嵐の名残りと枝の上の騎士
古い地層を掘り起こすように。
そう教えてくれたのはエーダリアで、ネアはその詩的な表現にわくわくと胸を弾ませた。
大きな割れ嵐の後で森に現れるのは、激しい風雨で掘り起こされた森の記憶だ。
かくして森は、万華鏡のような不思議な煌びやかさで、迷い込む者達を魅了する。
「割れ嵐の後の森は、夜になると古い情景が蘇って地形が変わっていたり、見知らぬ生き物が目を覚ましていたり、森に隠されていた秘密の扉が開くそうなのです!」
「扉は、数百年に一度しか開かないようなものもある。岩の割れ目や、木の下の大きな穴などがあった場合には、決して近付いてはいけないよ」
「はい。なので今夜は、こうしてディノを紐で繋いでいます」
「…………………かわいい」
「不本意ですが、やっと海竜の戦から帰ってきたばかりなので、どこかに迷子になるのは嫌なのです」
「足紐もつけるかい?」
「紐が二本になると思うように動けなくなってしまうので、足紐は遠慮しておきますね……………」
そう言うと、ディノはご主人様を繋いでいい紐は一本だけなのだと少ししょんぼりしたが、専用ベルトに結んだ腰紐をネアにぐいぐい引っ張られて夜の森をお散歩するのは嬉しいようで、すぐにご機嫌になった。
夏も盛りの夜の森には、様々な光や音が溢れていた。
枝から枝にかかる細い銀色の糸は、流星の尾が紡いだ星屑の光が絡まったものだ。
そこには星の光を蓄えた夜の滴がきらきらと結晶化しており、小さな森のイルミネーションのようになって、その木に住む妖精達を喜ばせていた。
嵐が去った後の打ち上げなのか、そんな星の光のイルミネーションの周囲では、もさもさした丸い羽毛の塊のような鳥達が、小さな盃を持って酒盛りしている。
上の方の枝には美しい孔雀のような姿の妖精がすやすやと眠っていて、垂れ下がった美しい尾がカーテンのようだ。
しゃりん、しゃりんと、不思議な鈴の音がする。
ネアはその音の出どころを探し、少し離れたところにあった大きな木の向こう側を、鈴を持った奇妙な生き物達が行進してゆく影を見付けた。
先頭を歩くのは兎頭の小さな妖精で、ぱりっとした貴族のような装いである。
そこに、木で出来た牡鹿のような生き物達が鈴の音に合わせてゆっくりと付いて歩くのだ。
見ようによってはホラーな感じにもなりそうだが、鹿を象った木々は宝石のような滑らかな鉱石で出来ていて、息を飲む程に美しい。
「ディノ…………」
「森の亡骸の葬列だ。………あの鹿達はね、森で死んだ生き物達の亡骸が、森の中で鉱石になったものなんだよ。それをあのような形にして、森の奥深くにある泉の底まで連れてゆくんだ」
「……………と言う事は、あの鹿さんは色々な生き物が集まったものなのですね?」
「鉱石になった骨を集めて、運ぶために鹿の形にしているんだ。………ほら、集まりが悪いものが見えるかい?」
「まぁ……………」
ディノが示した方を見ると、確かに鹿の形を作るには歪な個体が混ざっている。
材料になった骨の形が合わないとそうなるようで、そのような個体が混ざっている森の葬列は、段差などに気を付けてゆっくりと進むのだとか。
運ばれてゆく骨には生前の属性や系譜などはなく、森の中で森に洗われ、すっかり森のものになってしまっているのだそうだ。
そうして、森を豊かに育てる魔術を蓄えた鉱石として、綺麗な泉の底に沈むと更なる年月をかけて砂になってゆく。
「あの鈴の音を聞いたら、後方に続く葬列を損なってはいけないよ。葬列を率いている者も含め、あれは森そのものになってしまっている。森の意志を損なうと厄介だからね」
「もし、転んでごつんとやってしまったりしても、困ったことになるのですか?」
「悪意があるかどうかまで、彼等には判断がつかないんだ。鈴の音が聞こえたら周囲を見回して、葬列が見当たらない間は用心するのがいいのかな」
「では、そうしますね。こうして一度、ディノと見ることが出来て良かったです。知らないままだったら、えいっと狩ってしまったかもしれませんから……………」
