しそうな外見と違って、骨太な中身を垣間見ると、ますます惹かれてしまった。
 すごく、大人だな〜って思って、あんなふうになりたいって思ってた。
 一番身近な理想像だったんだ。


 その話を聞いてからというもの、松戸さんと接している時の宮田さんのことは、余計に気になってチラチラ見ていた。
 『そう』言われれば『そう』なのかな…。
 いや、わかんね〜や…。
 でも…。
 なんか、『俺の宮田さん』じゃなくなった気がしてイヤだった。
 俺の方が…好きなのに…。
 あれ。
 好き、なのかな…これって。


 友達に、ゲイの知り合いを紹介してもらって相談したら、逆に気に入られて誘われたりした。
 危ない危ない。
 やっぱ、男相手にそんな気になんてなれないよな、フツー。
 どんなに尊敬しててもそれは尊敬であって…。
 でも…見てしまう。
 やっぱり、好きだ。
 けど、他人のモノ。
 悔しいけど、それは仕方が無かった。


 部の旅行で、宮田さんと2人で部屋を使うことが分かった朝。
 まさか、ヘンなことは考えたりしてなかった。
 温泉地で、風呂上がりにビールを飲んだときも、悪い考えは頭に浮かんでいなかった。
 部屋に戻ってゴロゴロしてたら、俺の後に風呂に行ってたらしい宮田さんが戻ってきた。
 ふと顔を上げたら…浴衣姿で…頬がポ〜っと赤くて…なんか…すごく色っぽかった。


「ああもう無理、我慢限界」
 そんな言葉が、勝手に口をついて出た。
 そうだ…俺、やっぱり…我慢してた。
 好きだって、本当は言いたかった。

 無防備な表情のままの宮田さんを抱きしめて…部屋に敷いてあった布団の上に押し倒す。
 それでも、宮田さんは何が起こったか、分からないでいた。
 そんな彼の浴衣の前を拡げて、俺を煽り立てている鎖骨の辺りにキスをして、そして身体を撫で回し…。

「何?馬鹿、お前…!」

 慌てた宮田さんの様子に、俺は満足した。
 そうだよ、俺も…好きなんだぜ。
 そして…キスをした。
 乳首に触れると、身体がピクッと震えた。
 もっと弄ったら、とうとう甘い声で応えた。

「ぁ…ぁんッ!」

 クソッ!
 色っぽい…。色っぽ過ぎる!
 下半身直撃のエロ声。
 いつもアイツに、その声聞かせてんのかよ…!

 やがて勃ち上がってきた宮田さんのソレを、俺は自分のモノと重ねて擦り合わせた。
「ぁあッ!あッ、イヤ…やめ…ぁッ!」
 イヤとか言われると、松戸さんに操立てしてんのかと思って悔しくなる。
 だって…口ではイヤとか言ってるクセに、身体の反応はすごく良い。アイツに開発されたのか?…って、下衆なことを考えてしまう。


『今のカレシより上手だったら、なびくんじゃないの?』
 ゲイのコに言われたことを思い出す。
 言われた時は、そんな身体で篭絡するようなことできやしないと思ってたけど、いざこんなふうに襲ってしまった状況では、なんとかしなくちゃと気が焦る。
 松戸さんより…感じさせなくちゃいけない気がしてきた。


 指でソコを愛撫した。
 宮田さんの…ウシロ…。
 うまくできる自信が無かったけど、でも宮田さんは感じてくれた。
 ピクンと身体が跳ねた、その部分ばかりを刺激し続けていると、一度放ったはずのペニスも再び勃ち上がり、それどころか尖端からトロトロと液を流し始めた。

「ぁッ!ぁッ…イヤッ…高垣ッ…ぁんッ、イク」

 そう言いながら、その綺麗な顔が切なく歪んで、涙を流していた。

 …綺麗だ…。
 ああ、絶対、もう他の奴には返したくない…!


 俺は、宮田さんの片脚を持ち上げて、自分の肩にかけた。
 そして…蕩けきったその部分に自分の怒張を押し当てて、ゆっくりと…侵入っていった。

「ぁ…ぁ…ぁ…」
 宮田さんが、吐息を漏らしながら、ゆっくりと俺を受け入れる。
 苦しそうに寄せた眉根…その表情が扇情的で、俺は宮田さんの中に入れたモノをより大きくさせた。
 ホント、マジ…良すぎる…。

 根本まで、グッと押し入ると、宮田さんが小さな悲鳴のようなため息を漏らした。
「大丈夫?」
 頬の涙を指ですくう。それだけで、その身体がビクンと震える。
「敏感だな」
 その言葉には、松戸さんへの恨みも込められていた。
 そっと腰を動かした。
 宮田さんは、明らかに快感を訴える声で喘いだ。
 …大丈夫そうだ。やっぱ、気持ち良いんだな…。
 
 
「ああッ、ダメッ、あッ、あッ、あッ」
 突き上げるリズムに合わせて、宮田さんが喘ぐ。
 甘い甘い快感の声に、俺はどっぷりと浸った。
 今は…俺のものだ。
 いや、これからも、俺のものにしたい。
「宮田さん…宮田さん…」
 そんな気持ちを言葉に出来ず、ただ俺は名前を囁いた。
 囁きながら、その耳に舌を這わせると、彼の身体は震えて、そして…。

「すごい…宮田さんの中…熱くて…締め付けてくる…」
「う…嘘ッ…あッ…ダメ…いやだ…」

 イヤ?
 本当にイヤ?
 ココ…こんなにして…。
 俺を咥えて、離さないくせに…。


 







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