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異世界ギルド飯 ~最強メシでまったりスローライフ~ 作者:白石 新
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異世界料理選手権大会 その17 ~現地料理を、日本の料理で無双する~

 飯を食った俺達は武術大会の会場にいた。
 コーネリアは選手受付を終わらせ、選手専用の入場ゲートへと向かっていく。

「気を付けろよコーネリア? 連中は審判までを買収するまでになりふりを構わなくなっているみたいだ」

 そこでコーネリアは、ゲートへと歩みを進めながら、振り向きもせずに右手を高々と掲げる

「誰に向けて言っておる? 我は魔王じゃぞ? 人間如きにやられる道理はありゃあせぬ」








 武術会場の片隅。ジギルハイム皇国の選出控室――。
 選手たちが戦う闘技台を一望できるそこに控えているのは皇国四天王の内の二人と、そして我々宮廷魔術師団だ。


 武術大会も準決勝となり、大英雄ムッキンガムと皇国四天王の内の二人、そしてダークホースである金髪の美少女の総計4人での勝ち抜き戦となっている。
 ジギルハイム皇国側の想定では、本来ではこの時点でムッキンガム一人と四天王が3人となっているはずだった。
 昨日の戦いで破れた四天王――不死身のモーリスは、想定通りにムッキンガムの体力を疲弊させ、本当にわずかだが手傷も負わせることができた。


 そして今日のムッキンガムの相手である四天王――神速のキースはムッキンガムにある程度の手傷を負わせることがその役目だ。


 いかな四天王とは言え、ムッキンガムと比べるとその力の開きは大きく、普通に勝とうとしても絶対に勝てない。
 けれど、最初からムッキンガムに対する削りだけに徹底すれば……話は違ってくる。


 昨日と今日で対戦する四天王はムッキンガムの削りに徹する。そして四天王最強のテリーは対戦カード上、身内としか戦闘はしていないのだ。無論、明日の決勝戦は何の消耗も無い無傷の状態で出てくる訳だ。
 言い換えるのであれば、これはジギルハイム四天王VS大英雄ムッキンガムと言う一対四の戦いである。

 ――手傷を負い、疲弊したムッキンガムと無傷の四天王最強の男であるテリーとの一戦。

 さすがに、ジギルハイム皇国の上層部もこの方法でムッキンガムに勝てるまでは思ってはいない。けれど、決勝戦における善戦を演出できるとは考えているようだ。
 ムッキンガムの力は世界中に知れ渡っているし、負けて元々で善戦すれば勝算となる。
 まかり間違って勝ってしまえば大金星だ。


 当然、四天王最強であるテリーは、今日はサムソンと出来レースを行って無傷で勝ち上がる予定だった。
 サムソンは懲役刑期の恩赦目的で出場しているので、皇国の上層部が取引を持ち掛ければ簡単に話はつく手はずだったのだが……。
 しかし、そこにダークホースが飛び込んできた。
 四天王である肉癖のサムソンを、見た目10歳の少女がワンパンチでKOしてしまったのだ。


 そして厄介なことにその少女の素性は一切知れず、ただデタラメに強いということしか分からない。
 下手をすれば四天王最強のテリーが今日……負けてしまうということもありえるのだ。
 そうなると、決勝がムッキンガムと謎の少女となってしまい、ジギルハイム皇国の面目は丸つぶれとなる。
 武術大会本選出場者の内、半数をホストの自国の者で固めておいて……決勝にすら残れないという事態はあってはならないのだ。
 まあ、だからこそ我々宮廷魔術師が呼ばれたのだけれど。


「しかし……マリク主席魔術師? エギトマーシムの術式……本当にやるのですか? 私は反対です」

「今更何を言っておるのだボリス主任魔術師よ」

「今から行う術式は国によっては禁術指定とされるような拘束術式ですよ?」

「ああ、古代エルフが魔獣フェンリルを討伐する際に使用した拘束術式だな。5人からなる凄腕の魔術師が……儀式魔術で顕現する叡智だ」

「見えない魔術の枷で雁字搦めにして……動きを奪う。あるいは、拘束が強すぎて骨や身体を破壊し……下手をすれば障害が残る。いや、その事自体は構いません」

「何が問題だというのだね? ボリス主任魔術師よ?」

「下品だと言っているのです」


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