そんな森の葬列が去ってゆくと、その足跡にはぽわりとした金色の花が咲いた。
蒲公英の綿毛のような花なのだが、その花が咲いた途端、小さな生き物達がきゃあっと集まってゆき、その蒲公英の光を競い合うように浴びている。
するすると成長して綿毛のような花を咲かせると、その金色の花はすぐに枯れてしまうので、そんな風に光を浴びていられるのはほんの少しの間だけだ。
けれども、金色の花の光を浴びた者達は、大喜びでそれぞれの棲み家に帰ってゆく。
「ディノ、あのお花の光は、ちびこい生き物達に人気なのですね?」
「森の祝福の花だからね。ほんの一瞬しか咲かないけれど、あのような小さな生き物であれば、その年の冬を越えられるくらいの祝福にはなるのだろう」
森の亡骸の葬列も、その靴跡の花も、こんな日でなければお目にかかれないような珍しいものなのだとか。
(不思議で美しくて、ちょっと怖いけれどいいものを見れたな)
ネアは唇の端を持ち上げて、大きな木の下にばらばらと落ちている小さな鉱石を拾った。
砕けた水晶のような石だが、夜の光に翳すとぼうっと青白く光る。
その炎のような優しい光は、月光を糧に育つ木の幹にだけ育つ石だからなのだそうだ。
普段は人間の目には見えないような高い枝にあるものが、嵐のお蔭で落ちてきたらしい。
「ディノ、七個も拾いました!まだまだ沢山ありますが、少しは森の為に残してゆかないとですよね」
「ネア、転んでしまわないようにね」
今夜の散策の為に、ネアは乗馬用のパンツに、グラストとゼノーシュに貰ったレインブーツを履いている。
ヒルドから貰ったレインコートも着ているのは、まだ森の木々がその葉にたっぷりの雨水を含んでいるからだ。
木の枝を小さな生き物がしゃっと走り抜けたりすれば、びしゃんと上から雨水が降ってくる。
このレインコートを着ていれば、そんな出来事も愉快な一幕となる。
ぱたたっと音を立ててレインコートのフードで弾む雨粒は、きらきらと宝石のように光って散らばった。
頭上の枝に生き物達がいる気配を感じると、ネアはしっかりとフードを下して頭を守った。
「ネア、あの木の上を見てご覧」
「…………お、お星さまが咲いています!」
普段とは違う森の姿にきょろきょろしていたネアに、ディノがとある場所を指差してくれた。
それは、ひときわ大きな古い木の枝の一部で、そこには沢山の星屑が枝に絡まり、そんな星を糧に光る鈴蘭のような花が咲いている。
「森にもたくさんの星屑が落ちるからね。そのようなものを、誰かがあの枝に溜め込んだのだろう。星の祝福に森の魔術が根を張って、あのような星の花が咲いたんだね」
「珍しいものなのですか?」
「あまり見かけないものだよ。花は一晩しか咲かないし、夜明けの光を浴びると崩れて砂になってしまう」
「勿体ないような気がしますが、そのような儚さもいいのかもしれませんね」
さくさく、ざくざくと嵐が去ったばかりの森を歩く。
下草の中には、嵐の魔術との折り合いが悪く、すっかり石になってしまったものもある。
木の実や鉱石があちこちに落ちているのに加え、どこからか飛んできてしまったものか、見たこともないようなものも幾つか落ちていた。
「……………ディノ、あちらに、伝説の剣的なものが突き刺さっていますが、どこからか飛んで来てしまったのでしょうか?」
ネアが見付けたのは、森の一角にある大きなブナの木の下の地面に突き刺さった、緑柱石の柄を持つ一振りの剣であった。
「……………………風の系譜の武器のようだね。古いものに見えるから、失われてどこかに紛れ込んでしまっていたものが、ここに落ちてきたのだろう」
「うむ。となれば、これはもう森の収穫物です。さっそくいただきますね」
「何か魔術の添付がないか、見てあげよう。…………………おや、選択の魔術が幾つか仕掛けられているね。特定の称号を持たないと触れられないようだ」
「称号……………」
ネアがこてんと首を傾げると、ディノがその剣に触れる為の条件を教えてくれた。
そのようにして資格のない者達を振るい落とすことも、このような道具には必要であるらしい。
ディノ曰く、触れるだけで死んでしまったりしないようにされているのだから、良心的な剣であるようだ。
「竜王殺しの称号と、魔物使いの称号、妖精の祝福が必要なようだね」
「あら、奇遇ですが全てを持っている私なのです」
「ご主人様……………」
魔物はあんまりなご主人様の称号に少し慄いていたが、ネアが剣をえいやっと地面から引っこ抜く時には、後ろから羽織ものになるようにして守ってくれていた。
「まぁ!鉛筆のような軽さです!」
「持ち手としての条件を満たしているから、道具が君に添うのだろう。古い道具には困った履歴がついていることもあるけれど、風の属性のものは形のないものを切れるからね。持って帰り調べても問題がなければ、君が持っているといいのではないかな」
「はい!ふふ、嵐の後の森にはこんな凄いものまで落ちているのですねぇ」
ほくほくと笑みを深め、ネアは大きな剣を腕輪の獲物金庫にしまう。
ディノがどこからともなく取り出してくれた布に包むと、青みがかった素晴らしい輝きを纏う剣は、どこか安心したように思えた。
手入れが必要なところもありそうだが、古くても刃の部分などは曇りもなく美しい。
いつか、形のない悪い奴をばっさり切ってくれるのだろうか。
「……………それと、あちら側の木の上に、おかしなものが引っかかっています……………」
「……………人なのかな」
「……………そもそも、あの方は生きているのでしょうか…………」
次にネアが見付けたのは、逆さまになって木の枝に引っかかっている男性だった。
とても怖いので出来れば生きていて欲しいのだが、ぴくりとも動かないので少し嫌な予感がする。
そもそも、ぐっしょり濡れているのだから、恐らくは嵐が雨を降らせている間にはもうあの枝に引っかかっていたのだろう。
(真下を通るのは怖いので、あまり近付かないようにしようかしら……………)
そう考えて遠くから見ていたら、何か大きな生き物がその木の上に下り立った。
「ぎゃ!」
ネアが思わず悲鳴を上げてしまったのは、そうして下りてきたのが、真っ黒で、大きな翼のある熊のような生き物だったからだ。
蜂蜜を強請るような可愛らしい子熊ではなく、一撃でべしんと敵を倒してしまうような獰猛で大きな熊に見えるし、口には牙が、そして前足には鋭い爪がある。
そんな大きな熊が、木の枝に引っかかった人を体で覆うようにして、きしゃーとネア達を威嚇した。
「……………獲物を取られると思っているのかもしれないね」
「む、むぎゅう。…………獲物は取らないので、お食事であればどこか遠くでやって欲しいです」
「あれは枯れ葉の精霊だから、肉などは食べない筈だよ。伴侶としてどこからか攫ってきてしまったのだろう」
「伴侶……………」
ネアは悲しい思いで枝に引っかかっている人を眺め、果たして意識はあるのだろうかとか、助けてあげた方がいいのだろうかと少しだけ悩んだが、他人様の恋路に口を挟むのは野暮なので、今回は見なかったことにしよう。
そう思って通り過ぎようとしたのだが、なぜかディノが立ち止ってしまった。
「ディ、ディノ、熊さんの恋の邪魔をしてはいけませんよ?」
慌ててぐいぐいと紐を引っ張ったのだが、魔物はどこか困ったような目をして振り返るではないか。
深い森の中であるので特に擬態をしなくてもいいのだが、嵐の後で森には様々な生き物が出ているので、驚かせてしまっての大騒ぎにならないよう、ディノは今夜も青みがかった灰色の髪に擬態している。
「……………ネア、あの男性は、…………ロマックではないのかな?」
「なぬ?!」
そう言われたネアは、驚いて木の枝を見上げた。
確かに、ぐっしょり濡れて普段とは違う色味にも見えるが、緑がかった砂色の髪に見えなくもない。
とは言え、普段は陽気な男性であるのでぴくりともしないと判断がつけ難い。
(でも、騎士さんだったら大変だわ。あの熊さんから救出して、リーエンベルクに連れて帰ってあげないと!)
「ロマックさん!」
なのでネアはまず、そう声を張り上げて名前を呼んでみた。
自分の獲物を狙う不届きものが現れたと、怒り狂った熊がネアにどんぐりのようなものを投げつけてくる。
「むが!どんぐりを投げつける悪い熊め!ロマックさんだった場合は、あなたには渡さないのです!!」
「………………ずるい」
「……………なぜこの場面で、ディノが荒ぶってしまうのかさっぱり分りません」
「ロマックを渡さないと言うだなんて……………」
「そもそも、あの方がロマックさんかどうかもまだ未確定ですが、もしご本人だったとしても、私がこのように宣言するのはロマックさんが、リーエンベルクの大事な騎士さんだからであって、特にディノが荒ぶるような個人的な思い入れはないのです……………」
そんなやり取りをしている内に、怒りが抑えきれなくなった熊がわっさわっさと枝を揺らしたので、その下の枝に引っかかっていた男性は目を覚ましたようだ。
ネアは、その人物がロマックであった上に、既にお亡くなりになっているという最悪の事態を避けられたことに安堵し、息を詰めてその様子を見守る。
「……………あ、あれ、僕はどうしてここに…………」
困惑したような掠れた声に、ネアははっと息を飲む。
これはまず間違いなく、ロマックの声だ。
豊かで艶のあるバリトンの声は、とても特徴的なので一度聞けば忘れない。
「ロマックさん、上の枝に大きな熊さんがいるので気を付けて下さい!引っかかっている枝から飛び降りてくれれば、こちらで受け止めますよ!」
「…………………ネア様?」
「はい。どうやらロマックさんは、翼のある大きな熊さんの伴侶候補として、その枝に収納されてしまったようなのです……………」
その言葉に、こちらに顔を向けてくれたロマックは、驚愕したようだった。
何しろこの騎士は、チーズと可愛らしいご婦人をこよなく愛し、どんなチーズにも良いところがあって優劣など付けられないと言うように、女性も一人に絞れない系の、独身を謳歌するぜ型な男性である。
「……………枝を切って下に落ちます。着地は可能でしょうが、何か不測の事態がありましたら、手を貸していただいても?」
「ディノ、お願いしてもいいですか?恋した方を奪ってしまうので、その上で傷付けてしまいたくはないのですが……………」
「では、あの熊が襲ってくるようであれば、どこかに離れた土地に移動させようか。元々、この土地の生き物でもないようだからね」
「熊さんも、嵐で飛ばされてきてしまったのでしょうか…………」
そんな翼のある熊は、ぐぉぉぉと体に響くような唸り声を上げ、木の下に居るネア達を威嚇し続けている。
幸いにもそのお陰か、ロマックが意識を取り戻していることには気付いていないようだ。
ばしゅんと、枝を切る鈍い音がした。
そのまま、がさっと落ちてきたロマックに、伴侶候補を落してしまったと思ったのか、熊が慌てて飛び降りて捕まえようとする。
大きく翼を広げたところで、ディノが手助けしてくれたのか、ぽふんとどこかに消えてしまった。
「……………ほわ、熊さんが消えました」
「暴れてしまいそうだったからね、少し離れたところの森に移しておいたよ。領内からは出してあるから、エーダリア達の問題になることもないだろう。元々は、枯れた古い森のある土地に住む生き物だ。古戦場などにもよく現れるから、そのような土地から飛ばされてきたのだと思うよ」
ロマックは、やはり騎士という身のこなしでしっかりと地面に着地していた。
一緒に落ちてきた大きな枝に巻き込まれないよう、空中で素早く体を捻ってもいる。
すっかりチーズの人という印象ばかりが強くなっていたが、彼もリーエンベルクの騎士としての才を持つ凄い人なのだろう。
「………………痛っ、………」
そんなロマックがお腹を押さえて呻いたので、ネアは慌てて駆け寄る。
「ロマックさん、大丈夫ですか?」
「…………怪我などではないのですが、随分と長い時間をあの枝に引っかかっていたようですね。腹部が…………。…………昨晩、友人達と飲みに行った後の記憶がないな………」
「と言うことは、皆さんは探しているのかもしれません。急いで連絡しますね」
「いえ、今日から三日の休みを貰っていますので、大丈夫でしょう。半日ゆっくりと寝て、実家に帰るつもりだったのですが、……………っ、まだ晩餐には間に合うな…………」
ポケットから銀の懐中時計のようなものを取り出して時間を確認すると、ロマックは痛むらしい腹部を押さえたまま、まずはネア達に深々とお辞儀をした。
「手の先しか見えませんでしたが、危うく、あの毛むくじゃらの婿にされるところでした。助けていただきまして、有難うございました。休暇明けには、ネア様に喜んでいただけるような特製のチーズを持って、あらためてお礼にお伺いしますね。香りのいい月楓の葉に包んで熟成させたチーズが、そろそろ食べ頃でしょうから」
「チーズ様!」
思いがけないチーズの予告に喜び弾んだネアと、弾むご主人様に目元を染めた魔物に騎士らしいお辞儀をまた一つ見せてくれて、ロマックは市販の転移門を使って森を出たようだ。
ロマックの生家は、高価なチーズなどを様々な高級店に卸していて、かなり裕福な家であるらしい。
ディノの見立てでは、ロマックが使ったのは騎士達に支給されている中距離の転移門ではなく、個人で持っているらしい長距離の転移門のようなので、そのまま実家の晩餐に駆け込むのだろう。
(お腹を痛がっていたのが心配だけど、ご家族の方もいるところに行くのだから大丈夫かしら…………)
昨晩のロマックに何があったのかは分らないが、ともかく無事で良かった。
ネアとディノは顔を見合わせて頷くと、再び森の散策に戻る。
嵐の去ったばかりの夜の森には、様々な生き物達が溢れていた。
むくむくとした毛玉の姿で転がってゆく生き物に、木立の向こうからこちらを覗いている妖精達、同じように嵐の後の森を散策していたのか、ディノの美貌に頬を染めて挨拶をしてくれた二人組の女性の妖精達。
黒い炎のような狼がさっと駆け抜けてゆき、夜結晶の塊や雷の祝福石も拾うことが出来た。
木々の枝の向こうには、雲が流れてゆくその隙間から、きらきらと瞬く宝石のような美しい星空が見える。
通り過ぎていった嵐のお蔭か、空は惚れ惚れとするくらいに澄んでいた。
その後、珍しい生き物を発見して狩りもし、たくさんのものを拾ってリーエンベルクに帰ったネア達だったが、持ち帰ったものを見せると、エーダリア達はとても複雑そうな顔をしていた。
ノア曰く、森のお散歩でこんな国宝にもなりそうな剣を拾う人間に出会ったのは、初めてだということだった。
また一つご主人様が強くなり、魔物は嬉しそうなので、めでたしめでたしである。